2020-10-24

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井レポート

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井レポート

歴史的な町家・町並みでアート作品を展示する『奈良・町家の芸術祭 はならぁと2020』。メインとなる「橿原エリア・今井町」は、キュレーター企画「そして、それはいつか土へと」を中心に展示されています(※一部有料)。古い建物に展示される不思議なアート作品の数々。異物感ありありで楽しかったです!


展示の一部は有料。楽しめました!

歴史的な町家・町並みを活用してアート作品を展示する『奈良・町家の芸術祭 はならぁと』(TwitterInstagramFacebook)。コロナ禍の中ですが、10年目を迎える今年も無事に開幕しました。

2020年は「地球に優しいエコロジカルな芸術祭」をテーマに、奈良県内の3つのエリアで開催中です。

●はならぁと・さてらいと 天理市エリア(※終了しました)
・会期: 2020年9月26日(土)~10月18日(日)

●はならぁと・こあ 橿原エリア・今井
・会期: 10月23日(金)~26日(月)、10月30日(金)~11月3日(火・祝)、11月6日(金)~9日(月)

●はならぁと・さてらいと 吉野町上市エリア
・会期: 11月1日(日)~3日(火・祝)
・会場: ほんまち屋敷、六軒町屋敷
・入場料: 無料

天理市エリア(※すでに終了)も刺激的でしたが(紹介記事)、橿原市今井町エリアの展示もなかなかユニークでした。“エコロジカル”への意識なのか、例年よりもやや規模が小さめな作品が多い印象でしたが、古い建物ともども楽しんできました。


町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-01

昨年に引き続き、今年もはならぁと会場となった橿原市・今井町エリア。かつては「大和の金は今井に七分」と称されるほど繁栄した町で、東西600m・南北310mにわたって室町時代からの建物が残っています。街並みがまるでドラマのセットのようですから、お散歩するだけで楽しいです

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-02
今井町の玄関口となるのが「今井まちなみ交流センター「華甍」(はないらか)」です。明治36年(1903)の建物で、細部まで凝った造りの美しい近代建築です。中には今井町の歴史などを解説した展示があります

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-03
今井町エリアでは、キュレーター・内田千恵さんによる企画「そして、それはいつか土へと」が開催されており、全体の半分強は有料展示となっています(入場料:大人600円、学生300円、中学生以下無料)。受付で購入するオリジナルオーガニック布マスクが入場パスとなります

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-04
有料エリアについてはあまり詳しくご紹介できませんが、今年もどこも不思議で面白かったです。老朽化が進んだ町家に異物感あふれる作品が運び込まれ、建物も、人間も、作品も、みんなどこか居心地が悪そうなところがいいんですよね。ぜひ現地で体感してみてください!

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-05

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-06

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-07

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-09

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-10

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-11


無料エリアも刺激的でした

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-12
以下は無料エリアで拝見できる作品たちです。 こちらは黒川岳さんの作品(@旧米谷家住宅)。立派な町家住宅の奥に置かれたモニターで、前衛的なパフォーマンスが繰り広げられます

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-13
土間部分にはパフォーマンスに使用されていたオブジェが展示されています。上半身裸の男性が腹筋運動をするようにして、頭で銅鑼を鳴らすんですよ!ほぼ毎年ここの展示を拝見していますが、お屋敷が立派すぎてどんな作品でも違和感が発生するのが面白いです(笑)

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-17
こちらは屋外で展開された野村由香さんの作品です(@今井蘇武橋公園)。今井町の外れにある小さな公園を舞台に、土を押し出すための機構と、押し出された土、そして道具などが並びます。不毛であり、無駄であり、回帰であり

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-18
押し出されて地面をのたうつように連なる土。今井町という端正な街並みでは、あまり土の匂いが感じられないだけに、とても新鮮でした

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-14
こちらは昨年も拝見した坂野真子さんの作品です(@今井町景観支援センター)。 草木染・蝋纈染・藍染といったさまざまな手法の布作品を展示しています

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-15
作家さんが思い入れがあるという、すでに絶滅してしまった鳥・ドードーをモチーフにした作品など。不思議な静けさがあります

町家の芸術祭『はならぁと2020』橿原エリア・今井-16
こちらも(公園で土を押し出していた)野村由香さんの作品です(@旧西町生活広場)。タイトルは「振動a、振動b、振動c」。新聞紙に石を砕いた顔料で描いているとか。作者さんそれぞれの表現方法のクセのようなものが感じられますね


■奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2020

HP: http://hanarart.jp/2020/
Twitter: @HANARART
Instagram: @hanarart.artfestival
Facebook: https://www.facebook.com/hanarart


●はならぁと・さてらいと 天理市エリア
・会期: 2020年9月26日(土)~10月18日(日)
・入場料: 無料

●はならぁと・こあ 橿原エリア・今井
・会期: 10月23日(金)~26日(月)、10月30日(金)~11月3日(火・祝)、11月6日(金)~9日(月)

●はならぁと・さてらいと 吉野町上市エリア
・会期: 11月1日(日)~3日(火・祝)
・会場: ほんまち屋敷、六軒町屋敷
・入場料: 無料


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