一丁焼きの美味しい鯛焼き屋さん『こたろう』@奈良町
奈良町の外れにある、昔ながらの鋳物の「一丁焼き」を使った鯛焼きをいただける『こたろう』さんへ行ってきました。
シックな町家でいただくどこか懐かしい鯛焼きは、本当に美味しかったです。大量生産のチェーン店では味わえない、ちょっと贅沢な気分にさせてくれる鯛焼きでした!
奈良町の外れにある町家の鯛焼き屋さん
奈良市小太郎町にある鯛焼きのお店『こたろう』さん。いわゆる「奈良町エリア」からは少し外れた「やすらぎの道」から一本路地に入ったところにあります。かなり見つけづらい場所にありますので、しっかり地図を確認しておいた方が無難でしょう。
こちらは、以前「まほろば(奈良・大和路)」さんで紹介されていて、ずっと気になっていたお店でしたので、道に迷いながらも何とか探し当てました。
築80年の町家を改修したという店舗には、格子窓の前にクラシックな木製の鯛焼きの看板が掛かっていて、とてもいい雰囲気です。こんな古い鯛焼き屋さんは他に見た記憶もありませんが、どこか懐かしい気分になりました。
奈良町のメインからやや外れた、奈良市小太郎町にある鯛焼きのお店『こたろう』さん。オープンは2009年4月で、昔ながらの鋳物の焼き型を使った「一丁焼き」という製法のたい焼きを食べさせてくれます
お店前に吊るしてある、木製のたい焼きの看板。店舗は築80年の町家を改装したもので、渋い格子とよく似合ってますね
クラシックな「一丁焼き」の鯛焼きです
店内に入ると、向かって左手が厨房に、右手には「絵本」などを販売する本棚になっています。この時は、観光客の方が二組ほどいらっしゃって、かなり狭めの店内はいっぱいの状態でした。
厨房を覗いてみると、ガス台の上に「一丁焼き」に使う一丁焼き器が4つ並んでいます。一つで1回に2枚しか焼けませんので、全てをフル稼働しても8枚まで。気の遠くなるような作業ですね。これがこたろうさんの鯛焼きの最大のこだわりなのだそうです。
もちろん、まとめて作ることはできませんので、店内の腰掛に座って、10分くらいのんびりと待ちました。時間が無い方は注意が必要ですが、店内に並んでいる絵本などを眺めたり、雰囲気のある店内を眺めていたりすると、待ち時間もそれほど苦にならないと思います。
鯛焼き『こたろう』さんの店内の様子。ほぼ廃屋状態だった築80年の町家を、ほぼご主人自らの手で改修なさったのだそうです。「こんなところに住んでみたい!」と思うような、美しい仕上がりでした。店内は狭いですが、腰掛けて鯛焼きをいただくスペースもあります
こたろうさんの入口を入った右手は、絵本などが並んでいます。鯛焼きと絵本というと、ちょっと意外な組み合わせですが、一丁焼きの鯛焼きは、焼き上がりまで10分ほどの待ち時間があるため、パラパラと眺めるのに最適なのかもしれません
こたろうさんの厨房の中の様子。専用のクラシックな鋳型を使って、一つずつ丁寧に焼いていきます。ガスの口が6つしかありませんので、チェーン店のように大量に作ることは不可能でしょう。こだわりが感じられますね
皮は香ばしく、上質な餡子も美味しい!
一丁焼きで焼いたこたろうさんの「鯛焼き(@100円)」は、一般的な鉄板で焼いたのではまず見られない「耳(羽根?バリ?)」が大きいのが特徴です。真っ先にこの部分からいただいたのですが、サクサクッと香ばしくていいんですよね。
鯛焼きの本体も、皮の部分はサクッと香ばしく、餡子も口に入れた瞬間はしっかりとした甘さを感じますが、決してしつこくなく、ベタベタした甘さではありません。丁寧に作られた、本当に美味しい鯛焼きでした!
【餡】北海道産の製餡用小豆を使用。白ザラメだけであっさりと、甘さ控えめに炊きあげた自家製つぶあん。【皮生地】小麦粉とわずかな上新粉のみ使用。パリパリで香ばしい、素朴な味わいに仕上がります。 ホームページより
しっかりとした素材を使用しているようですね。甘味がお好きな方は、奈良町まで来た際には、足を伸ばしてみる価値はあると思います!
『こたろう』さんの「鯛焼き(@100円)」。チェーン店ではまず見られない「耳」が大きいのが、一丁焼きの特徴です。この部分がサクサクッと香ばしく、フンワリとした鯛焼きと食感の変化が楽しめました
割ってみたところ。餡には、北海道産「製餡用小豆」と「白ザラメ」のみを使用しているのだとか。口に入れた瞬間は甘味が強めに感じられますが、すぐに穏やかな味わいに。パリパリの皮といいバランスですね。本当に美味しいたい焼きでした!
天然酵母の手作りパンのコーナーも
またお店の奥には、天然酵母の手作りパンの販売コーナーがありました。この日は購入しませんでしたが、パンがお好きな方はこちらもぜひ!
なお、お店に向かう前に、ぜひコチラの記事を読んでおいてください。こたろうのご主人「ケンズ・井上」さんについて、詳しく取材なさっています。元コピーライター。趣味は自転車。書籍『東大寺図鑑』の著者といった情報から、何故こたろうをオープンさせたのかなどが分かりますので、鯛焼きをより美味しくいただけると思います!
お店の奥には、天然酵母の手作りパンの販売コーナーがありました(2009年10月から始まったそうです)。保存料は使用せず、小麦本来の香りが感じられる体にやさしいパン作りを心がけていらっしゃるのだとか
プチサイズのチーズケーキやラスクなども置いてありました。この日は、まだ他に食べ歩く予定があったため購入しませんでしたが、機会があったらぜひいただいてみたいですね
お店前に貼ってあった説明によると、5個以上からは「出前」も受け付けてくれるのだとか(もちろん近隣に限ります)。面白いサービスですね
■こたろう(一丁焼きの鯛焼き屋)
HP: http://narapress.jp/kotaro/
住所: 奈良市小太郎町6
電話: 090-3238-0297
定休日: 月曜(2010年4月から)
営業時間: 11:00 - 19:00
駐車場: なし
アクセス: 近鉄「奈良駅」より徒歩10分ほど
■参考にさせていただきました!
特集 “楽”を知る町奈良町 | ウェブマガジン この惑星(このほし) | 只今、鯛焼き中“遊民”の夢
まほろば(奈良・大和路) 鯛焼き こたろう(奈良市)
●【食べログ】の該当ページへ
こたろう (たい焼き・大判焼き / 奈良、近鉄奈良、京終)
★★★★☆ 4.0