2012-07-06

曾我蕭白だらけの『蕭白ショック』@三重県立美術館

曾我蕭白だらけの『蕭白ショック』@三重県立美術館

三重県津市にある「三重県立美術館」で開催されていた、異端の絵師・曾我蕭白の大規模な作品展『蕭白ショック!曾我蕭白と京の画家たち』に行ってきました(すでに会期は終了)。美術に興味のない方には「誰それ?」という感じかもしれませんが、個人的に大好きな画家ですから簡単にご紹介しておきます。


ボストン美術館展に合わせるように開催

18世紀の京都画壇で活躍した異端の絵師「曾我蕭白(そがしょうはく)」(Wikipedia)。グロテスクで邪悪な雰囲気を醸し出している作品や、変わった構図の山水画など、不思議な魅力のある絵を描いた方で、個人的にも大好きです。

つい先日には、東京国立博物館で開催され、全国を巡回中の『特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝』でも、「雲龍図」「ホウ居士・霊昭女図屏風(見立久米仙人)」「風仙図屏風」など、多数の蕭白作品が観られて感動したばかりです。

※「大阪展」は、2013年4月から大阪市立美術館で開催予定です(詳しくはこちら


これに合わせるように、千葉~三重ともう一つの蕭白展『蕭白ショック!曾我蕭白と京の画家たち』が巡回していました。三重県津市にある「三重県立美術館」の開館30周年記念として開催された展示を観てきました(すでに終了しています)。


蕭白ショック@三重県立美術館-01

三重県津市の「三重県立美術館」で開催された『蕭白ショック』の看板。1ヶ月におよぶ展示でしたが、会期終了間際になってようやくいくことができました。ここに来るのは初めてだったため、色々と観てみたかったのですが、この日は土砂降りの雨で、建物の写真を撮影しているような余裕すらありませんでした…


トータルで約60点!圧倒的な充実ぶりでした

曾我蕭白の生涯には不明な点が多いのですが、伊勢地方に作品が多く遺されていることから、以前はこの地域の出身だと考えられていました(実際は京都生まれ)。そんな縁もあって、開館30周年記念の企画として選ばれたのですが、もともと三重県立美術館で所蔵している蕭白作品も多いため、ものすごい充実ぶりでした。

約1ヶ月の間に3回の展示入れ替えがありましたが、トータルで約60点もの作品が登場していたのです(出品目録)!さらに、同時代の画家、伊藤若冲・池大雅・与謝蕪村・長沢芦雪などの作品や、関係が深かったとされる山口雪渓・五十嵐浚明・高田敬輔・大西酔月などの作品もあり、その時代の空気感までトータルで伝わってくる素晴らしい内容でした。会期の前半と中盤で展示を終えてしまった作品も少なくなかったので、近ければ3回くらい行きたいほどでした。

中でも、やはり「群仙図屏風(重文)」は圧巻でした!シンプルな墨絵を背景に、カラフルな(そしてやや薄気味悪い)仙人たちが描かれた大作で、その筆致の力強いこと。画集などでは何度も観てきましたが、やはり実物を間近にすると感動が違いますね。

この他、墨絵の「竹林七賢図」「虎溪三笑図」「蹴鞠寿老図」「桃蝦蟇図」など、好きな作品がズラリと登場し、感動しっぱなしでした。

また、ついで扱いになって申し訳ないですが、私はあまり現代美術などを見る機会がないのですが、三重県立美術館の常設展の作品も興味深かったですね(詳しくはこちら)。ルノアールやモネの作品があったり、韓国の抽象絵画があったり。特に、横山操さん(Wikipedia)の「瀟湘八景」という作品群が素晴らしかったです!ぜひ注目してみてください。


蕭白ショック@三重県立美術館-02

蕭白ショックのチラシ。レモンイエローの稲妻に、シルバーの文字。背後には可愛らしさとは対極にありながら、何故か愛らしく感じられる、蕭白独特のキャラクターが配されていますインパクトのあるディレクションですね

蕭白ショック@三重県立美術館-03
チラシの裏面。パッと見は普通の日本画っぽいですが、じっくり見るとその不思議さに引きこまれます

蕭白ショック@三重県立美術館-04
会場のミュージアムショップで購入してきた絵葉書など。どれも大好きな蕭白作品ばかりです!

蕭白ショック@三重県立美術館-05
完全に余談ですが、帰り道には、伊勢自動車道の安濃SAでちょっと奮発して松阪牛の定食を食べたりしました。とても美味しかったのですが…

蕭白ショック@三重県立美術館-06
その直後から集中豪雨に見舞われて、名阪国道から避難するはめに…。上野東IC付近では道路が冠水するほどの大雨になっていました。最近は本当にゲリラ豪雨が多いですね


曾我蕭白の入門書はこれがオススメです

私自身は、特に美術に詳しいわけではありませんので、美術館へ行く前には図書館で本を借りて予習・復習するようにしています。曾我蕭白であれば、「アート・ビギナーズ・コレクション」というシリーズのこの本が分かりやすかったです。美術関係の本は、決してお安くありませんので、興味のある方はまずは図書館で探してみてください!


18世紀の画壇で活躍した異端の絵師・曾我蕭白(そがしょうはく)の作品を、テーマ別に分かりやすく掲載した一冊。蕭白らしい、グロテスクで邪悪な雰囲気を醸し出している作品や、変わった構図の山水画、力強い達磨図など、幅広いテーマを手がけていたことが分かります。

やはり、ざんばら髪の薄気味悪い人物像は、良くも悪くも印象に残ります。このようなタッチの絵を、お祝いのものとしてオーダーされて描いたというのですから、人物評通りかなりの変わり者だったのかもしれません。不思議と引き込まれる、やや悪魔的な魅力にあふれています。奈良県立美術館にも3点ほど収蔵されているそうですので、忘れずに見ておきたいですね。

同時代の作家として、池大雅・与謝蕪村・伊藤若冲、少し遅れて長沢芦雪などがいますが、みな個性にあふれていて面白いですね。お江戸の華やかな文化に隠れた美があって、最近になって再評価が著しいのも当然なのかもしれません。私もちょっとずつ作品に触れていきたいと思います。



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■三重県立美術館

HP: http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/art-museum/
住所: 三重県津市大谷町11番地
電話: 059-227-2100(代表)
休館日: 月曜日(祝日休日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
営業時間: 9:30 - 17:00
入館料: 一般 300円、高・大学生 200円、小・中学生と65歳以上 無料
駐車場: 無料駐車場あり


■参考にさせていただきました!

曾我蕭白 - Wikipedia
曽我簫白 Soga shouhaku
第五章 奇才 曽我蕭白|特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝
三重県立美術館 - Wikipedia










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