
春の水田に映り込んだ夕暮れの「二上山」@香芝市
雄岳と雌岳が寄り添った「二上山(にじょうざん)」。香芝市の『千股池』越しに水面に山容が映る姿が見られ、人気の撮影スポットになっています。この日は、そのすぐお隣の水田に映り込んだ二上山を撮影してきました。今の時期しか見られない姿ですね。
田植え直後だけ見られる光景です
奈良県葛城市と大阪府太子町にまたがる「二上山(にじょうざん)」。万葉集の歌にも詠まれた山で、雄岳(517m)と雌岳(474m)が寄り添う姿が特徴です。古くから此岸(現世)と彼岸(あの世)を隔てる聖なる山として崇められてきました。
その麓、香芝市の『千股池(ちまたいけ)』からは、池に映った二上山の姿が観られ、毎年のお彼岸前後には、二上山の雄岳と雌岳の間に夕陽が落ちます。自宅から近いこともあり、これまで何度かご紹介してきました。
そして、つい先日の夕方頃、「ひょっとしたら今日は美しい夕焼けになるのでは?」という雰囲気だったので、また千股池の辺りへ行ってみました。実際にはほとんど夕焼けにはならなかったのですが、田植えが終わったばかりの田んぼの水面に二上山が映り込むという、今の季節ならではの光景が観られました!
香芝市・千股池(ちまたいけ)越しに眺める「二上山」(にじょうざん。古くは「ふたかみやま」とも)。時期によって夕日が落ちる位置は大きく変わり、春秋のお彼岸前後にはちょうど雄岳と雌岳の間に落ちます。初夏はだいぶ北側にずれてます
千股池のすぐ北側の田んぼ越しに眺めた二上山の姿。田んぼに水が入って、稲が植えられた直後のみ観られる光景です。千股池のすぐお隣ですが、ちょうど雄岳と重なる部分に大きな木があることに、この日初めて気づきました!
次第に夕暮れが迫ってきましたが、この日の焼け具合はいまひとつ。写真だけ何枚かご紹介しておきます
千股池の北の隅には、この溜池の築造記念碑が建っています。1730年の角倉興一御代の堤の改修の前、1628年の松平下総守(松平忠明)の御代に築造されたとあるとか(こちらに解説があります)。また、この池の北側には、垂仁天皇の時代に、野見宿禰と當麻蹶速が相撲をとったとされる「腰折田」比定地があります
2013年秋のお彼岸ごろに撮影したもの(紹介記事)。いつでも美しい光景が観られますが、春分の日と秋分の日の前後の美しさは格別ですから、ぜひ一度ご覧ください!
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■千股池(ちまたいけ)
HP: 参考サイト(香芝市HP)
住所: 奈良県香芝市良福寺579番
アクセス: 近鉄南大阪線「当麻寺駅」より徒歩15分ほど
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