棚田・古墳・宮跡。飛鳥~橿原で夕陽を見てきました
奥飛鳥の棚田、石舞台古墳の夕陽、藤原宮跡の夕暮れなど、明日香村から橿原市にかけて、古の日本の中心となったエリアで夕暮れの空を見てきました。いまでこそのんびりとした田舎の風景が広がっていますが、ずっと変わらない悠久の時の流れが感じられるような、とても美しい光景が見られました。
田んぼに水が入り始めました
春から初夏にかけて、奈良盆地の田んぼに水が入り始めると、水面に反射する夕焼けが美しく映えるようになります。毎年この時期には奥飛鳥の棚田などを見に行っていて、以前にもこんな記事を書いたことがありました。
(※撮影の際には、くれぐれも田んぼのあぜ道などには立ち入らないようにしてください)
この日も午後遅めの時間から飛鳥に用事があって出かけたのですが、うっすらと夕陽に染まった空を、飛鳥のあちこちで眺めてみました。
奥飛鳥の棚田。国見の気分です
奥飛鳥の棚田です。まだ低い位置にある棚田には水が入っていませんでしたが、車で高いところまで上っていくと、もう今年も水田の準備が進んでいました
ちょっと角度を変えて。こんな狭い土地までも田んぼにして活用するんですから、機械も入らない場所も多いでしょうし、いろいろと大変でしょう。とはいえ、本当に美しい風景ですから、いつまでも続けていただければ……と思います
山の中腹から飛鳥の土地を遠望したところ。野焼きの煙がたっていたり、過去から未来までずっと続く人々の生活が思い浮かびます
遠くの山々まで見渡せます
これらの写真を撮影したのは、石舞台古墳の奥から、桜井市側の談山神社まで抜ける「奈良県道155号(多武峯見瀬線)」です。勾配のきつい坂道ですが、途中に何箇所か車を停車できるスペースがあります。危険ですので、決して路肩に停めたりしないように!余談ですが、2010年に同じ場所で撮影した写真と比べてみると(紹介記事)、いまはもう周りの杉の木が伸びてそれほど展望はありません。植物の成長は早いですね
石舞台古墳の奥へと落ちる夕陽
こちらは石舞台古墳と夕陽の展望スポット。東側の少し高くなった場所から見下ろせます(※ここも畑に立ち入らないようにしてください)。肉眼でははっきりと見えるのですが、夕陽の落ちる先に「二上山」もあります
少し低い位置からの一枚。生け垣の高さギリギリに三脚を伸ばして撮影する方法もありますが、土手の草が刈ってあったため、この高さから撮影できました
広々とした藤原宮跡から見た夕暮れ空
橿原市・藤原宮跡に移動して。西の空におぼろげな夕焼けが見られました
ちなみに、この柱のようなものは、藤原宮跡に建っていた建物の柱の位置を復元したもの。大極殿や朝堂院など、藤原京の位置関係が把握できます。すっかり見慣れてしまって、いつしか「藤原宮跡といえばこれ」みたいな感じになりました(笑)
小さくて見づらいですが、天香久山方面から月がのぼってきたところです。悠久の時の流れを感じますね
正面に大和三山のひとつ畝傍山。広々としていて気持ちいいところです!
<オマケ>のんびりした川原寺跡
まだ明るい時間に行った、明日香村の川原寺跡。最近は飛鳥の夜のイベントのときに立ち寄ることが多かったんですが、久々に普通の日に来てみたら、復元された基壇と礎石が広がるのみ。想像が膨らんで、このくらいがちょうどいいですね(笑)
この一帯は「史跡 川原寺跡」として登録されています。現在は「弘福寺(ぐふくじ)」という小さめの寺院があります
川原寺跡のすぐ背後にある「板葺神社」の石段。小さな丘に祀られていらっしゃいます
いまでは数少なくなった木製の電柱。斜交いに支えがあるタイプは、最近ではすっかり見かけなくなりましたよね
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