2011-04-06

「長沢芦雪」特別展開催中『MIHO MUSEUM』@滋賀県甲賀市

「長沢芦雪」特別展開催中『MIHO MUSEUM』@滋賀県甲賀市

滋賀県甲賀市の山中にある私立美術館『MIHO MUSEUM』。今とても興味のある日本画家「長沢芦雪」の特別展を開催中のため(春季特別展「長沢芦雪 奇は新なり」2011年3月12日~6月5日まで)、拝見してきました。


「桃源郷」をイメージした山中の私立美術館

滋賀県甲賀市にある『MIHO MUSEUM』は、神慈秀明会の会主・小山美秀子さんのコレクションを展示する私立美術館です。

私はもう何度か拝見していますが、ギリシア・ローマ・エジプト・アジアなどの幅広い地域と時代のコレクション2,000点以上を所蔵しており、それほど大規模ではないものの、とても興味深い展示内容となっています。

MIHO MUSEUM の敷地全体が「桃源郷」をイメージしており、周囲の景観を壊さないように美術館の本館は下からは見渡せないようになっています。駐車場近くにあるレセプション棟からは、500mの美しい桜並木とトンネルが続き、そこを電動自動車に乗って移動できます。この間の景色も素晴らしいものですので、下り坂になる帰り道はぜひ歩いてみてください。


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滋賀県甲賀市にある私立美術館『MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)』。1997年の開館で、神慈秀明会の会主・小山美秀子さんのコレクションを展示しています。かなりの山中に位置するため、空気が涼やかに感じられます

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最初に訪れる「レセプション棟」。入場料金を支払いカウンターと、小さなミュージアムショップも併設されています

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レセプション棟から展示館までは、この電動自動車に乗って移動します。7人乗りほどで、とにかく静かですね(この写真は展示館で降りたときに撮影しています)

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MIHOMUSEUM全体が「桃源郷」をイメージして設計されています。レセプション棟から展示館の道の両脇は桜並木になっています。今年は寒さが厳しくてまだ全く開花していませんでした。距離は500mほどですので、行きは電動自動車に乗って、下り坂になる帰り道は歩いてみるのもいいですね

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こんな美しいトンネルもくぐります。トンネルの向こう側にはモダンな建物と美しい美術品が待っている「桃源郷」が現れるイメージでしょうか

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展示館前から振り返ったところ。美しい吊り橋をわたって外界へ戻ります。余計なものは一切見えず、自然の中に見事に溶け込んでいます


イオ・ミン・ペイ氏設計の建物が美しい!

MIHO MUSEUM の設計は、ルーヴル美術館の「ガラスのピラミッド」などで有名な「I.M.Pei(イオ・ミン・ペイ)氏」によるものです。

金属の柱とガラス、木材などが幾何学的に組み合わさっており、そこに日差しが燦々と差し込む姿はとても美しいですね。彼独特のピラミッドのようにも見えますし、ある場所からは外の景色を借景にした日本庭園のようにすら見えます。建築好きな方であれば、これだけでも見に行く価値はあるでしょう。

また、周囲の景観を保全するため、建築容積の8割が地下に埋められているのだとか。山中を見渡しても、極力人工的なものが目に入らないようになっていますし、自然の中に溶け込んでいるようでした。


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MIHO MUSEUMの入り口部分。設計は、ルーヴル美術館の「ガラスのピラミッド」なども手がけ論争を巻き起こした「I.M.Pei(イオ・ミン・ペイ)氏」。周囲の景観を保全するため、建築容積の8割が地下に埋められているそうです

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美術館棟にある喫茶室「PINE VIEW」。農薬や化学肥料を使わずに育てられた自然食材を使用したメニューがいただけるそうです

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展示室に囲まれた中庭部分

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吹き抜けの2階部分から見下ろして鑑賞する「ディオニュソス・モザイク」。3世紀から4世紀のものを復元しています


リュトンや隼頭神像などの常設展示も

MIHO MUSEUM では、常設展示を行う「南館」と、主に企画展示を行う「北館」に分かれています。

南館の収蔵コレクションは、ギリシア・ローマ、西アジア、南アジア、エジプトなど幅広く、2,000点以上になります。展示品は特に多いわけではありませんが、美しい展示方法で、端正な所蔵品ばかりが見られるため、惹きこまれてしまいます。その一部はホームページの「collection → 主要所蔵品」のページからご覧いただけます。

この時代の美術品に関しては、私は特に詳しくありませんが、ポスターにもなっている「リュトン(動物の頭などを模した器)」のコレクションなどとても面白いものですし、エジプト彫刻らしい「隼頭神像(ホルス神)」、ガンダーラの「仏立像」などもすごいですね。


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MIHO MUSEUMのポスター。写っているには、紀元前2-1世紀の中央アジア産「鶏を銜える山猫形リュトン」。リュトンとは、動物の頭の形などを模した器のこと。様々な美しいリュトンが展示されていますが、中でもこの山猫型のものの美しさは図抜けています(下半身はラッパ型に上に広がっています)


春季特別展「長沢芦雪 奇は新なり」感動です

そして、今回の一番のお目当てだったのが、2011年春季特別展「長沢芦雪 奇は新なり」(2011年3月12日~6月5日まで)です。

長沢芦雪は、円山応挙の弟子にあたる江戸時代の絵師です(長沢芦雪 - Wikipedia)。型にはまらない独特の構図や画題を用いたため、伊藤若冲などとともに「奇想派」などと呼ばれることもある方です。

私は、以前テレビでこの方の絵「白象黒牛図屏風」を拝見して、その大胆過ぎる構図に驚いたことがあったため、一度実物を拝見したいと思っていたのですが、その夢が叶いました。本物の屏風絵は迫力がありますし、大きな美術館のように混雑せずにゆったりと作品と向き合えるのがいいんですよね。好きな絵の前でじっと足を止めていられるなんて、本当に贅沢な時間を過ごせました。

内容の入れ替えはありますが、長沢芦雪や関連する方の作品が100点以上も展示され、見所が多い企画展でした。2011年6月5日まで開催されていますので、興味のある方はぜひドライブがてら行ってみてください。個人的には、信楽町のたぬき見物と絡めたコースをオススメします!


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この日は、2011年の春季特別展「長沢芦雪 奇は新なり」が開催されていました。開催期間は、2011年3月12日~6月5日まで。4月25日(月曜・休館日)を境にして展示の一部が入れ替えられます

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長沢芦雪の屏風絵たち。横長の絵葉書になっていましたので、あれこれと購入してきました。上2枚は残念ながら拝見できなかった「虎図襖・龍図襖」(4/12~5/8の展示)。2段目の2枚が観たかった「白象黒牛図屏風」(4/10までの展示)。3段目は伊藤若冲の筆となる「象と鯨図屏風」です。独創的な構図がすごいんです!



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■MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)

HP: http://www.miho.or.jp/
住所: 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
電話: 0748-82-3411
休館日: 月曜日
開館時間: 10:00 - 17:00
入館料: 大人 1,000円、高大生 800円、小中生 300円
駐車場: 無料
アクセス: JR京都駅から琵琶湖線「石山駅」下車、 MIHO MUSEUM行きバスで約50分

■参考にさせていただきました!

MIHO MUSEUM - Wikipedia
MIHO MUSEUM 建築マップ
長沢芦雪 - Wikipedia

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