2018-09-22

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2018『吉野町国栖エリア』

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2018『吉野町国栖エリア』

奈良県内の町家や空き家に現代アートを展示する『奈良・町家の芸術祭 はならぁと』。2018年のメイン会場となる「吉野町国栖エリア」を拝見してきました。“古い建物×現代アート”の楽しい違和感は今回もたっぷりと楽しめます。のんびりと散策がてらお出かけください!


こあ会場は歴史ある吉野町国栖で開催

開催8年目を迎えた、アートイベント『奈良・町家の芸術祭 はならぁと』(TwitterFacebook)。奈良県内の町家や空き家に現代アートを展示する……というイベントで、建築やアート好きな私たちは、毎年楽しみに拝見しています。

“現代アート”と聞くと、難解なイメージがあって敬遠されがちですが、味のある建物に展示されることで違和感が増幅され、逆にしっくりと馴染んでいるような気がしてきます。この不思議な感覚が癖になるんですよね。

ちなみに、イベント終了後には会場となった建物たちがカフェや住居として再活用されるなど、古い建物に新たな命を吹き込む役割も担っています。

今回は2018年のメインとなる「はならぁと こあ」の会場となった「吉野町国栖エリア」の模様をレポートします。滞在時間が短かったため駆け足でしたが、のんびり楽しめました!


はならぁと2018『吉野町国栖エリア』-01

2018年のこあ会場「吉野町国栖エリア」は、「国栖奏」が奏上されることで知られる、天武天皇を祀る神社「浄見原神社」が鎮座する地域です。吉野川沿いに道路と家々が連なる、山間ののんびりとした土地です

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中心的な会場となる「小南家 塾跡」。かつては塾としてお子さんたちで賑わっていた建物で、はならぁと期間中は一部がカフェになったりしています(人が多かったので写真はありません)

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建物内では、アーティスト・宇加治志帆さんがデザインを手がけるアクセサリー「Fool's journey」の販売なども

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個人的に大喜びしたのが、回転するベッド(作品名は不明)です。「権田直博+N.P.O」という3名のアーティスト集団の作品で、この建物のリノベーションも担当なさったとか。このベッド、ゆっくりと回転して見える風景が変わるのです!

はならぁと2018『吉野町国栖エリア』-05
建物の外の「原っぱ」から見たところ。壁が取っ払われて半分屋外へ出る形になっています。ベッドに寝転んでいるだけで、朽ちかけた屋根が見えたり、きれいな空が見えたり。ちょっとした開放感でした!


短めの動画でご覧ください。回っているのは作者さん。誰でも無料で体験できますのでぜひ!

はならぁと2018『吉野町国栖エリア』-06
建物の外の「原っぱ」では、素敵なお召し物の女性が登場したり。不思議な世界観です

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そのお隣の建物では、マッサージが行なわれていたり、コンサートの準備が進んでいたり。お顔をぼかしてしまったので伝わりづらいですが、皆さんとても穏やかな雰囲気です


吉野建てが楽しい「古松家」会場

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小南家のすぐお隣、「古松家」会場も楽しかったです!どこにでもあるような古い民家ですが……

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入ってすぐ右手に、下へ降りる階段があります。階段の作り方が秘密基地のよう!

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古びた和室の襖に飾ってある、栗田咲子さんの作品。柳の木の下、花の間にしっかりとフクロウが立っています。不思議な印象の作品ですが、後ろの襖の絵や窓の外の緑に溶け込むようで、会場の雰囲気にしっくりとあっています

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こちらは、西嶋みゆきさんの作品。現地でぱっと見ると何を描いてあるのか分かりづらいのですが、スマホの画面で見たりて写真に撮ったりすると、人の顔とそれが下へ写り込んだようになっていることがわかります。細かい点描のようにみえますが、これすべて“魚”です!

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階段を降りて下の階にも行けます。2階部分が入口で下へと降りていく「吉野建て」と呼ばれるタイプの建物で、なかなか拝見できません

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1階部分は、お風呂や水回りなど。かなり薄暗くて、吉野川の水面の高さに近いので、ちょっとした圧迫感がありました

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1階の一室で展示されていた、(おそらく)しまだそうさんの作品。鎖状のものがブラックライトで怪しげに光ります。建物と作品のギャップがあって楽しいですね!


陰影が素敵なカフェになった「糟谷邸」

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「糟谷邸」では、地元の作家さんの作品展やカフェなどが開催されていました

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建物の内部はこんな雰囲気。普段は地域おこし協力隊の方が住んでいるとか。ちょっと羨ましいです!

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名古屋名物の小倉トーストなどいただいて、ちょっと休憩など


ユニークな「上森ガソリンスタンド」会場など

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「守口衣料品店」では、写真家・佐伯慎亮さんの作品などが展示されていました。外の窓枠などにも作品があってかっこいい!

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建物内部の様子。商品棚を使った展示も、古びた、そしてそれほど上等ではない壁材も、すべて味があります

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「内仲呉服店」の会場では、ショーウィンドウにしまだそうさんの作品が、そして入口のガラスに地元有志が制作した吉野町国栖の美しい風景の映像作品が投影されていました

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「上森ガソリンスタンド」では、水内義人さんの異色の作品が。軽バンらしきパネルとブルーシート。その前には何やら黒い物体が。「車体前方から車内へお入りください」の案内があります

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車内には、懐かしのカセットテープ!その内容を聞いていくと……

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奇妙なナンバープレートと、袋に入った黒いケース状のものの意味がわかります。不思議な世界観で思わず笑ってしまいました(笑)


吉野川が湾曲する様子が一望できます!

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吉野町国栖エリアは、吉野川が大きく蛇行する場所に位置しています。川からあまりにも近くて、私などはちょっと不思議な気分がするほど。見る見るうちに雲か霞かが広がってくる光景が見られました

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会場マップにも掲載されている、国栖集落が一望できるポイントからの1枚。神話的な美しさがありますね!


集落を歩くと素敵な風景に出会えます

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集落内にある美しい「御霊神社」。ここ窪垣内(くぼがいと)は、かつて大海人皇子(のちの天武天皇)をかくまった際、追いかけてきた犬が吠え立てたので、村人がその犬を殺しました。それ以来、この集落では犬を飼わなくなった……と言い伝えられています。このため、この神社には狛犬もいないのだとか。なるほど。

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吉野町国栖エリアを歩いていると、ちょっと懐かしいものやレトロなものがたくさん見つかります。川へ出る小道やちょっとした看板など、のどかな田舎ならではの風情が楽しめます。ぜひのんびり散策してみてください!

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※昭和45年の名古屋場所の番付表。横綱の顔ぶれが、大鵬・玉の海・北の富士という時代!


■奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2018

HP: http://hanarart.jp/
Twitter: @HANARART
Facebook: https://www.facebook.com/hanarart


●はならぁと こあ【吉野町国栖】
・2018年9月22日(土曜日)~24日(月曜日・祝日)、9月28日(金曜日)~30日(日曜日)、10月5日(金曜日)~7日(日曜日)10:00~16:00

●はならぁと ぷらす【橿原(八木)】
・2018年10月5日(金曜日)~ 8日(月曜日・祝日)、10月12日(金曜日)~14日(日曜日)10:00~16:00

●はならぁと ぷらす【橿原(今井)】
・2018年10月20日(土曜日)~28日(日曜日)10:00~16:00

●はならぁと あらうんど【曽爾村】
・2018年10月11日(木曜日)~15日(月曜日)10:00~16:00

●はならぁと あらうんど【吉野町上市】
・2019年 2月10日(日曜日)16:00~20:00、11日(月曜日・祝日)10:00~16:00


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