2010-12-11

【日本酒】幻の酒米・雄町使用の『斑鳩の里』@千代酒造

【日本酒】幻の酒米・雄町使用の『斑鳩の里』@千代酒造

法隆寺にある『奈良銘酒処ももたろう』さんで、「櫛羅」ブランドで知られる千代酒造さんのお酒「純米大吟醸 斑鳩の里」という日本酒を買ってみました。このお酒は山田錦ではなく、幻の酒米と呼ばれている「備前雄町(びぜんおまち)」を使用しています。私は初体験でしたが、美味しかったですね!


酒米は「山田錦」だけではありません

先日、義兄から「退職祝いの贈り物に日本酒を選びたいけどお勧めある?」というような相談を受けました。私も(新潟生まれですし)日本酒は大好きですから、「奈良らしい日本酒なら菩提もととか」などと、もっともらしいアドバイスをしたのですが、その日はヒマだったため、みんなでお店へ行って日本酒を選んでみることにしました。

奈良の地酒を扱うお店は多数ありますが、私が真っ先に思い浮かんだのは『奈良銘酒処ももたろう』さんです。こちらは東大寺近くの商業施設「夢しるべ風しるべ」に東大寺店を出店していて、品揃えの豊富さに感心したものでした(ご紹介記事はこちら)。本店は法隆寺駅近くで比較的近いため、みんなで出かけてみました。

法隆寺の本店は、日本酒・ワインの品揃えは豊富ですが、見た目は普通の街の酒屋さんにしか見えません。特に試飲などがあるワケではありませんし、駐車スペースもありませんので、お気をつけください(写真すら撮り忘れました・・・)。

無事に義兄の買い物が済み、店長の杉本さん(奈良の地酒の専門家です!)に何の気無くお話を伺っていると、幻の酒米「雄町(おまち)」を使った奈良の地酒がある・・・というお話を伺いました。

酒米といえば、日本酒には「山田錦」が使われる例がほとんどですので、私は雄町という酒米のことは全く初耳でした。ましてや、そんな珍しい米を使って奈良で酒造りが行われているとは思ってもいませんでした。

この幻の酒米「備前雄町」については、ももたろうさんのメルマガ【幻の酒米「備前雄町(びぜんおまち)」が奈良県の酒蔵に・・・?】の回に詳しく説明がありましたので、引用しておきます。



 食べて美味しいお米「こしひかり」は皆さんご存知ですね。ではお酒にして美味しいお米はご存知ですか?酒造好適米と言われます。代表が「山田錦」。ご存知の方も多いでしょう。「山田錦」と同じく酒造好適米と言われるお米に「備前雄町」があります。ひところは幻の酒米といわれていました。

 文字通り岡山が産地です。一般には雄町(おまち)と呼ばれます。山田錦も雄町も実績がないと酒蔵には入ってきません。同じ酒造好適米でも性格は全く違います。山田錦のお酒は口に含んだ瞬間、旨味が口いっぱいに広がります。香りは華やかで喉を通るときすーっと消えてすっきりした感じです。雄町は逆に含んだ時はおとなしく、香りも穏やかです。それが喉を通る時旨味がふくらみ余韻が続きます。

 そんな実績がないと手に入らない雄町が奈良県内のいくつかの酒蔵で仕込みに使われています。どうして入手できたのでしょう?

 大阪に「竹翠」と言う銘柄を仕込む「竹綱酒造」がありました。吟醸酒と言う言葉が世間に知られていない頃から米を磨きこんで吟醸造りをしていました。原料は吟醸酒に適した幻の酒米「雄町」を使います。手に入りにくいお米を更に磨いて造りますから量産はできません。それだけに美味しさは抜群で酒通の間では高い評価でした。蔵主の竹綱さんはお酒造りを大事にされ、それ以上に蔵人を大事にしました。仕込みが終わると自ら車を運転して蔵人たちを温泉に連れてゆき労をねぎらいました。こんな素晴らしい酒蔵が消えてしまいました。

 20年ほど前になります。蔵主の竹綱さんが急死されました。40代の若さです。親族会議の結果、廃業が決まりました。その時の杜氏が近くの酒蔵に行きました。天野酒です。一躍天野酒が日本酒ファンから脚光を浴びることになります。そして幻の酒米「雄町」が山を隔てた奈良県側の梅乃宿に流れることになりました。ご存知の通り梅乃宿は奈良を代表する酒蔵にまで支持されたのです。梅乃宿を中心に葛城山系にある各蔵元に雄町は流れます。

 あれから20年、雄町でできた奈良酒が確実にファンを増やしています。一度ご賞味しては如何でしょうか。 いつでしたか、久保本家の社長との話で竹綱さんの話題になり、社長から思い出話を聞かされました。 「一緒にPLの花火を見に行ったなぁ。竹綱さんが招待してくれて、一番良い席を用意してくれて。あの人は公私共に良うできた人やった!」気がつくと私は頷いていました。

「奈良のこだわり特産品2006/1/25」より


実際に店頭で伺った説明も、ほぼこの通り。こんなお酒はぜひ飲んでみたいと、さっそく御所市櫛羅にある「千代酒造」さんの『純米大吟醸 斑鳩の里』を購入してみました

※リンク先は「純米吟醸」ですが、購入したのは「純米大吟醸」です。


斑鳩の里@千代酒造-03

『斑鳩の里』のラベル裏。原料米の「雄町全量使用」というのが目立ちますね。「斑鳩の里 -純米大吟醸 一火原酒- 備前雄町を全量使用し丁寧に醸した純米大吟醸酒。絞りの真ん中を別桶に汲み、瓶燗火入をした限定酒です」とのこと


雄町のお酒はフルーティーで美味!

私は日本酒好きですが、それほど口が肥えた人間ではありませんので、繊細な味わいをお伝えするのは難しいのですが、初めて口にした雄町を使ったお酒は、とても濃厚でまろやか、コクのある味わいでした。

酒米の違いなのか、作り手の特徴なのかは分かりませんが、とても香りが良くてフルーティー。リキュールに近づいていますね。普段はあまり日本酒を口にしない人間も「美味しい!」と言いながら飲んでいました。

日本酒の世界は、色んな楽しみ方ができて面白いですね。興味のある方は、ぜひ探してみてください。


斑鳩の里@千代酒造-01

幻の酒米・雄町(おまち)を使った、千代酒造さんの『斑鳩の里』。見た目はどちらかというと地味めですね。千代酒造さんは御所市の酒蔵ですが、銘柄は「斑鳩」となっています。ちなみに、もう斑鳩町に酒蔵は残っていないのだとか

斑鳩の里@千代酒造-02
ラベルのアップ


■奈良銘酒処ももたろう

・本店
HP: http://nara-momo.com/
住所: 奈良県生駒郡斑鳩町興留6-2-5
電話: 0745-75-6600

・東大寺店
HP: http://www.yume-kaze.com/site/shoplist/momotaro.html
住所: 奈良県奈良市春日野町16番地
電話: 0742-26-8736


■千代酒造

HP: http://www.chiyoshuzo.co.jp/
住所: 奈良県御所市大字櫛羅621番地
電話: 0745-62-2301

※千代酒造さんは「櫛羅(くじら)」「篠峯(しのみね)」ブランドで知られる酒造メーカーです






 【【日本酒】幻の酒米・雄町使用の『斑鳩の里』@千代酒造】へのコメント
ねおねお  10-12-15 20:40

先日、「ももたろう」さんへうかがいました。帰省のお土産を毎回こちらで購入しております。私は、ビールは好きですが日本酒は、全然わからないのでいつもアドバイスをいただいて新作の日本酒を購入しております。今回は、御所の「風の森」の辛口を2本いただきました。飲み比べがいい感じだという熱い説明が魅力的でした。駐車料金もいつもおまけしていただくので長時間の散策もしてしまいます。

naka  10-12-16 19:52

>ねおねおさん

私も日本酒好きな割には、それほど知識はないので(腹に入れば何でもいいタイプ)、詳しいプロの方の意見を聞きながら購入できると安心します。「風の森」も飲んでみたいですねー!奈良は清酒発祥の地ですし、美味しい日本酒がたくさんありますから、もっと知名度が上がって欲しいですよね。ももたろうさんとかささやさんは心から応援してます!

一文字 寅  11-06-18 14:11

■nakaさんへ

詳しい記載すばらしい! 「竹翠」さんのお話しとても参考になりました。
「雄町」は、混じりけのない血統の日本最古の酒米とも言われてます。
背が高いので、岡山のような温暖な気候地でないとすぐ台風にやられてしまいます。それが他地区栽培で衰退の原因のひとつでありますが。
ここ千代酒造の雄町酒のレベルは高く、東京で行われた雄町酒だけの「雄町サミット」で優秀賞をもらっています。
もうひと蔵、雄町の酒にこだわるのであれば、葛城酒造の「百楽門」
この蔵も「雄町」の酒のこだわりは凄く、さすがに千代酒造さんと並んで優秀賞をもらってました。(奈良県でこの2蔵)

今度このブログのカテゴリーに奈良のお酒を新たに設けてください。
(一文字)

sauta  12-12-21 22:45

はじめまして、失礼いたします。神奈川に住む者です。竹翆の記事を拝見させていただきました。
私も昔、竹翆の吟醸と純米を3本ずつ持っていました。吟醸2本は飲み会に1本は贈り物にと、純米2本も飲み会に、今手元に1本の純米があります。
最後の1本。いつか飲めるかな。飲めないかな。駄文で失礼しました。

naka  12-12-23 18:13

> sauta さん

コメントありがとうございます。
「竹翠」なんてもう手に入らない貴重なお酒じゃないですか!羨ましいですねー。私なら、大事に大事に、少しずつ舐めるように飲みます(笑)。ぜひじっくりと味わってください!





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