2012-09-16

幻想的な秋の灯りのイベント『山の辺のあかり』@天理市

幻想的な秋の灯りのイベント『山の辺のあかり』@天理市

天理市柳本周辺で行われる、秋の灯りのイベント『山の辺のあかり(長岳寺千燈会、柳灯会)』へ行ってきました。黒塚古墳や長岳寺がほのかなロウソクの灯りに包まれて、とても幻想的ですね。暑すぎずに歩きやすい時期に開催されますので、お散歩代わりに気軽に歩けるのも嬉しいところです。


古代ロマンの里がほのかな灯りに包まれます

天理市の柳本一帯で、毎年9月第3土日に開催される灯りのイベント『山の辺のあかり』。長岳寺を舞台とした「長岳寺千燈会」と、黒塚古墳や柳本駅などで行われる「柳灯会(りゅうとうえ)」という別のものでしたが、現在は同じイベントとして協力しながら開催されています。

秋の灯りのイベントとして、全く同じ日に「飛鳥光の回廊」(Wikipedia紹介記事)が開催されていて、毎年こちらへ行っていたため、なかなか天理へ来るチャンスがありませんでしたが、ようやく拝見することができました。

山の辺のあかり自体、2つの別の灯りのイベントが合わさったものですが、距離も近いですし、すべての会場を歩いて回れます。この日は全ての場所をまわりましたが、夕焼けの時間帯から歩きっぱなしだったので、ややくたびれました。しかし、暑くもなく寒くもなく、夜に外を歩くのに気持ちのいい時期ですし、まだ観光客が多すぎることもありませんから、とてものんびりできますね。

なお、山の辺のあかりでは、撮影用の三脚の使用は禁止されていませんので、撮影目的の方の姿も多数見られました。しかし、私たちは三脚を持っていくのを忘れてしまったため、全体的に写真が迫力不足です…。その点を割り引いてご覧ください!


山の辺のあかり@天理市-01

2012年の『山の辺のあかり』のポスター。天理市柳本エリアを中心として、毎年9月第3土日に開催されています。主会場は、長岳寺と黒塚古墳です。それぞれ駐車場はありますが、それほど広くありませんので、公共交通機関を利用するのがベターでしょう

山の辺のあかり@天理市-02
現地で見かけた案内図。「千燈会」は向かって右の長岳寺で行われます。「柳灯会」はそれ以外の会場(黒塚古墳周辺、柳本駅周辺、上ツ道、専行院、伊射奈岐神社など)に分かれます。それほど広いエリアではありませんので、初秋の夜にのんびり歩いて回れます

山の辺のあかり@天理市-03
点灯時間前に到着したので、まずは近くの「崇神天皇陵(行燈山古墳)」へお参りしました。全長243mの巨大な前方後円墳で、まわりは周濠で囲まれています

山の辺のあかり@天理市-04
崇神天皇陵からの夕焼け。山の辺の道の中にありますので、このエリアには渋い見どころがたくさんあります


<柳灯会> 伊射奈岐神社 会場

169号線に面した古社『伊射奈岐(いざなぎ)神社』。国生み神話の主人公である伊邪那岐命(いざなぎのみこと)を祀っていて、境内には「大和天神山古墳」があります。

まだ明るい時間帯と暮れてからも立ち寄りましたが、鳥居から本堂までロウソクの灯りが並ぶ姿は、幽玄でいいですね。夕暮れの時間帯もとても素敵な光景が見られて、個人的に好きな場所でもあります。


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<柳灯会> 柳本駅周辺と上ツ道 会場

普段はほぼ電車は利用しないので、JR柳本駅やその周辺を歩くのはこの日が初めてでした。柳本駅自体は小さなローカル駅ですが、すぐ近くに上ツ道が通っていて、ちょっと気になる古い建物なども少なくありません。さすがですね。また日を改めて散策してみたいと思います。


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<柳灯会> 黒塚古墳と展示館周辺 会場

「黒塚古墳」(Wikipedia)と隣接して建てられた「天理市立黒塚古墳展示館」のエリアは、ステージなども設けられ、柳灯会のメイン会場のような場所になっています。

こんもりした黒塚古墳の一面にろうそくの灯りがともり、池越しに眺めているととても幻想的です。どことなく「風の谷のナウシカ」の王蟲(おうむ)を連想させるような姿でした(笑)

三脚がなかったので、写真の迫力は今ひとつですが、実際にはもっと美しかったですし、心地いい風が吹き抜けて気持ちよかったです!


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黒塚古墳の周りの池ごしに

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黒塚古墳展示館を挟んで逆側も、ちゃんと美しい灯りが並んでいました。ただし、イベント中は古墳上は立入禁止になっています

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黒塚古墳展示館前。ステージが設けられていて、この時はバイオリンの演奏が行われていました。この他、大正琴・二胡・フラダンスなども演じられたようです

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会場では焼きたてのみたらし団子が販売されていました。炭火で焼きたてで本当に美味しかった!これで(確か)1本60円!


<柳灯会> 専行院 会場

天理市柳本町の伊射奈岐神社の近くにあるお寺『専行院(專行院)』も会場となっていたため、初めてお参りさせていただきました。本堂前には美しい灯りが並び、とてもいい雰囲気でした。

また、本堂にも上がらせていただいて、まだお若いご住職のお話も伺えたのですが、こちらは室町時代の開基と伝わり、江戸時代には柳本織田藩の菩提寺だったとか。2008年落慶とまだ新しい本堂には、代々の位牌などもありました。

また、私は仏像好きなので、こちらのご本尊である阿弥陀三尊像(近年修復されたので金色です)と、その両脇に立体的に作られた「二十五菩薩」の表現が面白かったです!二十五菩薩像が単独で造像されたものは、葛城の當麻寺などで拝見できますが、脇侍のような位置に炎立つように立体化されたものは初めてでした。素晴らしい表現ですね!


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専行院のご本尊。阿弥陀三尊像

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阿弥陀さまの脇に、立体的な火柱のようなものが立っていて、最初はこちらが脇侍なのかと思いました。しかし、よく見てみると楽器を奏でたりしている二十五菩薩がいらっしゃいました!

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阿弥陀さまの右手にも二十五菩薩の半分の方々が。こんな立体表現もあるんですね!感激しました


■専行院

HP: http://www1.ocn.ne.jp/~rinsen/
住所: 奈良県天理市柳本町1474
電話: 0743-66-1084
宗派: 浄土宗

※専行院さんは、普段から本堂を拝見させていただけるそうです。ただし、観光寺院ではありませんので、お参りさせていただく際には事前に連絡して、お寺の方々の予定に合わせるようにしましょう。


<千燈会> 長岳寺 会場

山の辺の道に建つ824年創建の古刹『長岳寺(ちょうがくじ)』は、「千燈会」の会場になっています。こちらは、

「大和十三佛霊場」や「関西花の寺二十五ヵ所」の札所であり、狩野山楽筆の「極楽地獄図」があったり、ご本尊の阿弥陀如来坐像は玉眼(目にガラスを入れること)を使用した現存最古の仏さまであったりと、とても見どころの多いお寺さんです。


千燈会の期間中は、本堂前にステージを作って薩摩琵琶・和太鼓・ミュージカルなどが催されたそうですが、撤収時間ギリギリになってしまったためよく見られませんでした。慌ただしく写真撮影だけしてきましたが、その雰囲気だけでも伝われば幸いです。


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■山の辺のあかり(長岳寺千燈会、柳灯会)

HP: http://kanko-tenri.jp/event/akari_01.html
開催日: 2012年9月15日(土)・16日(日)


●長岳寺千燈会

場所: 長岳寺
主催: 長岳寺千燈会実行委員会事務局
時間: 18:00頃 - 21:00頃

●柳灯会

場所: 黒塚古墳周辺、柳本駅周辺、上ツ道、専行院、伊射奈岐神社など
主催: 柳本もてなしのまちづくり会
開催時間: 18:30 - 21:00頃

※長岳寺千燈会・柳灯会ともに、毎年「9月第3土日」に開催されます


■参考にさせていただきました!

ええ古都なら|おすすめエリア
柳灯会と千燈会(山の辺のあかり)、9月15日(土)、16日(日)開催!(2012Topic) - tetsudaブログ 「日々ほぼ好日」


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