
唐突に現れる直径7mの丸い巨石『山添長寿岩』@山添村
山添村の神野山周辺には、巨石や奇石が数多く見られます。村の中心施設である「山添村ふるさとセンター」の駐車場にある、直径約7メートルの丸い巨石『山添長寿岩』もその一つ。不思議な岩のパワーを感じてきました!
近代的なホールの前に不思議な物体が…
奈良県の東部に位置する「山添村」は、奇妙な巨石が多数見られます。私たちも、ほんの数ヶ月前に「神野山の巨石めぐり」に行ってきて、特に大小の岩が連なる『鍋倉渓』の奇景に圧倒されてきたばかりでした。
しかし、この時は時間が足らず、もう一つの巨石「山添村ふるさとセンター」前に鎮座している『山添長寿岩(やまぞえちょうじゅいわ)』を見ることが出来ませんでした。これが心残りだったため、近くまで来たこともあって、わざわざ見に行ってみました(笑)
山添村の公共施設が集まった「ふるさとセンター」。その中心には、真新しい「ふれあいホール」です。この他、広いグラウンドや保健福祉センターなど、この一角に驚くほど充実した施設が集まっています
屋根付きのゲートボール場!全部で6面もあり、全ての面で一斉に試合が開催されていました。ものすごい充実度ですね!
山添村産の野菜・花・お茶などが栽培されている「花香房」。手前の販売コーナーでは、産直野菜なども手に入ります。かなりお安かったため、新鮮な野菜や名産のお茶など、思わずたくさん買い込んでしまいました
高台になっている「保健福祉センター」からの眺め。近代的なふれあいホールの向かいに、何やら大きい物体が見えます
アップにしたところ。この突然現れた巨石こそ『山添長寿岩』です!
直径約7メートル!丸く美しい巨石です
この『山添長寿岩』には、このような説明がありました。
山添長寿岩この大きな岩は、平成7年このふるさとセンター建設の造成工事の際出土したもので山添の地が未だアジア大陸東縁部にあった、およそ1億年前に、地下深く(10~20km)でマグマが固まった「花こう岩」です。この花こう岩は、当時の大地の変動(大マグマ活動)を記録しているという、大きな地質学的意義を持っています。
この岩は、その後の大地の変動によって、幸運にも地表に顔を出してくれた自然の貴重な贈り物と言えます。
どんな硬い石も地表近くでは長い間にどんどんこわれて砂状になっていきます。長い年月の中で生き抜いたこの丸くてどっしりした姿は、自然が長い時をかけて作ってくれた芸術作品とも言えます。この長寿岩は、山添村の未来を暖かく見守ってくれるでしょう。
説明看板より
その直径は約7メートル、重量約6トン以上というのですから、驚くほどの巨大さですね!
実際に岩の前に立ってみると、大きさ・丸さ・美しさは、かなりの高得点です。また、こんなところに突然ひょいっと現れる違和感も素晴らしい!ちょっと変わったものがお好きな方は、ぜひ見に行ってみてください!
『山添長寿岩』の姿。直径は7メートルもあり、重量は6トンを超すと考えられているそうです。工事で地面を掘り起こしてみたら、こんな巨大な、しかもこんなに丸い岩が出てくるなんて不思議なものですね
説明パネル。山添長寿岩は、およそ1億年前に、地下深くでマグマが固まってできた「花こう岩」。硬い石も地表近くでは壊れてしまい砂状になりやすいため、これだけ丸くてどっしりした姿は珍しい、というような内容です
青空と山添長寿岩。上にはしめ縄がかけられています。現実離れした、ちょっと神々しい風景ですね
大きさが分かりづらいので、岩の前に立ってみました。大きさ・丸さ・美しさ、そしてこんな駐車場の前に突然現れる違和感など、なかなか素晴らしいですね!
赤道・子午線を表す「十字ベルト」?
また、山添村の神野山周辺の「磐座(いわくら)」を研究している研究会のサイトでは、山添長寿岩についてこんな記述がありました。
今から7年ほど前の1996年、ふるさとセンター造成工事を行っていたところ、地中から巨大な石のボールと、それと同じぐらいの大きさの台座らしき岩が現れた。しかしその当時、誰もがその重要性に気づくことなく、台座のほうは爆破してしまった。しかし、ボール爆破にはあまりにも費用がかかるため中止し、村のシンボルとしてふるさとセンターの前庭に鎮座させることとなった。
この岩は、大きさもさることながら形が見事な球体をしている。直径7m、推定重量約600tはくだらない。注目すべき点、それは赤道、子午線とおぼしき謎の「十字ベルト」があることである。ちょうど巨大石球をぐるりと取り囲むようにラインが二本描かれ、しかも両者は互いに垂直に交わっており、巨大石球の表面を4等分している。この巨大石球は花崗岩でできており、ラインは石英や長石を成分としたものと考えられ、他の混入物もあってか日に照らされると黄金色にも見える。
もし巨大石球が惑星を表しているなら、まさに2本のラインは赤道と子午線そのもの。緯度と経度の基準線とも言うべき重要なラインである。
もう一つ不思議なことに、建物側の側面に3重の円が描かれていることが、ペトログラフの研究者によって確認されている。
岩尾神社(大字吉田)のご神体岩にも同じような十字模様が描かれている。
赤道・子午線と思われる「十字ベルト」については、現地の説明文にはありませんでしたし、ミステリアスな解釈かもしれません。山添村へ実物を見に行く際には、ぜひこれを探してみてください!
ついでですが、山添村のマンホールのふた。中央に「山添美し」の文字があるのがいいですね。描かれている花は、村の花である「ヤマツツジ」でしょうか
■山添村ふるさとセンター
HP: http://www.vill.yamazoe.nara.jp/koukyou/hurusen.htm
住所: 奈良県山辺郡山添村大字大西1367番地
電話: 0743-85-0970(ふれあいホール)
アクセス: 名阪国道「山添IC」すぐ
■参考にさせていただきました!
山添村 - Wikipedia
神野山の岩石群
超古代文明「イワクラ」
■関連する記事