上品なあんドーナツ?萬々堂通則『ぶと饅頭』@奈良市
奈良国立博物館の『なら仏像館』を拝観した後、いつものように奈良町方面へフラリと歩いてみました。そこで、奈良の有名な和菓子屋『萬々堂通則(まんまんどうみちのり)』さんで、銘菓「ぶと饅頭」を購入!私は始めていただきましたが、ちょっとハイカラな味わいで美味しかったです!
春日大社の神撰「ぶと」をアレンジ
近鉄奈良駅から奈良町方面へ向かう「もちいどのセンター街」に、江戸後期の創業の老舗和菓子屋『萬々堂通則(まんまんどうのりみち)』さんがあります。
萬々堂通則さんのお菓子は、雑誌などにもよく紹介されていて、和三盆と使った見た目も美しい干菓子「青丹よし」、東大寺・開山堂の有名な椿で、お水取りの期間中に二月堂にそれをかたどった造花が飾られる「糊こぼし」といった、有名銘菓を製造・販売なさっています。
しかし、やはり最も有名なものは「ぶと饅頭」でしょう。
萬々堂通則さんは、長らく春日大社にお供えする神撰「ぶと」を納めてきていました。このぶととは、唐菓子の一つで、米の粉を油で揚げて作られたもの。おそらく、寺社仏閣などのお供えものでよく見られるような、日持するように固めに揚げたせんべいのような食感のものだったのでしょう。春日大社の許可を受けて、これを食べやすくアレンジしたのが、萬々堂通則さん「ぶと饅頭」となったのだそうです。
「1個210円」で単品でも購入できますし、賞味期限も5日間あるため、奈良歩きのおやつとして購入しておくのもいいかもしれません。
近鉄奈良駅から奈良町へ向かう通り「もちいどのセンター街」にある和菓子屋『萬々堂通則(まんまんどうみちのり)』さん。江戸後期の創業の老舗ですが、店舗は明るくてキレイ。ショーウィンドーにいらっしゃる婆娑羅大将のレプリカが目印です
『萬々堂通則』さんの店内の様子。春日大社にお供えされてきた神撰「ぶと」を食べやすくアレンジした「ぶと饅頭」が有名です。ぶと饅頭以外にも、様々な和菓子を作られていて、和三盆と使った干菓子「青丹よし」、東大寺・開山堂の椿をかたどった「糊こぼし」なども雑誌でよく見かけます
ぶと饅頭は、1個210円で販売されています。単品で購入できますし、揚げてあるため賞味期限も5日間と余裕もあるため、なら散策の途中でおやつとしていただくのにもいいですね
甘さ控えめで油も上品。ハイカラです!
自宅に帰ってからぶと饅頭をいただきましたが、原料も見た目も「あんドーナツ」風でした!
神撰としての「ぶと」は米粉で作られていたそうですが、ぶと饅頭は小麦粉を使っています。小麦粉の生地の中に小豆のこしあんを包んで揚げてあり、表面には砂糖がまぶしてあります。その当時は、きっとハイカラな和菓子だったんでしょうね。
しかし、砂糖もあんこも甘さ控えめですし、油もおそらくいいものを使っているのでしょう。全く油のくどさを感じさせません。そこらのB級グルメとは全く違う上品な口当たりで美味しかったです!
ぶと饅頭の賞味期限は5日間。原材料を見ると、「砂糖・小豆・小麦粉・鶏卵・寒天・植物性油脂・手亡・膨張剤」とあります。元となったぶとは米粉を原料としていたようですが、ぶと饅頭は小麦粉を使っているようです。ちなみに「手亡」とは白いんげんのことなんだとか
ぶと饅頭は、キャンディー型の個包装になっています。和菓子としては珍しい形かもしれません
中を見てみると、手でねじったような跡がある楕円形。表面は砂糖がまぶされていて、見た目も香りも、まさに「あんドーナツ」風でした
ぶと饅頭を割ってみると、中から上品なあんこが。見るからにあんドーナツ風ですが、甘さは控えめで油のしつこさもほぼ感じません。幅広い年齢層から喜ばれそうな和菓子ですね
■萬々堂通則(まんまんどうみちのり)
HP: http://www.manmando.co.jp/
住所: 奈良県奈良市橋本町34(もちいどのセンター街)
電話: 0742-22-2044
定休日: 木曜日は不定休
営業時間: 9:00 - 19:30(木曜日 10:00 - 17:00)
駐車場: 無し
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩5分ほど
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