
塩味も旨味もしっかり!柿の葉寿司の名店『松屋』@川上村
川上村大滝にある、創業50年を超える柿の葉寿司の名店『松屋』さん。保存料は一切使用しない、伝統的な柿の葉寿司を食べさせてくれます。お寿司を包む柿の葉の紅葉も始まっていて、見た目も美しく、奈良が誇る名物を目で口で堪能できました!
柿の葉も無農薬。こだわりの老舗の味
吉野郡川上村大滝にある『松屋』さん(食べログ)は、創業50年を超える「柿の葉寿司」の名店です。
吉野地方の伝統食「柿の葉寿司」は、現在では大きな工場で生産するチェーン店なども増えてきましたが、松屋さんでは古くからの伝統を守り、手作りで保存料は一切使用しない、美味しい柿の葉寿司を提供しています。
私たちももちろん柿の葉寿司は大好きで、かつては「吉野の名店3軒の柿の葉寿司の食べ比べ」などもやっています。松屋さんはもちろん、どこのお店もそれぞれ個性がありますので、ぜひいろんなお店のものを食べてみてください!
『松屋』さんは国道169号線沿い、川上村大滝の集落にあります。吉野川に沿って大きく道路がカーブした地点で、すぐ近くには、こちらも柿の葉寿司の名店『大滝茶屋』さん(紹介記事)が営業しています。ぜひ食べ比べてみてください
ちなみに、お店のすぐ目の前は造林王・近代林業のパイオニアと呼ばれた「土倉庄三郎」の住居跡地で、銅像が建っています。近くに大きな磨崖碑もありますので、合わせてどうぞ!
(※詳しくはこちら→【紹介記事】明治の造林王『土倉庄三郎』の磨崖碑と銅像@川上村大滝)
『松屋』さんの店内の様子。ガラスケースの中にずらりと柿の葉寿司が並び、その上には伝統の薬「陀羅尼助(だらにすけ)」も販売されているのが奥大和らしいですね。奥には食事スペースも設けられており、「大和の茶がゆ定食」などもいただけるのだとか
松屋さんの柿の葉寿司は「サバ10個」(1,100円)「サバ・サケ5個ずつ」(1,150円)です。この日(10月29日)はもうすでに柿の葉っぱの紅葉が始まっており、色鮮やかでした!
この日はもう遅い時間(14時ごろ)だったため、食堂スペースでは仕込みが行われていました。美しく色づいた柿の葉も見せていただけました
柿の葉っぱをカットして、柿の葉寿司で使用するサイズにするという作業中でした。柿の葉が大きくて驚きます。松屋さんでは、約150本の柿の木を自家栽培し、柿の葉も無農薬のものを使用しているそうです。ご主人が「今日も朝から採ってきたんだ」とおっしゃっていました。本当に丁寧に作られているんですね
こちらは、今から捌かれるサバ。鯖は寒い時期に日本海でとれた雌のみを使用し、じっくりと塩漬けにして旨味を引き出しているそうです。実際に食べてみてわかったことですが、このサバは塩味がきりりっと効いていてびっくりするほど美味しかったです!
塩味も旨味もしっかり!絶品です!
松屋さんのすぐ近くには吉野川が流れています。少し上流に大滝ダムがあり、ここでほぼ直角に蛇行しています(※写真はパノラマ)。この日は河原に降りて柿の葉寿司をいただいてみました!
美しい吉野川の流れと柿の葉寿司。絶景ですね!川の流れに削られたなめらかな岩が露出しているため、座っても痛くありません
松屋さんの柿の葉寿司。葉っぱの裏面からでもはっきりとわかるくらい紅葉が進んでいます
柿の葉をオープンしてみたところ。赤く色づいた柿の葉っぱが目に鮮やかです!秋が深まってくると、さらに赤みが深まっていくでしょう
松屋さんの柿の葉寿司は、見た目が美しいだけではなく、肝心のお味もさすがでした。
他のお店のものと比べて、やや鯖などの塩味が強め。酢飯の部分も、酸味はとてもまろやかなんですが、しっかりと甘味が感じられました。具材と酢飯、どちらも味が強め同士なんですが、このバランスが絶妙なんです。しっかりとパンチの効いたお味で、どちらかというと男性的なテイストといえるかもしれません。
最近では、味わいがまろやかなものが好まれる傾向にあると思いますが、このくらいはっきりとしたお味で、しかもバランスが良い柿の葉寿司というのは貴重かもしれません。一度食べてみる価値はありますよ!
■松屋
HP: 参考サイト(あをによし なら旅ネット)
住所: 奈良県吉野郡川上村大字大滝493
電話: 0746-53-2170
定休日: 火曜日
営業時間: 9:00~18:00
駐車場: 店舗前に数台分
アクセス: 近鉄吉野線「吉野神宮駅」から車で17分ほど
※実際にお店にお邪魔したのは「2020年10月29日」でした。
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