東院堂で幻想的なプラネタリウム!『薬師寺』@西ノ京
唐招提寺の御影堂「鑑真和上坐像」特別公開を拝見したあと、「薬師寺ひかり絵巻」というイベントが開催されていた『薬師寺』へお参りしてきました。とにかくものすごい人出でしたが、夜のお寺さんの雰囲気をたっぷりと味わうことができました!
大沢たかおさん登場ですごい人混みでした
この日の薬師寺は、「薬師寺ひかり絵巻」というイベントが開催されており、無料で拝観できました。
そのメイン企画は、大講堂前で行われる、俳優・大沢たかおさんの朗読活劇「“一期一会”『義経』」です。開演を待つファンの方で溢れかえった薬師寺は壮観でした。残念ながら、会場の様子などは全て撮影禁止とのことでしたので、画像はありませんし、大講堂が少しでも見える位置に行くと係の方からお叱りを受けましたので、やや窮屈でしたが、無料でお邪魔している以上、文句も言えません(笑)
大沢たかおさんがCMに出演しているネスカフェ(このイベントのスポンサーさんです)のコーヒーの試飲なども行われていて、ちょっと異様なムードに包まれていました。
平城遷都1300年祭「祈りの回廊」の特別公開が行われている、西ノ京の『薬師寺』。東塔の初層内陣・玄奘三蔵院伽藍が一般公開されています。しかし、この日の主役はそちらではありませんでした
夕方の薬師寺の回廊。座っているのは、ほとんどがこの日行われる、俳優・大沢たかおさんの朗読活劇「義経~歴史の巨人たち~」のお客さんです。右手の行列が、東院堂で行われる堂内プラネタリウム「東院堂 ひかりの天空夢」を観る方たちです!ものすごい混雑ぶりでした!
薬師寺境内では、無料でコーヒーの試飲サービスまでありました。これは、大沢たかおさんがCMに出演しているネスカフェ「バリスタ」のプロモーションです。ネスカフェ ゴールドブレンドは「薬師寺ひかり絵巻」のスポンサーさんでした
これがネスカフェ「バリスタ」。インスタントコーヒーを使いながらも、ブレンドコーヒーに負けない味わいになる、というのがウリの商品だとか。私たちもいただきましたが、確かに美味しかったです!
国宝のお堂でプラネタリウムという贅沢!
私たちの目的は、「東院堂(国宝)」で行われる堂内プラネタリウム「東院堂 ひかりの天空夢」です。まだ明るい時間帯から東院堂の周りにはミラーボールが吊るされていて、とても華やかです。
この企画は、有名なプラネタリウム作家「大平貴之」さんプロデュースによるもので、文字どおり、東院堂の内部でプラネタリウムを上映するというもの。国宝のお堂の中で、聖観音立像を目の前にしてプラネタリウムが見られるなんて、とんてもない贅沢です。
開始時間は17時(料金は無料)。しばらく行列に並んでから観ましたが、美しいのは間違いないのですが、圧倒されるとまではいかないんですよね。聖観音さんや背後の白壁に星が投影されて幻想的でしたが、やはり本物のプラネタリウムには及ばない印象でした。
しかし、もっと遅めの時間(闇夜になってから)にもう一度見てみると、印象は一変!圧倒的な星の量なのです。東院堂の壁・天井・仏さま・自分自身に星が降り注いでいるようで、7分間のプログラムがあっという間に終わってしまったほど、素晴らしい体験が出来ました。ただでさえ美しい聖観音さまに大量の星が流れていく様子は、新しい宗教体験とさえいえるほど荘厳でした。
やはり、光が漏れないように黒い幕が貼られているとはいえ、どこかしらから漏れてきていたんでしょう。来年もこの企画が継続されるかどうかは分かりませんが、ぜひ遅めの時間に観るようにしてください。全く別物と言えるほど迫力が増しますし、遅い時間ほど空いていたので、のんびりと楽しめます!
いつもは静かな「東院堂(国宝)」ですが、お堂の下にミラーボールがぶら下げられて、ちょっと異様な雰囲気に。出入口には黒い幕が貼られていました
「東院堂 ひかりの天空夢」のポスター。5日・6日の2日間だけ開催されたイベントで、入場料は無料。プラネタリウム作家として有名な大平貴之さんプロデュースです(大平さん本人のお姿も見られました)。国宝のお堂の中でプラネタリウムを投影するなんて、奇抜なアイディアですね!
ロウソクの灯が夕闇に映えるころ、いよいよ堂内プラネタリウム「東院堂 ひかりの天空夢」が見頃を迎えます(17時開始)。大沢たかおさんの朗読会もスタートすると、境内では大音量の平家物語の朗読が流れてきました
夜の東院堂。青くライトアップされ、ミラーボールが怪しげに輝きます。真っ白い壁にも無数の星が映し出されて、外観だけでも見事なものでした。しかし、お堂の内部はこんなものではありません!聖観音立像や壁面に映し出される星の群れは、言葉を失うほどの迫力でした
夜のお寺に入れるだけでも楽しめます
また、この日の夕方からは、薬師寺の拝観料も無料になっていました。夕方以降のお寺さんに入れて、ライトアップの様子が見られる機会もなかなかありませんので、色んな写真を撮っているだけで、十分に楽しめました。
「薬師寺ひかり絵巻」はとても楽しいイベントでしたので、平城遷都1300年祭は今年限りですが、また来年以降も何らかの形で継続して欲しいですね。
■薬師寺
HP: http://www.nara-yakushiji.com
住所: 奈良県奈良市西ノ京町457
電話: 0742-33-6001
宗派: 法相宗大本山
本尊: 薬師三尊像(国宝)
創建: 680年(天武天皇9年)
開基: 天武天皇
拝観料: 500円(「玄奘三蔵院伽藍」公開時は800円)
拝観時間: 8:30 - 17:00
駐車場: 有料駐車場あり(普通車500円)
アクセス: 近鉄「西ノ京駅」下車すぐ
※2010年は「玄奘三蔵院伽藍」が常時公開となっているため、拝観料は800円になります