重要文化財クラスの建築物が一斉公開！＠橿原市今井町 (by 奈良に住んでみました)

2011-05-15

重要文化財クラスの建築物が一斉公開！＠橿原市今井町

江戸時代の貴重な民家が数多く残る橿原市今井町。毎年5月に開催されているイベント『今井町並み散歩』では、それらの建築物が一斉に一般公開されます。イベント最終日に3軒だけ拝見してきました。

毎年5月『今井町並み散歩』が開催されます

橿原市にある重要伝統的建造物群保存地区『今井町（いまいちょう）』。浄土真宗・称念寺を中心として、江戸時代に商業都市として発展した寺内町で、かつては「大和の金は今井に七分」と言われたほど繁栄した都市でした。600m×310mという小さな町ながら、現在も町内の建物のほとんどが江戸時代の伝統様式を残しており、国の重要文化財などに指定されています。

また、Wikipediaによると、テレビ東京系列の人気番組『出没!アド街ック天国』の「懐かしい風景が残る街」の回では、2位の白川郷（岐阜県）、3位の妻籠宿（長野県）などを抑えて第1位に輝いたのだそうです。

こうした古い町並みでは、どうしても新しく建て直した建物の姿も目立ってしまい、一体感が失われてしまうことが多いものです。しかし、今井町は本当に古い民家がよく残っていて、江戸時代の雰囲気が十分に感じられます。その分だけ、倒壊寸前のような建物も目につきますが、ぜひのんびりと歩いて欲しい町なのです。

そんな今井町で毎年5月に行われているイベントが、今年で16回目を迎える『今井町並み散歩』です。

2011年は、5月7日～15日までが「町かどアート」、14日・15日の両日には、
重文民家・伝統的建造物の内部公開、観光ガイドウォーク、スタンプウォーク・クイズラリー、今井六斎市などが行われました。その賑やかな様子は、こちら（今井町並み散歩2011、好評裡に閉幕！ - tetsudaブログ「日々ほぼ好日」）で詳しくレポートされていますので、ぜひご覧ください。

今年で第16回目を迎えた『今井町並み散歩』。私たちは最終日のお昼過ぎに到着したのですが、ものすごい賑わいでした！後から知ったところによると、この日だけで3万人の人出だったとか。狭い今井町で驚くべき人口密度ですね！

古い民家の前に、様々な出店が並びます。プロの的屋さんはもちろん、家族で出店しているような小さなものまで、とても賑やかでした

貴重な建築物が一挙に無料公開されます！

今井町内には、国の重要文化財などに指定されている、今西家、豊田家、中橋家、音村家、旧米谷家、河合家、高木家、上田家、旧吉村家、山尾家（有料）など、貴重な建築物が多数存在します。

通常は、それぞれの拝観は有料であったり、事前予約が必要だったりするのですが、今井町並み散歩のイベント「重文民家・伝統的建造物の内部公開」として、ほとんどが自由に拝観できるようになっています！この日は時間が足りず3軒しか拝見できませんでしたが、古建築がお好きな方は、朝からガッツリと見て回るといいですね。それだけでも価値のあるイベントだと思います。

以前、今井町を歩いたときの記事もありますので、合わせてご覧ください。

2008-02-24

古い街並みが残る「今井町」散策

奈良を観光してみました

今井町で最も古い「今西家住宅（重文）」

今井町で最も古い「今西家住宅（重文）」。今西家は、1566年今井町に入町した十市氏の一族で、今井町の西口にあることから今西家を名乗るようになりました。幕府から自治権を委ねられていたため、建物内部にはお白洲や罪人を閉じこめた部屋（いぶし牢）も残っているとか。建物は「八つ棟づくり」で17世紀のもの。城郭に近いような、非常に貴重な建築物とされています（今西家住宅 - Wikipedia）