2014-03-09

天皇陛下も利用された『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市

天皇陛下も利用された『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市

橿原神宮や神武天皇陵への最寄り駅だった『JR畝傍(うねび)駅』には「貴賓室」が設けられており、一般公開の日に拝見してきました。1940年に建てられたもので、赤い絨毯や木製便座の洋式トイレなど、贅を尽くしたものだったことが見て取れます。紀元2600年記念行事の記録映像の上映などもあり、とても興味深かったです!


貴賓室は年に数回ずつ一般公開されます

橿原市八木町二丁目にある『JR畝傍(うねび)駅』。私は普段からほとんど電車を利用しないので、畝傍駅がどこにあるのかも分からなかったのですが、所在地は橿原市八木町二丁目、橿原市役所から比較的近い位置にあります。

現在は無人駅となっていますが、かつては橿原神宮や神武天皇陵への最寄り駅だったため、皇族の参拝が相次ぎ、駅舎内に「貴賓室」が設けられています。

貴賓室は普段は非公開ですが、現在は年に数回のペースで、無料で一般公開されています。今回の公開は、2014年3月8日・9日の週末2日間のみでした。私たちは2日目の遅めの時間に伺ったのですが、貴賓室の特別公開を目当てに来ている方が多く、かなりの賑わいでした!

なお、私たちは近くのコインパーキングを利用しましたが、橿原市役所の駐車場を利用できたようです。

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-01
『JR畝傍駅』の様子。駅舎の脇に立派な「橿原神宮」の石碑が建っています。以前はここが橿原神宮や神武天皇陵への最寄り駅だったため、皇族の方々も利用していました


今上天皇・皇后も貴賓室を利用なさいました

JR畝傍駅の開業は1893年です。現在の駅舎と貴賓室は、1940年(昭和15年)の「紀元2600年祭」に合わせて作られたもので、この年には昭和天皇が、1959年にはご成婚間もない皇太子夫妻(今上天皇・皇后)が貴賓室を利用なさったのだそうです。

その当時は、畝傍駅の周辺はとても賑やかで、明治32年には「約19万人」もの乗降客があったのだとか。

歴史を感じる木造駅舎は今もそのまま残っています。「畝傍駅 | NHK映像マップみちしる~新日本風土記アーカイブス~」でその様子を収めた動画が観られます。

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-02
JR畝傍駅の向かって右手に「貴賓室」が隣接しています(通常は非公開)。味のある木造建築で、1940年の「橿原神宮紀元2600年祭」に建てられたものです

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-03
貴賓室前においてあった説明書き


「紀元2600年」の記録映像の上映も

JR畝傍駅貴賓室の建物は、全部で3室ほど。入ってすぐのロビーのようなスペースでは、地元のお土産品などの販売と、1940年の奉祝行事「紀元2600年」の貴重な記録映像が上映されていました。

上映されるのは、橿原神宮の周辺で行なわれた紀元節大祭や建国祭の様子を収めた「金鵄(きんし)輝く 建国の聖地」など。2013年に映画愛好家グループがフィルムを保管していたことが分かり、こうして不定期で公開されるようになりました。

(詳しくはこちら→「奈良)「紀元2600年」上映へ 畝傍駅貴賓室を公開:朝日新聞デジタル」)

全部で20分程度ですが、これが面白いんです!

橿原神宮の建築前・建築中の様子や、大祭に集った庶民の様子、参拝に来た皇族や政治家の様子などが収められています。「満州国の皇帝」(おそらく映画『ラストエンペラー』にも描かれた「愛新覚羅溥儀」(Wikipedia)の参拝風景なども登場していました。


『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-04

貴賓室に入ってすぐ、上映エリアがあります。1940年の「紀元2600年」の様子を撮影した貴重な記録映画が上映されていました。古いニュースフィルムですが、とても興味深かったです。貴賓室の特別公開の際に合わせて上映されていると思いますので、ぜひご覧ください


赤い絨毯や豪華なカーテン。格式の高い調度です

貴賓室には、鮮やかな赤い絨毯が敷かれていますが、これは当初のままだとか。中央にテーブルと2脚の椅子がありますが、これは以前はJR新大阪駅の貴賓室にあったものを展示しているそうです。

ちなみに、Wikipediaによると、かつてここにあったシャンデリアは交通科学博物館に、応接セットは神戸駅に保管されているのだとか。いつか本物を観てみたいですね。

また、カーテンは一部が破れていたり、壁紙は焼けが目立ったりしていましたが、贅を尽くしたものであることは伝わってきました。天井を見上げると、もっとも格調高いとされる「折上格天井」となっています。さすがの豪華さですね!


『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-05

それほど広くない建物内は、かなりの混雑ぶりでした。パネルなどの展示がありますが、全体的に薄暗くてやや読みづらい印象でした。建物を保護するためですから、仕方ないんでしょうね

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-06
JR畝傍駅の貴賓室の様子。格調高いですね!かつてもこのような形だったのかは分かりませんが、貴賓室でリラックスするというよりも、公式な謁見の間のような雰囲気です

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-07
天井を見上げると、升目状の格天井(ごうてんじょう)を、カーブさせてさらに持ち上げた「折上格天井(おりあげごうてんじょう)」になっています。もっとも格式の高い様式です

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-08
壁は焼けが目立ちますが、壁紙のチョイスからも高貴さが伝わってきますね

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-09
広いトイレもあり、洋式トイレの便座が木製です!タンクの形もやや古めかしい印象でいいですね。また洗面台にはひねるとお湯が出るコックもありました。戦前に洋式の水洗トイレ、しかもお湯で手が洗えるなんて、すごいですね!

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-10
「貴賓室とは」「お召し列車とは」というようなパネル展示もありました


JR畝傍駅もとても愛らしい木造駅舎です

JR畝傍駅の駅舎も、貴賓室と同じく1940年に建てられたものです。

一部が金属になっていたり、無人駅ですからJR西日本の「ICOCA」の読み取り機械があったりしますが、味のある建物がほぼそのまま残っています。とても愛おしく感じられる駅舎でした。


『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-12

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-13

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-14

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-15

『JR畝傍駅貴賓室』特別公開@橿原市-16



大きな地図で見る


■JR畝傍駅(うねびえき)

HP: http://www.city.kashihara.nara.jp/kankou/own_kankou/kankou/spot/jr_unebi.html
所在: 奈良県橿原市八木町二丁目1-9


■参考にさせていただきました

畝傍駅 | NHK映像マップみちしる~新日本風土記アーカイブス~
畝傍駅 - Wikipedia
奈良)お湯出るコック、木製便座…畝傍駅の貴賓室公開:朝日新聞デジタル
奈良)「紀元2600年」上映へ 畝傍駅貴賓室を公開:朝日新聞デジタル
紀元二千六百年記念行事 - Wikipedia










  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ