約1.4万株のホテイアオイが見頃!@本薬師寺跡(橿原市)
橿原市・本薬師寺跡で、今年も「ホテイアオイ(布袋葵)」が咲き始めています。広々とした休耕田に、約1.4万株もの株を植え付け、ピーク時には美しいすみれ色の絨毯のような光景が広がります。花のピークは「8月中旬~9月下旬」ごろ。のどかな風景とともに楽しんでみてください!
美しく咲き誇るすみれ色の花々
橿原市城殿町の、国特別史跡「本薬師寺跡(もとやくしじあと)」は、奈良市西ノ京に遷った「薬師寺」創建の地です。
薬師寺は、680年に天武天皇により発願され、697年に藤原京で開基。710年の平城京遷都の際に現在地へと遷りました。その跡地となる「本薬師寺跡」は、小さなお堂と大きな礎石が残る静かな場所ですが、夏の間、周囲の休耕田に「ホテイアオイ」(Wikipedia)が咲き誇ることで知られています。
橿原市にある国特別史跡「本薬師寺跡」の周囲の休耕水田(約1.4ha)を利用した、ホテイアオイ(布袋葵)の群生。7月上旬に畝傍北小学校の2年生の生徒さんが、「約14,000株」ものホテイアオイを株を植え付けたのだとか!
別角度から。ホテイアオイの開花時期は「8月中旬~9月下旬」ごろで、この日(8月13日)は咲きそろい始めたばかり。ピーク時にはもっと密度が濃くなります
休耕田のあぜ道部分も歩けるようになっていて、いろんな場所から楽しめるようになっています
ホテイアオイの花々の向こうに見えるのは、大和三山のひとつ「畝傍山(うねびやま)」です。ふもとには初代天皇・神武天皇の陵墓があり、それをお祀りする「橿原神宮」が鎮座しています。心落ち着く美しい風景ですね!
場所によってホテイアオイの開花状況に違いがあって、西側はもうほぼ満開でした。すみれ色のホテイアオイの花がびっしりと敷き詰められたように咲いています
早朝は花が閉じているそうです
寝てます。 pic.twitter.com/qwRBgKb5Hw
— ゆきちゃん (@yukychan_n) 2017年8月13日
ちなみに、こちらはTwitterで教えていただいたのですが、朝早い時間帯だとホテイアオイの花はこうして閉じた状態になっているそうです。不思議な光景ですね。
なお、本薬師寺跡の駐車場の利用時間は「8:30~17:00」のため、早朝だと利用できません。公共交通機関を利用するか、畝傍御陵前駅東駐車場(有料)を利用しましょう。(※道幅が狭いので路駐などは厳禁です!)
畝傍山などのどかな風景も
本薬師寺跡の一帯は、のどかな風景が広がっていて、懐かしい気分にさせてくれます。セミの声が似合う景色ですね
畝傍山へと続いているかのような道
元気に伸びる稲
ホテイアオイの定植地のすぐ脇には、蓮も植えられていました。さすがに花の時期はもう終わりかけなので、ホテイアオイと同時に咲き誇る姿を見るのは、ちょっと難しいかもしれません
かつては大寺があった本薬師寺跡
「本薬師寺跡」の様子。小さなお堂と礎石があります
一角に集められた石仏と、「史蹟本薬師寺阯」と書かれた石碑
頭が落ちてしまった観音さま。痛々しいお姿ですが、穏やかに微笑んでいらっしゃいました
<余談>「世界三大害草」とは
ちなみに、ホテイアオイという水草は「世界三大害草」のひとつとして名前が挙げられるほど、有害な帰化植物とされています(他の二つはセイタカアワダチソウとブタクサ)。
要注意外来生物に指定されているものの、販売や植栽が禁止されていたりはしません。誤って広めてしまう危険性はありますから、橿原市さんには今年もしっかりと管理してほしいと思います。
■国特別史跡「本薬師寺跡」
住所: 奈良県橿原市城殿町
営業時間: 見学自由
駐車場: 無料(十数台分あり)
アクセス: 近鉄橿原線「畝傍御陵前駅」から徒歩10分ほど
※本薬師寺跡のホテイアオイの見頃は「8月中旬~9月下旬」です
※三脚を立てての撮影は禁止されています
■参考にさせていただきました
橿原市/ホテイアオイ開花状況
橿原市/本薬師寺跡
ホテイアオイ - Wikipedia
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