関西初出店!ヘルシーな『高井病院 タニタ食堂』@天理市
天理市にオープンした話題のお店『高井病院 タニタ食堂』さん。関西初出店となります。健康器具メーカー「タニタ」の社員食堂で提供していたメニューをベースに、「1食あたり500kcal前後、塩分3gほど」という、ヘルシーな「日替わり定食」がいただけます。薄味ながらも物足りなさは感じられず、健康と食について考えるいいきっかけにもなりました!
話題のタニタ食堂が「高井病院」旧館に
天理市蔵之庄町にある「高井病院」さん。2014年夏に大きな新館が完成し、最新の設備を整えた総合病院へと生まれ変わりました。
その旧館の1階部分をゆったりと使用して、ヘルシーなメニューがいただける食堂『高井病院 タニタ食堂』さんが、2015年2月25日にオープンしました。
タニタ食堂とは、健康器具メーカー「タニタ」の社員食堂で提供していたヘルシーなメニューを忠実に再現した飲食店です。レシピ本も大ヒットしていたことから大きな話題を呼び、徐々に店舗数を増やしています。天理市の『高井病院 タニタ食堂』さんは、関西初出店で、全国でも5店舗目というのですから驚きですね。
天理市蔵之庄町の「高井病院」旧館。この左手に大きな新館が建ちました。道の向かいに有料パーキングがありますので、車はそちらへ。最寄り駅は、JR桜井線「帯解駅」で、徒歩12分ほどです
建物に入ると、一面ガラス張りで食事スペースが広がっています。病院の利用者や関係者だけではなく、一般客も利用できます。日曜・祝日は定休日になります
『高井病院 タニタ食堂』さんの入口部分。まず席を確保してから、食券を購入します。セルフサービス式です。券売機のため、品数が多そうに見えますが、基本的に提供されるメニューは「日替わり定食(@800円)」1種類のみ。その他はタニタさんのレシピ本や健康器具が購入できます
『高井病院 タニタ食堂』さんの内部。天井も高く、広々と開放的ですね。座席数は78席。手前の座席はやや狭めですが、車椅子でも座りやすいゆったりした座席もあります
食事メニューは「日替わり定食」1種類のみ
入口のところに「本日のメニュー」が掲示してあります。この日の日替わり定食の内容は「中華風五目煮定食」。ご飯100gを食べた場合、エネルギー476kcal、塩分2.4gになるとか。単品のカロリーと、ブロッコリーや小松菜の産地が表示されていました
印刷して配布されていた、日替わり定食の予定表。現在、タニタ食堂さんでは、定食のレパートリーは31種類あるのだとか。メニューは1種類だけですが、飽きないようになっています。「ピーナッツ入り酢鶏定食」「バーベキューチキン定食」「さばのみそ煮定食」など、どれも美味しそう!
1食「500kcal」で満足感を得るためには?
タニタ食堂には「5つのルール」と呼ばれるポリシーがあります。
主菜・副菜2品・汁物・米飯の5品で構成する
●こだわり2 野菜をたっぷり使う
厚生労働省が提唱する1日の野菜摂取量の目標は「350g」で、タニタ食堂の定食では200g前後の野菜が摂取できる
●こだわり3 噛みごたえを残した調理をする
咀嚼回数が増えるよう、野菜は大きめにカットし、火を通しすぎない調理をする。脳が満腹と感じる目安とされる20分をかけて、よく噛むことで満腹感が得られる。
●こだわり4 塩分は3g前後
厚生労働省が提唱する1日の塩分摂取量の3分の1を目安に。旬の素材のおいしさや、うま味・出汁・スパイスなどを活用し、薄めの味つけでも満足感が得られる。
●こだわり5 ご飯は1膳100gを目安に
ご飯の量は「100g(約160kcal)」を推奨。意識的に少しご飯を減らし、その分野菜を多めに摂って満腹感をキープする
タニタ食堂で提供される定食メニューは、1食あたりわずか「500kcal」前後。これで満足感を得るために、いろんな工夫が凝らされているんですね。一般的な食堂とは違い、「美味しい」を再優先にしていない、かなり特殊な形態になります。
パンフレットより。詳しくは「タニタ食堂 5つのルール」ページからご覧ください。
店内のテーブルに置いてあったもの。こういう言葉を見ながら食事すると、自然と健康に対する意識が高まります
各テーブルには、タイマーとキッチンスケールが置いてあります。タイマーは、脳が満腹と感じるように20分をかけてゆっくり食事するように計るものです
セルフサービス式。ご飯の盛り過ぎに注意!
『高井病院 タニタ食堂』さんは、すべてセルフサービス式になっています(ご利用の流れ)。ご飯を盛る際には、茶碗の内側に2本の線が入っていて、下が100g、上が150gになります。推奨されているのは100gですが、改めて見るとかなり少なく感じます。ここで大盛りにしてしまったら台無しですから、少なめを意識しましょう。キッチンスケールも置いてありますので、きっちり計量していただくことも出来ます
カウンター式のところを移動しながら、主菜・副菜2品・汁物・米飯の5品をトレイに乗せていきます。すべて取り終えたところにお茶があります。食後の食器の片付けまでセルフ式です
食感はしっかり。塩分控えめで上品な味わい
この日の「日替わり定食(@800円)」の内容は「中華風五目煮定食」でした(476kcal、塩分2.4g)。中華風五目煮・小松菜サラダ・桜えびのすまし汁・フルーツ・ご飯。見た目も華やかで、色使いから気を配っているのが分かります
主菜の中華風五目煮は、鶏肉・煮豆・ニンジン・タマネギ・タケノコ・しいたけ・サヤエンドウなど。薄めの上品な味ですが、出汁がしっかり効いていますし、野菜の旨みが引き立って物足りなさは感じません。こんなお料理をいただくと、普段口にしている食べ物の味の濃さに気付かされます
ブロッコリー山盛りの「小松菜サラダ」と、華やかな「桜えびのすまし汁」。煮物のニンジンもそうでしたが、気になったのは食感です。咀嚼回数を増やすべく「野菜は大きめにカット、火を通しすぎない」という方針のため、食べづらいことは間違いありません。お吸い物の大きめのネギもかろうじて火が通っている程度で生に近く、口の中が青臭くなって困りました(笑)
無料の「カウンセリングサービス」も
業務用の体組成計を使用して、無料でプロのカウンセリングが受けられるサービスもあり、食堂の一角に専用ルームも設けられています。ただし、利用できるのは「火曜・土曜の14:00~15:00のみ」と、かなり狭き門でした
カウンセリングルームの説明書き
レストラン前の待ち合い場所。かなり広めのスペースに、立派なソファーが置いてあります。豪華!店内が混雑していても、のんびりと待てますね
健康的な食事について考える良いきっかけに
『高井病院 タニタ食堂』さんのお料理は、とても上品な味わいながら、野菜の旨み、それと同時にえぐ味まで感じられました。
「昔懐かしい和の食事」というように見えますが、昔の食事は塩分も多かったため、それともまた違っています。おそらく漬物などはほぼ出てくることはないでしょうし、これこそが「現代に求められている和の食事」なんでしょうね。
あまり火を通さない野菜の食感は気になりましたが、すぐに慣れました。味が濃くないので、毎日食べても決して飽きない味でしょう。病院でお勤めらしい若いお医者さんも「これなら毎日食べられます」と喜んでいらっしゃいました(笑)
特殊な形態の食堂ですから、同じ値段でより美味しい(と感じられる)お店は他にいくらでも見つかるでしょう。しかし、1食あたり「500kcal前後・塩分3gほど」という縛りの中でこれだけのものが食べられるのは嬉しい限りです!近所にあったら通いたいくらいですね。
ぜひ一度、ここでご飯100gを盛り付けたり、カロリーや塩分のことを考えながら、タイマーで20分を計りながら食事してみてください。健康について見直すいいきっかけになるでしょう!
■高井病院 タニタ食堂
HP: http://www.tanita.co.jp/shokudo/shop/detail/takai_hospital
住所: 奈良県天理市蔵之庄町468
電話: 0743-65-5339
定休日: 日曜・祝日
営業時間: 11:00 - 17:00
駐車場: 有料(コインパーキング形式)
アクセス: JR桜井線「帯解駅」より徒歩12分ほど
■参考にさせていただきました
【朝日新聞デジタル】奈良)タニタ食堂、天理の病院にオープン
【奈良新聞WEB】「タニタ食堂」関西初出店 - 高井病院にオープン
●【食べログ】の該当ページへ