壁一面のタイル絵!渋かっこいい銭湯『中央温泉』@大和高田市
ヨーロッパアルプス風の景色を描いた壁一面のタイル絵が素晴らしい、大和高田市の銭湯『中央温泉』さん。格式ある千鳥破風の屋根をくぐると、年代物の銭湯広告が見られたり、味のあるシーリングファンやマッサージ機があったり、感動的なまでの渋さでした!
高田駅から徒歩約5分の渋い銭湯
大和高田市の『中央温泉』さんは、レトロな本郷通りに面した銭湯です。大和高田さざんかホールの近く(すぐ西側)に位置し、片塩商店街を出て右手に進んだ位置にあり、立派な「千鳥破風(ちどりはふ)」の建物が特徴です。
JR高田駅からは徒歩5分ほどに位置し、木製の脱衣ロッカーや時代を感じさせる按摩機もいいですし、浴室へ入ると昭和6年(!)に貼られたという美しいタイル絵が出迎えてくれる、レトロ感たっぷりの素晴らしい空間が広がっています!
※脱衣場・浴室などの写真は、営業時間が終了する間際、他のお客さんがいらっしゃらないタイミングで、店主さんのご許可をいただいて撮影しています。
大和高田市本郷町の『中央温泉』さんの外観。寺院などの建築物の特徴を取り入れた、本瓦葺の「千鳥破風」の屋根が目印です。昭和の銭湯らしさが感じられます
暖簾は牛乳石鹸さんのもの。掲出してある「営業案内」のボードは、市内の「高砂湯」さん(紹介記事)などと同じです。定休日などは変則的なのでご注意を。
●定休日:5の倍数日
●営業時間:14:00~19:00
中央温泉さんの玄関部分。下駄箱はもちろん木製の下足鍵付きタイプです(この手前に金属鍵のものもあります)。中央には、番台から外が見られるような小窓が。シンプルに「男湯」と書かれた引き戸も渋い!
男湯の脱衣場の様子。格天井(格子状の天井)にシーリングファン、鏡に描かれた広告、古いマッサージ機に体重計。情報が多すぎてパニックになりそうです(笑)
一番手前の鏡面広告は、今現在も営業をしていらっしゃる「マツダスポーツ」さんのもの。「時計 貴金属 運動具品 全般」「電四五〇番」など、歴史を感じます。今では回らないであろうシーリングファンも渋い!
脱衣場の一角には、懐かしい形状のマッサージ機と体重計が。脇に車のようなハンドルが付いていて、これを回して調整するタイプですね。シンプルでモダンさすら感じます
脱衣ロッカーは木製で、鍵は金属製。ロッカーの一部(丗三[33]と丗七[37])を撤去してテレビ置き場になっているのがいいですね
番台も現役です(※ご主人は男湯の脱衣場にある椅子に座っていらっしゃいました)。閉店間際でいただけませんでしたが、明治牛乳の冷蔵庫には今も紙パックのドリンク類が販売されています
入浴しながらタイル絵を眺めましょう
浴室内の様子。タイル類の傷みなども目立ちますが、とても美しいです
とにかく目を奪われるのが、奥の壁面いっぱいに描かれたタイル絵です。ヨーロッパアルプスの湖畔のような、涼しげでどこか非現実的な風景を眺めながら入浴できます。ご主人に伺ったところ、昭和6年(1931年)のものだとか!
タイル絵を近くから。急峻な山々、塔のある教会風の建物、湖面を泳ぐ白鳥、遠くに浮かぶヨット。すごい!
高い天井。波板が貼ってあり、外の明かりを取り込んでいます
浴室に入ってすぐの右手には、体を洗うための水が貯められています
浴室の奥から見た湯船。二段になったやや深めの浴槽と、おそらくお子さん用の浅い浴槽です。壁にくっついて作られおらず、関西でよくある湯船の周りに腰掛ける段差もありません。いいお湯でした!
カランだけではなく、シャワーもついています
新旧のさまざまなタイルが入り組んで、不思議な美しさですね
中央温泉さんでは、かなり古いものだと思いますが、今でもちゃんと銭湯広告が生きているのが面白いです。フォントもレトロでいいですね。男湯と女湯の間の壁につけられた照明も、とてもハイカラ!
中央温泉さんのお隣(浄土宗・唯心院)側から見ると、背後に煙突があり、浴室部分はレンガで囲われていることが分かります。いろんな要素が入り混じった素敵な銭湯でした!
■中央温泉
HP: 参考サイト(ニフティ温泉)
住所: 奈良県大和高田市本郷町7-7
電話: 0745-52-4881
定休日: 5の倍数日(5・10・15・20・25・30日)
営業時間: 14:00~19:00
入浴料金: 大人(中学生以上)380円、中人(小学生)150円、小人(乳幼児)80円
駐車場: 不明(※無料駐車場があるとの情報も)
アクセス: JR和歌山線「高田駅」から徒歩約5分です。
※実際にお邪魔したのは「2019年5月8日」でした。
※脱衣場・浴室などの写真は、他のお客さんがいらっしゃらないタイミングで、店主さんのご許可をいただいて撮影しています。
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