2007-12-21

レトロな名物カレー『自由軒』難波本店

自由軒-名物カレー


クリスマス3連休前、また急に予定が空いたため、お寺ばかり周っているのもアレですので、何となく大阪市内に出かけてみることにしました。どこへ行くという用事もないのですが、コース的には「難波→日本橋→天王寺→鶴橋」という、我が家の定番コースです。

まずは、なんばでフラフラしていたのですが、そこでお腹が空いてきて何か食べようということに。寒かったのでラーメンでも良かったのですが、「神座」や「金龍」「河童ラーメン本舗」などの本店が近くにあることは分かっていても、何か気分的にイマイチ・・・。すると、相方が思い出したようにフッと「『自由軒』に行こうか」と言い出しました。

正直、大阪の事情に詳しくない私は、自由軒なんて名前は聞いたことがありませんでしたので、そのまま後をついていったのですが、、、、なかなか味のあるお店なんですね~(笑)


この自由軒さん、「1910年(明治43年)創業の大阪初の西洋料理店」だそうです。

創業後は、ビフカツを始めとした西洋料理を、格安のお値段で提供。また、当時人気メニューだったカレーライスを、炊飯器といった設備がない状況下ながら「お客様に熱々のカレーを食べていただきたい」という想いから、ご飯とカレーを混ぜた「名物カレー」を考案。たちまち人気メニューとなりました。

簡単に言えば「混ぜカレー卵乗せ」ですね。今でも看板メニューはこの「名物カレー」で、注文の大部分はこのメニューに集中するのだそうです。初めて食べる私はもちろん「名物カレー」を、何度か来ている相方は「ハヤシライス」を注文しました。

お店の外観から内装まで、ベニヤ張りっぽい内装に、レトロなメニュー、イスやテーブルの雰囲気まで、まさに「懐かしの洋食屋さん」的な雰囲気でした。隣の席にはアジア系の観光旅行者さんもガイドブックを片手に座っていたくらいですから、有名なスポットなんでしょうね。

壁には「織田作文学発祥の店」「トラは死んでも皮をのこす。織田作死んでカレーライスをのこす。」というような、<織田作>の文字が見えるのですが、知識のない私には何のことやらサッパリ分かりません。帰ってきてから調べてみたら、「夫婦善哉」作者の織田作之助のことなんだそうです。大阪を舞台にした庶民派の作家さんで、ここのカレーを愛し、作中にも登場させているほどなのだとか。大阪府民の方には一般常識なのかもしれませんが、私は全然知りませんでした(笑)

そして、それほど待たずに「名物カレー」が運ばれてきました。見た目もシンプル、味もシンプル。どことなく懐かしい感じのする味でしたね。

名物カレーの調理方法やレシピは、創業当時から変わることなく、代々受け継がれています。そんな相伝の味の秘密を少し・・・。実は名物カレーには、「うすくち」と呼ばれるダシ汁が使われています。「カレーにダシ汁?」と聞くと頭をひねられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このダシ汁を使うことによって、あの独特の味わいを作り出すことができるのです。このダシ汁のレシピは門外不出で、代々親から子へと引き継がれています。どうぞ、歴史に培われたこの味をお確かめください。

しかし、この手の味のカレーを食べ慣れていない私にとっては、決して本当に「懐かしい味」というワケではありません。具も「タマネギと牛肉のみ」で、全く新しいタイプのシンプルカレーを食べているような気になりました。

辛いものが好きな私にとっては、ちょっと味が弱いような気もしましたし、カレーとして捉えるとそれほど高得点とはいえないですね。ただし、「名物カレー」というオリジナルメニューとしては十分に成立してます。心残りなのは、お店でもオススメされていた「ソースをかけて食べる」という方法を試すのを忘れてしまったこと。ソースを追加したらもっと好みの味に近づいたような気もしますので、次回は忘れないようにしたいですね。

あと、(画像は残ってませんが�)相方が食べていた「ハヤシライス」、これが美味しかった!単に「美味しかった」というと御幣がありますが、「これぞ洋食屋さんの懐かしいハヤシライス!」という感じで、子供の頃からハヤシライスにハイカラなイメージを抱いていた私のような世代の人間にとっては、素直に懐かしがりやすいんですよね(笑)。懐かしい洋食屋さん気分を味わうならコチラがオススメかもしれません。

自由軒-外観1
洋食屋『自由軒』さん。大阪なんばのビッグカメラ裏。カメラを構えていたら、思いっきり人が横切りました・・・

自由軒-外観2
のれんに、よく分からない似顔絵に、レトロな字体。「歴史ある洋食屋さんらしい」といえばらしいかも

自由軒-食品サンプル
自由軒の食品サンプル群。メニューだけ見ていると普通の定食屋さんですね

自由軒-店内1
自由軒の店内。渋いメニューと全体的なゴチャッとした感じがいい味を出してますね

自由軒-店内2
入り口付近を店内から。レトロとしかいいようがありません(笑)

自由軒-名物カレー
これが自由軒の「名物カレー(@650円)」。簡単に言えば「混ぜカレー卵乗せ」的なものですが、なかなかシンプルなお味でした。相方が食べていた「ハヤシライス(@650円)」も美味しかった!画像は紛失しましたが・・・



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自由軒 難波本店

住 所:大阪市中央区難波3-1-34
定休日:月曜日
駐車場:ナシ

※「難波本店」「天保山店」「堺北花田ダイヤモンドシティプラウ店」の3店舗あります
※ちなみに、関東方面にある「せんば自由軒」というお店は全くの無関係。コンビニや百貨店で販売されている「自由軒のインデアンカレー」という商品もコチラとは全くの無関係だそうです






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