奈良の地酒で「フグのひれ酒」を味わってみました
つい先日、「ふぐのひれ酒」の美味しさに目覚めてしまった私。さっそく海峡本舗さん(山口県)からお取り寄せして、自宅でフグひれ酒を味わってみました。お酒は、吉野町・北村酒造さんの「猩々」。お手軽で楽しくて美味しかったです!
50過ぎで大好物ができました
つい先日のこと。地元・香芝市のふぐ料理店『ふぐ政 香芝店』さん(Faceboo・食べログ・ぐるなび)で、人生初のふぐコース料理をいただいてきました。
関西ほどふぐ料理が身近ではない北陸の生まれ育ちのため、これまでほぼふぐ未体験だった私。てっちり、てっさ、唐揚げなど、どれもこれも美味しくて、「これは定期的に食べたくなるな」と思ったものです。
しかし、もっとも感動したのが「ふぐのひれ酒」でした。
魚のヒレに燗酒を注いだり、干したイカを徳利にしたり、そういう “燗酒+ダシ” という呑み方があるのはもちろん知っていました。しかし、積極的に体験しようというほどの興味もなく、これまでずっと過ごしてきました。
ところが、ふぐのひれ酒の美味しさといったら!50年以上も未経験だったことを後悔してしまうほど、衝撃的な美味しさだったのです!
ふぐのひれ酒の楽しみ方(ふぐ政 香芝店さんにて)
熱めの燗酒の中に、炙ったふぐヒレが入っていますので、マッチの火を近づけて軽くアルコール分を飛ばします。
大きめのふぐヒレが2枚ほど入っているので、それを取り出していただきます。
日本酒が、お茶のようなダシのような色合に。その風味が加わって、複雑な旨味が口の中でぶわっと広がります。日本酒の刺激もまろやかになって、本当に美味い!もっと早く知っておけば良かった!
地酒「猩々」でフグのひれ酒を!
そんな体験をした後日、さっそくふぐひれをお取り寄せしてみました。商品は、山口県の海峡本舗さん「とらふぐ焼きヒレ(ひれ酒用)」。20グラム入りでお値段 1,980円でした。
開封してお皿に盛ってみたところ。20グラム入りで、計20枚くらい入っていたでしょうか。1回につき3つくらい使えば十分だと思われるので、約6回ほど楽しめるでしょう。
ちなみに、市販のふぐひれには、あらかじめ炙ってあるものと、飲む前に自宅で炙るものがあります。こちらはすでに炙ってあるタイプなので、手間がかからず便利です。ひょっとしたら自宅で炙りたてのほうが風味が良かったりする可能性もありますね。
こちらを、今回は奈良の地酒、吉野町・北村酒造さんの「猩々(しょうじょう)」でいただきます!
自宅なので、呑み方もお手軽版で。
大ぶりな湯呑に日本酒を注ぎ、とらふぐの焼きヒレ×3枚を投入。いつも通り電子レンジの牛乳モード(=熱燗モード)で加温します。ライターの火を近づけて軽く引火させるのもお忘れなく。
これだけでふぐのひれ酒の完成です。
燗酒が黄色くなり、香ばしいダシの香りが漂います!
しかし、呑んでみると旨味が控えめで、ちょっとがっかり。「やっぱりお店で呑むべきだったかな」と思ってしまいました。
しかし、同じ手順で2杯目を作ってみると、明らかに1杯目よりもしっかりと旨味が出ていて、十分に合格点に達していました!3杯目くらいまではしっかり濃い味が出ます。
そんなにお高いものでもないですし、ケチケチせずにもっと投入するふぐひれを増やすといいのかもしれませんね。
おつまみは、ちょうど買ってあった麦菓子で。お酒の個性が強いので、あまり主張しないアテが合います。
海なし県で始まったフグの養殖
正直なところ、ふぐのひれ酒が万人受けするものだとはまったく思いません。しかし、私のような日本酒好きな人間であっても、こうした呑み方がどこか邪道なように感じられて、体験したことがない方も少なくないでしょう。
私もこれまでずっとスルーしてきた(というか、その存在が視界にすら入っていなかった)ものですが、大きく宗旨変えします。
もし「好物はなんですか?」と質問されたら、今なら「ふぐのひれ酒です」と答えてもいい、そのくらいの衝撃だったのです。50を過ぎたおっさんがこんなに驚くなんて、なかなか貴重な体験でした(笑)
なお、海のない奈良県に暮らしている私ですが、実は山深い天川村で、フグ養殖の取り組みが始まっています(詳しくはこちら→「神秘の里でトラフグの陸上養殖に挑戦!~吉野郡天川村~:近畿農政局」)。
まだ結果は出ていませんが、フグの美味しさに目覚めたばかりの私にとって、これが楽しみで楽しみで!いつか洞川温泉に泊まって地元産のフグのひれ酒を愉しめる日が来ることを、心より期待しています!
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