2015-06-29

ピラミッド状の方墳『都塚古墳』の今の姿 @明日香村

ピラミッド状の方墳『都塚古墳』の今の姿 @明日香村

2014年8月、ピラミッド状の巨大方墳と判明し話題となった、明日香村阪田の『都塚(みやこづか)古墳』。蘇我稲目の墓とも目される大発見だけに、現地説明会に4千人もの方が詰めかける熱狂ぶりでした。その1年後に現地を訪れてみると、何事もなかったかのように埋め戻されていて、以前のようにひっそりとしていました。地面に埋まっているもののすごさを想像すると、テンションが上がりますね!


ピラミッド状の石積みが発見された古墳

2014年8月、明日香村阪田『都塚(みやこづか)古墳』が、ピラミッド状の巨大な方墳であることが判明し、大きな話題となりました。

「石舞台古墳」からわずか400mほどと近く、その被葬者は「蘇我馬子」と目されることから、その父「蘇我稲目(そがのいなめ)」(Wikipedia)の墓という説が有力視されました。

これだけの大発見でしたので、現地説明会には朝からとんでもない人が押し寄せ、4千人を超えるが方が貴重な遺跡を間近でご覧になったそうです。私たちはその前日に外から見てきただけでしたが、誰もが大発見で表情が緩んでいるような、ちょっと不思議な雰囲気だったことを覚えています。


大発見から1年、静かな状態に戻ってます

あの興奮の日から一年ほどが経過し、久々に都塚古墳を見てきました。

地元の方であれば想像がつくと思いますが、もうすっかり埋め戻されていて、以前のようにひっそりとした小さな丘のようになっていました。あの時の騒動を思い出すと、拍子抜けするほど静かです(笑)


『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-01

石舞台古墳の奥、明日香村阪田地区に『都塚古墳』があります。坂道を上がっていくと、見えてくるのはこの風景。手前は畑に戻り、一年前は調査されていた斜面は何事もなかったかのように埋め戻されています

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村
2014年8月、現地説明会の前日の様子。まだ斜面の発掘作業は続けられていました。東西約41m、南北約42m。川原石を計5段以上も階段状に積み上げた墳丘と見られています

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-02
以前と変わらず、説明書きが一箇所あるのみ。墳丘上は雑草が生い茂り、見慣れた古墳の姿に戻っています

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-03
横穴式石室もそのまま

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-04
内部には大きな家形石棺が納められていますが、金属製の柵がしてあって、中に入ることはできません。内部に照明も置いてありますが点灯せず、やや薄暗くなっています。個人的には、このくらい淋しげなほうが人の墓所らしくていいと思います(笑)

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-05
都塚古墳の説明書き。「6世紀後半の後期古墳」「墳形は東西41m、南北42mの方墳で、1~1.5mの周溝がめぐっている」「墳丘は川原石を2~3石積み上げた石段が、少なくとも6段以上あり、非常に特殊な構造をしている。」など。図もピラミッド状のものになっており、ちゃんと最新の内容になっています

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村
これが2014年8月当時の説明文。「墳丘は約30mの円墳あるいは方墳と推定されるが、確定していない。」といった記述もありました。丁寧な仕事をなさってますね!

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-06
山側(南西)から見たところ。墳丘に接するように、小さなぶどう棚のようなものがありました。大発見があった場所とは思えないような何気なさです

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村
2014年8月の様子。発掘作業と現地説明会の準備で物々しい雰囲気でした

『都塚古墳』の今の姿 @明日香村-07
都塚古墳の墳丘に上ってみたところ。小さな丘ですから、特に眺めがいいというほどではありません。この足元にピラミッド状の石積みが埋め戻されているんですから、想像するとテンションが上りますね!


■都塚古墳

HP: 参考サイト(Wikipedia)
住所: 奈良県高市郡明日香村阪田


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