2007-10-28

インド仏教?トンデモ風『壷阪寺(南法華寺)』

壷阪寺「十一面千手観音菩薩像」

先日、初めて行ってみた『岡寺』が意外と面白かったため、少し時間があったこの日、コチラも後回しにしていた『壷阪寺(南法華寺)』へ行きました。西国三十三ヶ所の第六番札所ということで有名なお寺ですが、国宝級の何かがあるワケでもありません。私はもちろん、生まれも育ちも奈良県のウチの相方ですら初めての訪問だったようです。

ところが・・・、まさかこんな雰囲気のお寺だとは全く知らず、本当に心の底から驚きました! 後からホームページを見てみると「シルクロードの香りが豊かにただよう寺として信仰されています。」という、ちょっと怪しげな一文が掲載されていることに気付きますが、そんな控えめな言葉では表せないぐらいの迫力です!


キーワードは「眼」と「インド」!

この壷阪寺(南法華寺)は、西暦703年に弁基上人によって開かれたお寺です。その特徴は、私の知る限りでは以下のようなものでした。

・西国三十三ヶ所の第六番札所だということ
・「眼病に効く」とされていること

ところが、実際に行ってみると、決してそんな一筋縄でいかない、とても個性的なお寺だったのです!

長い歴史をもつ奈良のお寺は、その分だけ比較的保守的(?)であったり、やや華やかさに欠ける印象のものが多いのですが、ここだけは違います! 大乗仏教が主流となっている日本で、上座部仏教(昔でいう小乗仏教)、いわゆるタイやインド的な仏教様式であふれているのです。

正直なところ、あまりの世界観の違いに相当に驚ろかされましたね。言い方は悪いですが、北関東辺りのどこかにある「トンデモ寺院」の匂いすら感じてしまったぐらいでした(笑)

とにかくキーワードは「眼」と「インド」です。敷地内には「養護盲老人ホーム慈母園」などの施設があったり、明らかに日本的ではない宗教画があったりしますので、境内の真ん中にある奈良っぽくて渋~い三重塔が、ここでは異質なものに感じられてしまうぐらいですから。

お寺の建物自体は新しいものも多く、どれも色鮮やかです。また「礼堂(らいどう)」に収められているご本尊の「十一面千手観音菩薩像」は、とてもふくよかで、どことなくエスニックな印象のあるいい仏様でした。写真撮影もOKという珍しいタイプですので(他では『飛鳥寺』ぐらいか?)、カメラ持参の方も楽しめますね。

壷阪寺-01
壷阪寺の仁王門。西国観音霊場の第6番札所としても有名です

壷阪寺-02
「大釈迦如来石像」。この日は開眼の約2週間前。ある意味、貴重な画像になるかもしれません

壷阪寺-03
高所から眺めた境内。なかなか壮観ですね

壷阪寺-04
「三重塔(重要文化財)」。ここだけ他の建物から浮いているような印象すら・・・

壷阪寺-05
ご本尊がいらっしゃる「礼堂(らいどう)」。室町時代の1466年以前に建立されたそうです

壷阪寺-06
ご本尊の「十一面千手観音菩薩像」。ここは写真撮影OKの珍しいお寺。とてもふくよかな印象です。

壷阪寺-07
至るところで目の薬が販売されています

壷阪寺-08
大きな眼鏡。合掌してくぐると目にいいのだそうです。他ではなかなかお目にかかれませんね(笑)


石造だらけの「トンデモ寺院」風味

日本に居ながらにして、上座部仏教(昔でいう小乗仏教)、タイやインド的な仏教様式が感じられる壷阪寺ですが、ここはとにかく石像・仏像・仏足石・石のレリーフ・石のお堂など、石を掘って作ったものが多いのです。奈良のお寺はもちろん木造が多いですし、それほど巨大な大仏があるものでもありませんので、異彩を放っていますね。

・1983年に開眼した、20mの「大観音石像」
・1986年に設置された、全長50mに及ぶレリーフ「大仏伝図」
・1992年に落慶した、高さ8.5m×幅12m×奥行11mの「大石堂」
・1999年に安置された、8mの「大涅槃石像」
・2007年11月11日開眼、10mの「大釈迦如来石像」

このどれもが「○年の歳月をかけて完成」的なエピソードがあるようですし、こうして並べてみると大変な勢いですね。どこまで突き進んでいくのでしょうか? そして、大観音石像が開眼した今、次の目標は何でしょうか? また、1980年頃の壷阪寺に何が起こったのでしょうか? 全てがとても気になります(笑)

いずれにしても、奈良の他のお寺には無い独特の魅力があふれていますので、行ってみる価値はあるでしょう。それなりの異次元空間ですから、お寺好きな方にこそオススメですね。

壷阪寺-09
「大釈迦如来石像」を正面から見ると、こんな並びになってます

壷阪寺-10
大型の眼鏡のすぐ脇にある「まよけばし」。ここだけ明らかに別世界なような気が・・・

壷阪寺-11
施設内にある宗教画の一枚。明らかにタッチが日本のものではありませんね

壷阪寺-12
「仏伝図」レリーフ。これも明らかに日本的ではありませんね

壷阪寺-13
仏足石その1

壷阪寺-14
「大観音石像」を足元から見上げた図。「20m」という高さです

壷阪寺-15
「大涅槃石像」。1999年に安置されたもので、全長8m。

壷阪寺-16
壷阪寺でもご朱印をいただいてきました


※マウスの乗せると「i」のマークが現れます。それをクリックするとコメントが表示されます。

■画像の一覧は【Flickr】でどうぞ。



拡大地図を表示


■壷阪寺(南法華寺)

HP: http://www.tsubosaka1300.or.jp/
住所: 奈良県高市郡高取町壷阪3番地
電話: 0744-52-2016
宗派: 真言宗
本尊: 十一面千手観音菩薩像
創建: 703年(大宝3年)
開基: 弁基上人
拝観料: 600円
拝観時間: 8:30 - 17:00
駐車場: 有料駐車場あり(普通車400円)
アクセス: 近鉄吉野線「壺阪山」から、奈良交通バス「壷坂寺前行き」終点下車

※西国三十三ヶ所観音霊場の第六番札所
※眼病に霊験があるそうです




※ 2008/01/10 追記

壷阪大仏-模型
近鉄の某駅にあった壷阪大仏の模型。私も開眼してからまだ行ってませんが、この模型を見て「行ってみよう!」と思う人が居るんだろうか?






 【インド仏教?トンデモ風『壷阪寺(南法華寺)』】へのコメント
Cate 高堂 Pearce  08-11-05 13:02

オーストラリアからこんにちは!

私は、高野山真言宗の尼です。毎年一回、観音巡礼を参り、唯一の外国人の先達で、覚えていますか。すぐ、英語で、西国三十三ヶ所のウェブサイトが始まります。壷阪寺の写真を使いたいですから、使用する許可を得ることができませんか。もちろん、出典の明記します。もしよろしければ、メールでお知らせください。

よろしくお願いします。

naka  08-11-06 18:31

>Cate 高堂 Pearceさん

はじめまして。
オーストラリア在住の先達さんなんですね。
出典さえ明記していただければ、画像の使用は全く問題ありません。
どうぞ遠慮なくご使用ください。

ぜひ西国三十三箇所の魅力を海外の方にも伝えてくださいね。
期待しています!





  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ