石楠花・牡丹・シャガ・山吹!『岡寺』でお花を愛でました
明日香村の『岡寺』は、春のゴールデンウィークごろに、3,000本も植えられている「石楠花(しゃくなげ)」の見頃を迎えます。この日はシャクナゲのピークにはまだ早めでしたが、美しい牡丹・シャガ・山吹など美しい花々が観られました。特に斜面を埋め尽くすほどのシャガの群生は見事でした!
飛鳥を見下ろす、小高い丘に位置する古刹
日本最初の厄除け霊場を名乗る、明日香村岡の古刹『岡寺』。西国三十三所観音巡礼の第七番札所でもあり、年間を通じてたくさんの参拝客で賑わっています。
飛鳥の地を見晴らす小高い丘に位置し、起伏のある境内では、秋の紅葉も見事ですし、四季折々の花々も楽しめます。春はシャクナゲ、牡丹、シャガ、山吹などが咲き誇り、まさに「花の寺」と呼ぶのにふさわしい華やかさでした!
明日香村の『岡寺(龍蓋寺)』。今から約1300年前、天智天皇の勅願によって「義淵僧正」が建立したとされる古刹です。山門の前から美しい山吹(やまぶき)の花が艶やかでした!/p>
参拝者の入口となる「仁王門」(重文)。この先、丘の傾斜を少しずつ登るように伽藍が続きます。本堂には、日本最大の塑像(土製)である、大きな「如意輪観音座像」(重文)がおわします
約300株の「牡丹」。大きく艶やかです
仁王門をくぐってすぐ、また本堂の脇など、境内のいたるところで「牡丹(ぼたん)」の花が植えられていました。その数、約300株。赤く大きな艶やかな花は、古来より縁起のいいものとされ、お寺の雰囲気にもよく合いますね。
白い唐傘が差し掛けてあったり、本当に美しい姿でした!
約3,000株の「石楠花」。GW前後が見頃
岡寺の丘の斜面には、約3,000株もの石楠花(しゃくなげ)の花が植えられています。20年ほど前に、当時のご住職が植え始めたもので、春の名物となっています。
仁王門の周辺から本堂へ続く石段、本堂の周辺など、境内を散策しているだけでも美しいシャクナゲが目につきます。特に境内の「龍蓋池」の上にそびえる「十三重石塔」とシャクナゲの風景は美しいですね。
また、奥の院の参道が「石楠花の道」と名付けられていて、シャクナゲに囲まれながら散策できます。この日はまだ少しピークには早かったのですが、ゴールデンウィーク期間中くらいにちょうど満開になるでしょう。
「石楠花の道」を歩いて、丘の上から本堂を見下ろしたところ。10分もあれば一周できますし、道の傾斜も厳しくありませんので、ぜひ歩いてみてください
斜面を埋め尽くす「シャガ」の群生!
また、ちょっと意外でしたが、この時期には「シャガ」(Wikipedia)の見事な群生も見られました。ここまでまとまって咲いているのは初めて目にしましたので、感動的なくらいでした!
白と紫が混ざったような色合いで、アヤメのような花姿です。清楚であり、気品もあり、お寺さんの雰囲気にもよく似合っていますね。
咲き始めたツツジ、モミジの新緑も
参道沿いの「躑躅(つつじ)」も咲き始めていました。5月上旬ごろからが本格的な見頃でしょう
ツツジの花と、飛鳥を見晴らした眺め
三重塔と鮮やかな新緑。秋の紅葉も見事ですが、この時期の爽やかな緑も美しいですね
境内に少しだけみられた八重桜
散った桜の花びら
岡寺境内の可愛らしい石仏たち
弘法大師の石仏。このサイズのお大師さまの石仏はあまり見かけません。右手の捻り具合も見事!いい具合に苔むしていますね
首元まで苔に包まれたお地蔵さま。岡寺の奥の院のあたりは、こうした石の仏さまが多数いらっしゃって、とても美しかったです
■岡寺(龍蓋寺)
HP: http://www.okadera3307.com/
住所: 奈良県高市郡明日香村岡806
電話: 0744-54-2007
宗派: 真言宗豊山派
本尊: 如意輪観音(重要文化財)
創建: 不明
開基: 義淵僧正(伝)
拝観料: 一般300円、高校生250円、中学生150円
拝観時間: 8:00-17:00(12月-2月の間は16:30まで)
駐車場: あり(民営の有料駐車場 500円)
アクセス: 近鉄「橿原神宮前駅」より、奈良交通バス「岡寺」下車、徒歩10分
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