夏の夕方、奈良国立博物館前の芝生の上に、たくさんの鹿たちが集まる『鹿だまり』現象が見られます。暑い中、狭いスペースにぎっしり鹿が寝転ぶ姿は、暑苦しくも見えますが、鹿たちは平気な顔をしています。この日は2時間半ほどじっくり観察してみました。鹿たちの集合から解散まで、簡単にレポートします！

奈良の夏の夕方の風物詩に

夏の夕方、奈良公園にある「奈良国立博物館」前の芝生の上に、たくさんの鹿たちが集まる『鹿だまり』現象（「鹿だんご」とも呼ばれているようです）が見られます。

私たちがこの光景を初めて見たのは、2014年の夏のことでした。それ以前もこういう現象が発生していたのかどうかはわかりませんが、あれから毎年見られるようです。

奈良公園の夏恒例の「鹿だまり」。これで涼しいのか？

Nara Nakaさん(@nara_naka)がシェアした投稿 - 2014 8月 1 5:16午前 PDT

夏恒例の「鹿溜まり」 @奈良博前

ここは地下に冷房が効いているので涼しいんでしょう。大量の鹿たちが寝転んで涼んでいます！ pic.twitter.com/3DNOunSI9e

— naka (@nara_naka) 2016年8月5日

今年（2017年）はその様子をじっくりと観察してきましたので、時間を追いながらご紹介します。

夏恒例となった、奈良博前の「鹿だまり」＠奈良公園

夕方になるとたくさんの鹿が集まってきて、ぐたっと寝そべります。そんなに密集したら暑いだろうと思うけど、みんな平気な顔してますねw pic.twitter.com/XGYz1t2ePG

— naka (@nara_naka) 2017年7月25日

16時半には集まり始めていました

[16:30ごろ] この日（2017年7月25日）は、奈良国立博物館で開催中の特別展「源信 地獄・極楽への扉」（紹介記事）を拝見しました。たっぷり2時間ほど堪能して、外へ出てみると……

[16:40ごろ] 奈良博前の芝生に鹿たちが集まってきていました。向かって右手に見えるのが、地下の通風口をふさぐ金属製の網。この真下は地下通路になっていますし、ここから冷気を感じるのでしょうか、この周辺から埋まっていくようでした

まだまだ気温が高い中、隣の鹿と寄り添うように横たわる鹿たち。暑さにぐったりしている……というよりは、気持ちよく目をつぶっているように見えます

[16:50ごろ] 写真を撮っている間にも、少しずつ鹿たちが集まってきています

ほんの10分間くらいで、だいぶ数が増えました

[17:00ごろ] 東大寺の方面から集まってきた鹿の一群。観察していると、東大寺方面（東）からやってくる群れと、興福寺方面（南西）からやってくる群れがあるようです。いろんな方角からここを目指してやってきているようでした

鹿を目当てに観光客の人たちも集まってきています。観光の帰りに鹿だまりに気づいて驚く人もいれば、事前に知っていてこれを目当てにやってきた人も。海外からの観光客の方が多い印象でした

[17:10ごろ] 少し高い位置から。だいぶ密集してきました！芝生のある場所を選んで座っていることがわかります

[17:20ごろ] 西側から見たところ。赤いTシャツを着た人が立っているのが、地下通風口の上です。鹿の数が増えて範囲が広がっただけではなく、ちょっとした隙間によっこらしょと座っていくため、密度が濃くなりました！100頭はゆうに超えているでしょう

[17:45ごろ] みっちり！ほぼ隙間なく鹿たちで埋め尽くされています

19時ごろから徐々に解散していきます

[17:50ごろ] 多少の増減はあるものの、その後、しばらくは鹿だまりはあまり変化なし。観光客だけが次々に入れ替わっていきます

周りの騒ぎなど素知らぬ顔です

[18:50ごろ] ようやく解散の気配。鹿だまりに寝転んでいた鹿たちが、少しずつ動き出しました

[19:00ごろ] 奈良国立博物館の旧館「なら仏像館」の脇を通り過ぎて……

ゆっくりと草を食みながら南側へ進みます。春日大社参道のさらに南側の森へと向っていくようでした

＜オマケ＞夏毛の鹿は、鹿の子文様がはっきりと出ていてきれいです。夏の夕涼みも兼ねて、ぜひ『鹿だまり』観察してみてください！

※実際に見たのは「2017年7月25日」でした

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