樹齢1200年の銀杏の紅葉『葛城一言主神社』
3連休の中日、特にどこへ出かける用事もなかった私たちは、何となく時間を潰すために、自宅からそれほど離れていない距離にある『葛城一言主神社(かつらぎひとことぬしじんじゃ)』へ行ってみることにしました。
この季節、やはりお目当ては樹齢1200年(!)というご神木の大銀杏「乳銀杏」の紅葉です。時期的にやや遅めかとも思ったのですが、ピークにはまだ少し早いぐらいで、この日も沢山の方(車で10台程度でしたが)が訪れていました。
一つだけ願いを叶えてくれます
この葛城一言主神社は、別名「いちごんさん」といい、祭られている一言主神は「良いことも悪いことも、全て一言で言い放つ神様」で、このため<願い事を一つだけ叶えてくれる>として信仰を集めています。
そう聞くと、とても穏やかでいい神様のように思えますが、御所市の「一言主神社のページ」を見てみると、色んなエピソードがあるようなのです。
雄略天皇が葛城山で狩をしている時、この神は天皇と同じ姿で現れ、天皇が「お前は何者だ」と問いかけたところ、「私は善事も悪事も一言で言い放つ神である」と申されました。天皇はひれ伏し、その後、共に狩を楽しみ、神は久米川(現曽我川)まで天皇を送って行ったという事です。しかし、続日本書紀によれば雄略天皇と狩の事でいさかいを起こし、四国の土佐に流されたという事です。土佐風土記によれば、その後許されて葛城の高宮付近に祀られたと記されています。 また、今昔物語に登場する一言主神は顔が醜くかったと伝えられ、葛城の怪人と言われた役行者は、修行のため、葛城山と吉野の金峯山の間に岩橋を架けるため、諸神を集めて、架橋工事をさせますが、一言主神は顔が醜かったため、昼は働かず夜しか働かなかったので、石橋は完成しませんでした。役行者は怒って、近くの小川のそばの大木に一言主大神を縛り付けてしまったという事が記されています。
そんな逸話はともかく、やはりこの時期の大銀杏は見事でしたね。神社自体は規模が大きい訳でもありませんので、いつ行っても楽しいというところでは無いかもしれませんが、古木全体が黄色く色づいた姿は迫力があります。近くにある「九品寺」とセットぐらいのつもりで、のんびりと訪れるにはちょうどいいかもしれません。
それほど観光客も多くないですし、拝観料も取られません。奈良っぽい少し寂れたような空気も感じられますから、一言だけお願いをしてみるのもいいかもしれませんね。
黄色く色づいているのが、一言主神社のご神木「乳銀杏」。もっと遠目からでもハッキリと見えます
一言主神社の石段。紅葉は、やや色づいてきた、という程度でした
一言主神社の本殿。それほど大きなものではなく、葛城山の麓にひっそりと佇んでいる感じですね
一言主神社のご神木「乳銀杏」。樹齢1200年の古木なのだそうです
しめ縄が結ばれています。間近から見上げるとものすごい迫力があります
下から見上げた「乳銀杏」。見事ですね
境内の小さな鳥居と赤いモミジ
黄色いモミジと南天
※マウスの乗せると「i」のマークが現れます。それをクリックするとコメントが表示されます。
■画像の一覧は【Flickr】でどうぞ。
■葛城一言主神社
HP: http://www.city.gose.nara.jp/kankou/gra/1katsuragi_7hitokoto.html
住所: 奈良県御所市森脇字角田432
電話: 0745-66-0178
主祭神: 一言主大神、幼武尊
創建: 9世紀ごろ
開門時間: ??
拝観料: 境内は無料
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 近鉄「御所駅」から、奈良交通バス・五条バスセンター行「宮戸橋」下車