雪丸フィギュアと記念撮影も!王寺町は町中が『雪丸』でした
聖徳太子が飼っていた犬をモチーフにした、王寺町の公式マスコット『雪丸(ゆきまる)』。「ゆるキャラグランプリ2014」で全国11位に輝いて以来、王寺町では雪丸フィーバーのような状態が続いています。駅ビルに『雪丸ミニプラザ』がオープンし、隣のカフェでは雪丸を模したケーキが食べられるなど、かなりの濃度です。ちょっとした聖地巡りを楽しんできました!
聖徳太子さまの愛犬「雪丸」がゆるキャラに
『雪丸(ゆきまる)』(Facebook)とは、
王寺町にゆかりのある「聖徳太子」が飼っていたとされる犬をモチーフにした、王寺町の公式マスコットです。
雪丸は、聖徳太子の愛犬で「人の言葉を話し経を読んだ」と伝わっています。臨終の際には「自ら達磨墳(達磨寺の本堂の下にある墳墓)の北東に埋葬するように遺言した」「聖徳太子が石工に命じて石像を彫らせた」、さらに「雪丸像は元旦に鳴く」などの伝承もあったそうです。聖徳太子の愛馬「黒駒」とともに、名の知られた存在だったのです。
北葛城郡に属する「王寺町(おうじちょう)」は、人口約2.3万人ほどの小さな町で、歴史の宝庫である奈良の町としては観光資源も少なめで、比較的目立たない存在でした。
しかし、2013年6月に雪丸が公式に認定されると、2014年2月の奈良日日新聞さん主催の「県内ゆるキャラ大集合&大投票」でいきなり第1位(翌年も連覇)。さらに、2014年11月の「ゆるキャラグランプリ2014」では、全国の千体を超えるゆるキャラの中から「第11位」に輝くという快挙を成し遂げています!
雪丸のデザインは、特にややこしいキャラ付けなどをしていない白い犬で、誰が見ても愛らしく、誰からも嫌われないでしょう。この戦略が良かったんでしょうね。町民の皆さんはどう思われているかはわかりませんが、王寺町を歩いてみると、まさに「雪丸フィーバー」というような様相を呈しています(笑)
『雪丸ミニプラザ』でフィギュアと記念写真も
雪丸ファンの聖地(?)ともいうべき存在なのが、2015年7月に駅ビル「りーべる王寺」東館5階にオープンした『雪丸ミニプラザ』です。
「王寺町観光協会」の事務スペースの前にあり、大きさ約150cmの雪丸フィギュアがあったり、雪丸のデザイン原画が展示されていたり、グッズが販売されていたりします。もちろん、王寺町の歴史や観光についての情報も入手できますし、とても楽しいスペースになっていました。
王寺町の駅ビル「りーべる王寺」内にある『雪丸ミニプラザ』。雪丸だらけ!可愛い雪丸に誘われて、知らず知らずのうちに王寺町に興味を持ってもらう……という戦略になっています(笑)
正面には、飼い主・聖徳太子さんと雪丸が並んだ顔ハメ看板が。太子さん役なんて、恐れ多いですがいい機会ですね。足元には大きな航空写真を使った王寺町の観光案内図があります。一番手前にいるのが、今話題のロボット「ペッパー」。しゃべれない雪丸のアシスタントという役割で、「火木土の13時と15時」に登場するそうです
約150cmの雪丸フィギュアも。記念写真にどうぞ!
「雪丸展示コーナー」というガラスケースには、デザインのもととなった絵と書が展示してありました。さらに、江戸時代の観光案内の書「奈良名所絵図」から、王寺町の達磨寺のページが。よく見ると雪丸の石像が描かれています!
雪丸の原画。味があっていいですよね!
雪丸の年表まであります。聖徳太子の生まれたところから始まって、その後、達磨寺で祀られるようになった歴史などが解説されています。聖徳太子と達磨大師のイラストも味があっていいですね
雪丸ミニプラザの正面には「王寺町観光協会」の事務所があります。吊るされた看板、ぬいぐるみ、パンフレットまで、雪丸だらけ!
雪丸の絵本、雪丸のTシャツなど、オリジナルグッズが購入できます。雪丸(やその足あと)が描かれているTシャツはなかなかいいですよ。ふるさと納税の記念品などにも利用されています
雪丸ケーキがある『雪丸カフェ ポエム』
また、同じフロアには『雪丸カフェ ポエム』(食べログ)という飲食店の営業が始まっています(参考記事:【奈良新聞WEB】「雪丸カフェ ポエム」オープン - 17日王寺町地域交流センターで)。
ここでは、雪丸の顔をモチーフにしたケーキ「ゆきま~る」などがいただけますが、この日は土曜日の午後遅めだったため、すでに完売。また日を改めてチャンレンジしてきます!
同じ「りーべる王寺」東館5階にある『雪丸カフェ ポエム』。王寺地域交流センターという施設もあるため、週末の午後はかなり賑わっていました。この日は店内は利用しませんでしたが、窓際のカウンター席からは生駒山や信貴山が目の前に広がっていて気持ちよさそうでした
この日はすでに完売していましたが、ガラスケースの中にあった、雪丸をモチーフにしたケーキ「ゆきま~る(コーヒー・紅茶付)」(@550円)だけ撮影させていただきました。ちょっと無精髭っぽいですね(笑)
こちらの店内でも雪丸グッズが販売されていて、ぬいぐるみ・タオルはんかち・かや生地ふきん・マグカップ・クリアファイル・缶バッジ・マスキングテープ(!)などがありました
雪丸の足あとが可愛くていいんです!
近鉄とJRの南北の連絡通路には、壁にはさまざまなポーズの雪丸が描かれ、地面には雪丸の足あとが点々と続いています。これなかなか楽しいアイディアで、見ていて思わず笑顔になります。小さなお子さんがケンケンパのように足あとをたどっていたのも可愛かったです
長い連絡通路をこの足あとに導かれて南口へ向かうと……
駅前ロータリーにも足あとと看板が!雪丸ミニプラザで見たものと同じ聖徳太子さま&雪丸のデザインですが、こちらは顔の部分は繰り抜かれていないタイプでした
ちなみに、この雪丸の足あとは駅からずっと続いていて、雪丸の石像があり、埋葬されたと伝わる古墳がある「達磨寺」への道順を示しています(途中で途切れるかもしれませんが)。なるほど!
これが達磨寺の境内にある「雪丸像」。18世紀中頃には作られていたとみられるとか。聖徳太子さまへの信仰が高まるにつれて、その愛犬の像まで作ってしまうのが面白いですね
後ろ姿。しっぽが巻いているのがいいですね!達磨寺の境内はいつでもお参りできます。ボランティアガイドさんがいる土日は、本堂も無料で拝見できます(平日の本堂拝観は事前予約が必要です)。王寺駅から1kmほどの距離ですので、ぜひお参りしてください!(紹介記事)
王寺町で見かけた雪丸あれこれ
この他、王寺町で見つけた雪丸のあれこれなど。駅前ロータリーの植栽も雪丸柄です
プレミアム商品券の宣伝もしますし……
王寺町を起点として法隆寺や信貴山朝護孫子寺へのバスが乗り放題になる「聖徳太子ゆかりの里 わんデイパス」の宣伝も
もちろん、ポイ捨て禁止の看板も雪丸です
雪丸ゆかりの達磨寺の駐車場の看板にも。王寺町では、王寺駅から達磨寺までの全長約1kmのコースを「雪丸ロード」と名づけているくらいですから、徹底してます!
■雪丸ミニプラザ
HP: http://www.oji-kanko.jp/news/000163.html
住所: 奈良県北葛城郡王寺町久度2-2-1-501 りーべる王寺東館5階
電話: 0745-33-6668(王寺町観光協会)
定休日: 第1・第3水曜、年末年始
営業時間: 8:30 - 19:00
駐車場: 有料駐車場あり
アクセス: 近鉄「新王寺駅」、JR「王寺駅」すぐ
※実際にお邪魔したのは「2015年12月5日」でした
■参考にさせていただきました
【奈良新聞WEB】「雪丸カフェポエム」オープン - 17日王寺町地域交流センターで
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