2020-11-12

『聖徳太子』&『天平礼賛』大阪で開催中の美術展巡り

『聖徳太子』&『天平礼賛』大阪で開催中の美術展巡り

中之島香雪美術館『聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―』と、大阪市立美術館『天平礼賛』という、大阪市内で開催中の2つの特別展を拝見してきました(いずれも2020年12月13日まで)。どちらも私の興味(と仕事)のど真ん中の内容で、とても興味深かったです。奈良好きな方はきっと楽しめますのでぜひ!


「中之島香雪美術館」で開催中

2021年は「聖徳太子一四〇〇年遠忌」の年となります。2020年に開催予定だった様々なプレ企画は新型コロナの関係で軒並み中止になってしまいましたが、来年にかけて各地で多くのイベントなどが企画されています。

私たちも、共著者としてムック本『たずねる・わかる 聖徳太子』(紹介記事)の執筆に関わったこともあって、そういった企画には出来る限り参加してレポートしたいと思っています。

この日は、大阪・中之島の「中之島香雪美術館」で開催中の特別展『聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―』です。館蔵品の国重文「聖徳太子像」や「聖徳太子絵伝」などの修理完成を記念した企画で、やや通好みな内容かと思いきや、とても分かりやすい内容で面白かったです!


中之島香雪美術館『聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―』@大阪市-02

大阪・中之島のビル4階にある「中之島香雪美術館」。朝日新聞社の創業者である村山龍平氏のコレクションを展示の核とし、神戸市の香雪美術館に次ぐ2館目として2018年3月にオープンしました。初めて来館しましたが、まぁ綺麗なこと!展示ケースも光の反射を抑えたガラスを使用するなど、さすが最新の設備でした

中之島香雪美術館『聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―』@大阪市-03
中之島香雪美術館の特別展『聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―』の大きなポスター。このビジュアルだけ見ると、メインとなる聖徳太子像と関連する仏像を集めた内容に見えますが、それだけではありません。

「聖徳太子像」と「聖徳太子絵伝」ともに類似する作品と並べて展示してあり、それぞれの違いが分かりやすく解説してあります。絵伝では、崇峻天皇を殺害した東漢直駒(やまとのあやのあたいこま)が、ある作品では木に吊るされて処刑寸前という姿で描かれていますが、別の作品では同じ構図ながら東漢駒だけ描かれず、意図のわかりづらいものとなっていたりします。

聖徳太子絵伝はもともと、かなり突飛とも言えるシーンが多くて面白いものですが、描かれたストーリーを頭から追っていくだけではなく、横軸で比較することでいろんなことに気付かされました。この他、絵画修復の手法などの解説もわかりやすかったですし、見てみたかった「細字法華経」(重文・四天王寺蔵)なども展示されていて、見応えある内容でした!

中之島香雪美術館『聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―』@大阪市-06
【余談】美術館と同じビルに1947年の創業の老舗カレー店『インデアンカレー』さんの支店(中之島フェスティバルプラザ店)があります。私たちはここのカレーが大好きで、第一号店である難波店には何度もお邪魔していますが、多店舗展開しているなんて、そしてカレー以外にスパゲッティなどを提供していることもまったく知らなかったので驚きました。
一瞬甘くて、時間差でしっかり旨味と辛さが押し寄せてくるクセになるカレーですので、美術館の帰りにどうぞ!


■中之島香雪美術館「聖徳太子 ―時空をつなぐものがたり―」

HP: https://www.kosetsu-museum.or.jp/nakanoshima/exhibition/now/
会期: 2020年10月31日(土)~12月13日(日)
料金: 一般 1,200円/高大生 700円/小中生 400円
住所: 大阪府大阪市北区中之島3丁目2-4 フェスティバルゲートタワー・ウエスト4階


大阪市美『天平礼賛』は奈良好き必見

大阪市立美術館『天平礼賛』@大阪市-09
大阪・あべのへ移動して、天王寺公園内にある「大阪市立美術館」の特別展『天平礼賛』を拝見しました。昭和11年5月に開館した、レトロモダンな建物も素敵です

大阪市立美術館『天平礼賛』@大阪市-08
正倉院宝物や古仏などに代表される天平美術。この特別展は天平時代の作品はもちろん、平安時代以降の歴史の中でその影響を受けた様々な作品を展示しています。

正倉院に伝わる工芸品を蘇らせたもの、仏師・快慶が東大寺の天平仏「執金剛神立像」をイメージして造像したもの、明治時代の洋画家・藤島武二が天平時代の美女を描いた重文「天平の面影」など、見事な作品が多数展示されていました。執金剛神立像については明治時代の像(竹内久一作)も展示されており、仏像の有り様の変遷が感じられるような意図が見られました。

また、平城宮いざない館で開催されたパネル展『元明天皇展』(紹介記事)で写真でお見かけした「元明天皇坐像」(明治時代)の実物が拝見できたのも良かったです。とても福々しい姿で、近代になってこうした像が造られたこと自体が面白いです。

天平時代をテーマにしたこうした展示となると、いかにも奈良国立博物館あたりで開催されそうなイメージですが、今回は大阪での企画ということで、奈良に偏らない品々が集められていて新鮮味がありました。奈良好きな方はきっと楽しめる内容ですので、ぜひ!

大阪市立美術館『天平礼賛』@大阪市-10
『天平礼賛』会場の最後は、写真撮影可能ゾーンです。「華厳経(二月堂焼経)」を、写真家・杉本博司さんがデザインした表具を使用して作品化してあります。古美術を尊重しつつ、少しだけその時代の風味付けをするという、この特別展のトリを飾るのに相応しい作品でした!

大阪市立美術館『天平礼賛』@大阪市-11
【余談】天王寺へ来たら、我が家的にスルーできないのが『甘党まえだ』さんの「みたらし団子」です。あまり甘いものは食べなくなった私ですが、ここのお団子は本当に美味しいんです!天王寺MIOやキューズモールに店舗がありますので、美術館の帰りにでもぜひ食べてやってください!


■大阪市立美術館 特別展「天平礼賛」

HP: https://www.kosetsu-museum.or.jp/nakanoshima/exhibition/now/
会期: 2020年10月27日(火)~12月13日(日)
料金: 一般 1,500円/高大生 1,2000円
住所: 大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82










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