『鎌倉の仏像』『東大寺展』など春~夏の博物館系チラシ
2014年の春から夏にかけて、あべのハルカス美術館『東大寺』、奈良博『鎌倉の仏像』、東博『キトラ古墳壁画』、京博『南山城の古寺巡礼』など、博物館・美術館で面白い展示が続きます。手元に集まったチラシをもとに簡単にご紹介していきます。
2014年 春~夏 奈良近郊の展示
いよいよ全面開業した、大阪・あべのハルカス。2014年3月22日~5月18日は、「あべのハルカス美術館」開館記念特別展として『東大寺』が開催されます!国宝「誕生釈迦仏立像」「重源上人坐像」、重文「地蔵菩薩立像(快慶作)」「弥勒仏坐像」など、貴重な寺宝が拝見できます!
2014年4月5日~6月1日、奈良国立博物館では、特別展『武家のみやこ 鎌倉の仏像 -迫真とエキゾチシズム-』として、慶派の仏像が豊富に展示されている「鎌倉国宝館」の所蔵品が奈良へやって来ます。鎌倉国宝館は、2013年12月~翌年6月まで大規模な設備修繕を行い閉館しますので、主だった収蔵品はほとんど出陳されます。チラシに掲載された、美仏として名高い東慶寺・水月観音菩薩遊戯坐像は、ぜひ拝見したいですね
夏の話になりますが、奈良博の2014年7月19日~9月15日は、特別展「国宝 醍醐寺のすべて ―密教のほとけと聖教―」が。醍醐寺文書聖教の7万点が国宝に指定されたことを記念したもので、写真の快慶作「弥勒菩薩坐像」(重文)を筆頭に、貴重な文化財が一挙に展示されるようです
吉野山の世界遺産寺院「金峯山寺」では、2014年3月29日~6月8日、11月1日~11月30日の間、世界遺産登録10周年を記念した『蔵王堂秘仏本尊特別ご開帳』が行われます。全身を青く染めた巨大な蔵王権現さまのお姿を拝見できます
こちらは興福寺の2014年秋の特別公開のチラシです。2014年10月24日~11月24日まで、『東金堂後堂』の特別公開が行われ、普段はお目にかかれない「正了大将立像」と4年ぶりにお会いできます。十二神将像の展示もありそうですね。興福寺さんはこういった展示でよく驚かせてくれますので、この秋も期待したいです
2014年 春~夏 京都や東京での展示
東京国立博物館では、2014年4月22日~5月18日まで、特別展『キトラ古墳壁画』が開催に!キトラ古墳の壁画から、四神の白虎・玄武・朱雀を、十二支の子・丑が展示されます。壁画が明日香村の外で公開されるのは、これが初めてですし、おそらく最後になるでしょう。ぜひ!
現在、全館休館中の「京都国立博物館」。改修工事が終わってからの第一弾が特別展覧会『南山城の古寺巡礼』です(2014年4月22日~6月15日まで)。大和の文化圏に近い南山城の仏さまたちが集まりますので、これは豪華!このエリアが隠れた美しい仏像の宝庫であることを再認識できるでしょう。楽しみです!
京都の「龍谷大学 龍谷ミュージアム」では、2014年4月19日~6月8日まで『チベットの仏教世界 もうひとつの大谷探検隊』という渋い展示が行われます。西本願寺・大谷光瑞師の命を受け、チベットへ長期留学した若き学僧、青木文教と多田等観ゆかりの資料や、仏像・仏画を展示するとか
「福岡市美術館」では、2014年4月19~6月1日『法隆寺展 ー聖徳太子と平和への祈りー』が開催に。国宝「観音菩薩立像」(夢違観音)を中心に、国宝重文20件を含む、法隆寺の聖徳太子ゆかりの宝物が一挙公開になります。福岡の後は、静岡市、岡崎市と巡回しますのでお楽しみに!
現在開催中の「お水取り」関連の展示など
奈良博では、現在は特別陳列『お水取り』を開催中です(2014年3月16日まで)。東大寺二月堂で行われている「修二会」(お水取り)は、一度も途切れず続けられ、今年が1263回目を迎えました。お水取りをより理解できる内容ですので、ぜひ事前にご覧ください
奈良市の「入江泰吉記念奈良市写真美術館」では、『入江泰吉 お水取り』展が開催中です(2014年3月16日まで)。「十二人目の練行衆」と呼ばれた入江泰吉さんの貴重なお水取りの写真の数々が拝見できます
東大寺・東大寺ミュージアムでは、『東大寺の歴史と美術展』が開催中です。以前に四月堂にいらっしゃった「千手観音立像」(重文)など、貴重な寺宝が多数拝見できます!
奈良博では、3月29日・30日、4月26日・27日に、このような無料ガイド企画を行うそうです。●仏教美術資料研究センターの建物(中は入れません) ●春の庭園と茶室・八窓庵。いずれもとても貴重なチャンスですので、興味がある方はぜひ!