奈良を愉しむ

鑑真和上とともに「中秋の名月」を愛でる『観月讃仏会』@唐招提寺(奈良市)

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「中秋の名月」の夜、唐招提寺で行われるお月見法要『観月讃仏会』へ行ってきました。夜の境内が無料公開されて、金堂に並ぶ3躯の国宝仏の荘厳さに圧倒されたり、鑑真和上坐像が安置された御影堂前庭の特別公開(有料)では、東山魁夷画伯の障壁画に圧倒されたり。今年も素晴らしい体験をさせていただきました!

3躯の国宝仏が並ぶ夜の金堂の荘厳さ

毎年の「中秋の名月」の日、鑑真和上ゆかりの古刹・唐招提寺(とうしょうだいじ)で、『観月讃仏会(かんげつさんぶつえ)』が行われます。

この日は夕方から(17:40~20:00)唐招提寺の境内(金堂周辺)が特別開放され、拝観料も無料に。夜の金堂で3躯の国宝仏が並ぶ荘厳な光景が拝見できます。

また、御影堂前庭(拝観料500円)の特別公開も行われ、お庭から美しい月が眺められるだけではなく、御影堂におわす「鑑真和上坐像」、東山魁夷画伯のふすま絵や障壁画も拝見できます。

鑑真和上と中秋の名月を愛でる『観月讃仏会』@唐招提寺(2014-09-08)「中秋の名月」の日、奈良市・唐招提寺で行われる『観月讃仏会(かんげつさんぶつえ)』へ行ってきました。夜の境内が無料公開され、普段は拝観できない御影堂前庭も公開に(有料)。建物の縁側部分に腰掛けて、のんびりと大きな満月を眺められる素敵な夜でした…

以前に唐招提寺さんでお月見をしたのは2014年(10年前!)のことでした。この間には御影堂の大改修があったり、コロナ禍などもあったとはいえ、月日の流れが早すぎて驚くばかりです 笑

▲2024年の中秋の名月の当日。18時前にお月様がその姿を見せ始めました。18時の法要に間に合うようにと車を走らせてきたのですが、思った以上の渋滞でギリギリに。時間の余裕をもって行動するべきですね。
唐招提寺・金堂前には、18時前からたくさんの参拝客の姿が。この時点ではまだお堂は閉まっています。
▲18時に金堂が開扉され、中秋の名月の『観月讃仏会』の法要が行われます。
▲安らかに読経が聴こえてきます。
▲唐招提寺・金堂の大きな屋根と夕暮れ空。
周囲が暗くなっていくに従ってお堂の仏さま(御本尊は盧舎那仏坐像、脇に薬師如来立像、千手観音立像)が浮かび上がるように見えてくるのが本当に感動的です(※堂内は撮影禁止)。日中にお会いするのとはまた違った荘厳さが感じられますので、ぜひご参拝ください!

夜の東山魁夷画伯「御影堂障壁画」が美しい!

▲この夜、境内は無料で拝観できますが、「御影堂(みえいどう)」の特別公開は有料(拝観料500円)です。お庭では完全に撮影禁止です。御影堂の内部はもちろん、空のお月様も撮影することはできませんのでご注意ください。

観月讃仏会の夜は、御影堂の堂内に上がって国宝「鑑真和上坐像」を間近で拝見することはできず、お庭から遠目に御厨子の中におわす姿を拝見することになります。薄暗いこともあって、残念ながらほぼ見えません。

しかし、東山魁夷画伯が奉納された「御影堂障壁画」(の一部)ははっきりと拝見できます。

これらの画伯らしい美しい青を用いた幽玄な世界を、あざやかな月明かりの下で拝見できるのですから、これはとてもつもなく贅沢な時間です。まさに息を呑むほどの美しさでした。

和上の眼の前のお庭で、美しい中秋の名月を拝見できるのは、本当に特別な時間です。今から千年以上も前、きっと和上もここから同じ月明かりを浴びられたのだろうと思うと感慨深いですね。奈良らしい悠久の時の流れを体感できました。

鑑真和上の頃と同じ月明かりが感じられます

▲そうこうしている間に、お月様がだいぶ高くのぼってきました。
▲カメラで撮ったお月様。
ちなみに「中秋の名月=満月」とは限らないのだとか。2024年はこの9月17日が中秋の名月でしたが、満月は翌日の9月18日でした。
▲唐招提寺・金堂と月 その1
▲唐招提寺・金堂と月 その2

唐招提寺 観月讃仏会

HP【公式】唐招提寺 | 秋の行事 | 年中行事
日程「中秋の名月」の日(※年によって変動します)
※「観月讃仏会」当日(17:40~20:00)は、金堂周辺と御影堂前庭が特別開放されます。境内は拝観料無料、御影堂前庭のみ拝観料500円が必要です。

唐招提寺

HP【公式】唐招提寺
住所奈良県奈良市五条町13-46
電話0742-33-7900
拝観時間8:30~17:00
拝観料【個人】大人・大学生:1,000円、高校生・中学生:400円、小学生:200円
駐車場【乗用車】60分:550円、以降30分ごと:110円
アクセス近鉄橿原線「西ノ京駅」から徒歩約10分
※実際にお邪魔したのは「2024年9月17日」でした。

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