夕暮れ空に鳥・鳥・鳥!『ツバメのねぐら入り』@平城宮跡(奈良市)
私たちの身近な鳥である「ツバメ」は、春に南国から日本に渡ってきて、冬を前にまた南国へ戻る渡り鳥です。毎年8月~9月下旬ごろにかけて、平城宮跡のヨシ原で5万~6万羽が上空に飛び交う「ツバメのねぐら入り」という現象が見られます。たくさんの鳥が渦を巻くように飛ぶ姿は、怖いくらいの迫力でした!
※残念ながら、何枚も写真を撮ったものの、ほとんどまともに写っていません。雰囲気だけお楽しみください。
まずはとにかく動画をご覧ください
毎年8月~9月下旬ごろにかけて、平城宮跡で「ツバメのねぐら入り」という現象が見られます。以前から話には聞いていたのですが、ものすごい迫力で圧倒されました!
イメージがわかない方も多いと思いますので、まずはぜひ以下の動画を軽くご覧ください。
【朝日新聞デジタル】平城宮跡でツバメのねぐら入り本格化 奈良(※短めの動画です)
平城宮跡ツバメのねぐら入り(by 佐桑民英さん)(※9分間の美しい動画です)
夏のツバメはヨシ原に集まって暮らします
夕暮れの夜空いっぱいに飛んでいるのが、身近で親しみある「ツバメ」です。ツバメは、冬は南の暖かい国(東南アジアやオーストラリア)で過ごし、春になると日本へ渡ってきて繁殖します。4月ごろになると、民家の軒下などに巣を作り、一生懸命に子育てをする姿はおなじみでしょう。
巣立ったヒナは親ツバメとともに、河川敷などの「ヨシ」の原っぱなどに集まって“ねぐら”を作ります。そうして秋まで過ごしたあと、また越冬のため南国へと渡っていきます。
広大な面積をほこる「平城宮跡」には、ツバメのねぐらにぴったりなヨシ原が広がっており、毎年8月中旬のピーク時には、5万~6万羽がねぐら入りする、関西でも有数の観察スポットなのだとか。
ねぐら入りは、日の入りごろから始まり、約20分ほどかけて観察できます。大量の鳥が上空で渦を巻くような旋回を続ける姿も、近くに遠くに聞こえるたくさんの鳴き声も、驚くほどの大迫力でした!
夕暮れの平城宮跡。私たちは「天平たなばた祭り2018~平城京天平祭・夏~」の取材で訪れ、ようやく待望の「ツバメのねぐら入り」が見られました!この画像でも、単なる夕空に見えますが、空には小さな黒い点がたくさん見られます。これがすべてツバメです
少しだけ黒い点が見えやすい画像。場所は「朱雀門」の北西、近鉄奈良線の踏切を渡った少し先です。朱雀門と平城宮跡資料館の中間あたりになります
上の画像の空の部分を拡大したところ。これで伝わる自信はありませんが、密度の濃さだけ想像していただければ
近くにツバメの姿が見られたり、
うっすらと写ったり。現地では、飛んでいるのがツバメと気づかない方も多くて、みな口々に「コウモリだ」と言ってました。色も大きさも近いような気もしますが、ちょっと違います(笑)
遠くに朱雀門を眺めながらも、ツバメの鳴き声が響いています。「ツバメのねぐら入り」は9月下旬ごろまで見られるそうですので、ぜひ夕暮れの平城宮跡へ足を運んでみてください!
「天平たなばた祭り2018」も見事でした
「天平たなばた祭り2018~平城京天平祭・夏~」の画像も。夕暮れの空に気球が上がりました!朱雀門と美しい月と気球。不思議な絵ですね
さらに暗くなると「燈花会」も行われました。2018年はもう終了していますが、来年の夏の平城京天平祭では、ぜひ美しい風景とともに「ツバメのねぐら入り」も注目してみてください!
■参考にさせていただきました
奈良・平城宮跡で「ツバメのねぐら入り」ピーク 美しく迫力満点、5万~6万羽が集団で渦を巻くように - 産経WEST
ツバメのねぐら入り2016 - なぶんけんブログ
平城京天平祭
国営平城宮跡歴史公園