奈良の食べ物で「美味しんぼ」に登場したものは?
「美味しい名物が少ない」と言われる奈良県ですが、本当にそうでしょうか?
確かに奈良名物と呼べる食べ物は少なく、奈良漬・柿の葉寿司・三輪素麺・吉野葛、、、、くらいしか思い浮かびません。親戚に奈良っぽいお土産を買っていこうなどと思っても、なかなか候補が思い浮かばないものです。
そこで、それが事実かどうかを検証するために、今回はご長寿グルメ漫画「美味しんぼ」のデータを調べて、奈良県の食べ物がどれだけ登場してくるのかを検証してみたいと思います。
きっと全国各地を取材のために飛び回っている山岡さんと栗田さんであれば、奈良のいいところも見つけてくれるはずですからね!
「美味しんぼ」はまだ終わってません!
「美味しんぼ」とは、1983年に小学館「ビッグコミックスピリッツ」誌上で連載を開始。一大ブームを巻き起こしたグルメ漫画です。
東西新聞文化部に所属している山岡さん(男性)と栗田さん(女性)が、同社の創立100周年記念事業として「究極のメニュー」の作成に取り組み、その過程で、周囲の人々の問題を食を通じて解決していく、というパターンが定番です。
この取材の下りで、「じゃぁ現地に行ってみようか」的な軽いフットワークを見せることも多いんですよね。
私は初期の頃に少し読んだだけですので(「究極のメニュー」vs「至高のメニュー」の辺りまで)、あまり詳しいことは分からないのですが、調べてみたら、今現在は休載状態となっているものの、まだ連載は終わっていないらしいのです!
連載期間は25年を超え、コミックスは102巻(!)、総エピソード数の1,000話という、ご長寿漫画ですから、きっと奈良にだって一度くらい来てくれて、奈良漬のウンチクくらいは語ってくれているはずです!
「美味しんぼ塾ストーリーブログ」で検索
・・・という今回の企画、お風呂に入っている間に思いついただけだったのですが、やっぱり調べてみれば便利なサイトがあるものですね。
今回、データを調べる際にお世話になるのが、『全巻・全話が検索できる! - 美味しんぼ塾ストーリーブログ』さん。文字通り全話のあらすじがデータベース化されていて、食材別・料理別・人物別などから検索可能。「美味しんぼに出てきたあの話、何巻だったっけ?」というような時には、かなり便利ですね。
さらに、検索条件の一つとして、「舞台となった場所」での絞り込みも可能です。奈良に来て何か食べていればここで分かるはずです。さらに、フリーキーワードで「県名」を検索するパターンも調べてみました。
(※なお、今日現在、参考サイトさんではデータベース化が終了しているのは「94巻」までのため、ここに掲載する情報もその時点のものとなります。)
奈良で唯一登場した「三輪そうめん」!
・・・と長い前置きの後でアレですが、検索結果から発表しておくと、、、
・奈良が舞台になった回数 -- 0回
・奈良産の食材の登場回数 -- 1回
山岡さんたちは、奈良には一度も来てくれていないということが判明しました!
ちなみに、美味しんぼに登場する奈良産の食材とは、「涼風そうめん(13巻)」の回に登場した【三輪そうめん】!三年間も熟成させた美味しい素麺として登場していますが、ニューギンザ・デパートの食料品売場で購入したようです。
確かに言われてみれば、桜井市の166号線沿いの辺りで、「美味しんぼに登場したそうめん」というような看板を見たような記憶がありますね。
(「奈良」で検索すると、この話以外にも2話ヒットしますが、どちらも奈良の食とはほぼ無関係なストーリーです)
しかし、柿の葉寿司や奈良漬はともかく、私はきっと「吉野葛」くらいは登場しているかと思っていたので、ちょっと意外(・・・というか残念)でした。
近畿の他府県と比較してみても・・・
ついでに、近畿の各府県を調べてみると、、、、
●滋賀県 舞台になった回数 -- 2回
「臭さの魅力(5巻)」と「釣り VS 動物愛護(60巻)」で【鮒寿司】が登場
●和歌山県 舞台になった回数 -- 0回
意外にも、紀伊国屋文左衛門に関する話に際に【紀州みかん】の話題が出た程度で、その他は本まぐろ(和歌山沖)くらい。食材として梅干は頻出していますが、和歌山産としてはヒットしませんでした。
※原作者の雁屋哲さんのブログでは、「日本全県味巡り 和歌山県篇」出発進行」という記事がアップされていますので、次回は和歌山にスポットを当てたストーリーが登場するようです。
●京都府 舞台になった回数 -- 12回
お茶・日本的な作法・懐石料理・スッポン・タケノコなど、さすがの登場回数でした
●大阪府 舞台になった回数 -- 9回
【うどんすき】【たこ焼き】が紹介された後、全6話にわたって「日本全国味巡り 大阪編」で登場しました。
●兵庫県 舞台になった回数 -- 1回
14巻で【丹波の黒い枝豆】が登場しています。
他にも一度も舞台になっていない県はいくつもありますので(茨城・福井・三重・鳥取など)、決して奈良だけが冷遇されているワケではありません。でも、こうして見てみると、やっぱり奈良って他の県と比べて本当に名物が少ないのかも・・・。
とりあえず、「日本全県味巡り」が奈良県まで到達する日をじっと待つしかなさそうですね(笑)