大好きな奈良の町を走れます!『奈良マラソン2012』完走記
第3回目となる『奈良マラソン2012』へ参加してきました。今回が初めてのフルマラソン挑戦でしたし、前日に初雪が降るような寒い一日でしたが、無事に完走できました!大好きな奈良の町中を走れるのも嬉しかったですし、ボランティアスタッフや地元の方々が沿道から声援を送ってくれて、とても暖かい素敵な大会だったと思います。奈良好きな方は、来年ぜひ参加してみてください!
3km・10km・マラソンが開催されます
平城遷都1300年祭の年にスタートし、2012年で3回目となった『奈良マラソン2012』(Wikipedia)。奈良市の鴻ノ池陸上競技場をスタートし、平城宮跡→奈良公園→天理市までを往復する奈良県唯一のフルマラソン大会です。
3kmジョギング(先着1,000名)、10km(先着4,000名)、マラソン(先着10,000名)と、3つのコースがありますが、私が参加したのはマラソンです。これが初めての大会参加でしたので、手順で戸惑うことも少なくありませんでしたし、他の大会とは比較もできませんが、参加を検討している初心者の方へ向けて、私が思ったことをまとめておきます。
ちなみに、簡単に自己紹介しておきますが、私は現在40代前半の男で、今から数年前はそれなりに熱心なランナーで、年間2,400km(毎月200kmですよ!)を走ったこともありました。
しかし、このブログを書き始めたのとほぼ同時にサボリ気味になり、ここ数年はポツポツと走っている程度です。奈良マラソンへの出走を決めていた2012年も、11月までのトータルがわずか626km(月間平均約57km)で、直前の秋も一度も月間100kmすら到達しませんでした…。
ジョギング歴はそれなりにあるだけの耳年増の感想ですから、初心者の方はそのまま鵜呑みにしないようにお気をつけください(ベテランの方は笑って聞き流してください!)。
※なお、以下全て「奈良マラソン」=「42.195kmのフルマラソン」として書き進めていきます。3km・10kmのケースとは違ってきますのであしからず。
エントリー受付当日に定員に達する人気です
奈良マラソンの参加エントリーは、本番から半年も前の「5月末」に行われます。他の大都市のマラソン大会のように抽選制ではなく、「先着1万名」という早い者勝ちなのが特徴ですね。
申し込みから本番まで半年もありますから、「そんな先の予定なんて分からん!」と思われるかもしれませんが、2011年は募集開始3日目で定員に達し(奈良新聞さんの記事)、2012年はその日のうちに1万人に達するという人気ぶりでした(奈良新聞さんの記事)。募集申し込みが始まってからでは、迷っているような時間はありませんので、早めに決断しておきましょう。
なお、大会へのエントリーは全て「RUNNET(ランネット)」をというサービスを介して行われます。ジョグ日記などをつける機能もありますので、ジョギングを始める決意をすると同時に登録しておくといいですね。
ちなみに、フルマラソンへの参加料は「8,000円」(10kmは4,000円、3kmは1,000円)かかります。遊び半分でエントリーできるような金額ではありませんので、覚悟して挑みましょう!
制限時間は6時間。しっかり練習して挑みましょう
奈良マラソンの制限時間は「6時間」です。途中に関門があり、その段階で所定のタイムをオーバーしていると強制的にリタイアとなります。
よく言われることですが、42.195kmのフルマラソンを6時間で走ろうと思ったら、1時間あたり7km進む計算になります。これは早歩きくらいの速度ですから、初心者や準備不足の方でも簡単に出来そうなものですが、そんな生易しいものではありません。だいたい、休みなく6時間も歩き続けるなんて、普通の人間はまず経験していないと思います。これはかなりしんどいでしょう。
しかし、申し込みから半年もあるのですから、充分にフルマラソンを完走するための準備も出来るでしょう(運動不足の方や体重のある方は、まずは10kmからエントリーすることをオススメします)。
練習方法などは書きませんが、書店へ行けば「フルマラソンを完走する方法」といった本はいくつも並んでいますし、ネットでもそんな情報は見つかると思います。どうせ走り始めるなら、奈良マラソンを目標にして頑張るのもいいですよね!
●ジョギングを始める際に「ジョギングシューズ」だけはいいもの購入しましょう。3千円ほどで手に入るいかにもスポーツ仕様っぽいものではなく、ちゃんとしたメーカーの、定価1万円ほどのものを選んでください。安物だとあっという間に膝が痛くなったりしますよ!
●「すぐに息が上がっちゃって苦しい」という方は、特にスピードを落として長く走ることを目指しましょう。慣れない方は走る時に「歩く→早歩き→走る」となりがちですが、これではスピードが上がり過ぎます。早歩きをせずに、そのまま「歩く→走る」でいいんです。最初は歩くよりも遅いスピードで走るようにしましょう。
「奈良マラソン2012EXPO」会場はとても賑やか
奈良マラソンの参加証が届いたのは、12月初旬のこと。ゼッケンの引換券などが入っていました。
そして、私はその時点まで知らなかったんですが、レースの前日に会場で受付を済ませなくてはいけないんですね。地元の奈良県民とはいえ、2日連続であそこへ通うのはしんどかったです…。しかし、全国から奈良マラソンのために集ったランナーたちの行列が、近鉄奈良駅からずっと続くような混雑ぶりですから、大きなイベントなんだと改めて実感できました。
なお、鴻ノ池陸上競技場では、協賛各社が物販や告知のブースを設けた「奈良マラソン2012EXPO」という催し物が開催されています。奈良県内や他県のB級グルメなども食べられますし、奈良マラソンの関連グッズを販売するブースや、ジョギング関連アイテムを格安販売するブースなどもあります。
資料によると、2日間でのべ約6万名の方が来場するのだとか。奈良ではなかなか見られないほどの賑わいっぷりでしたので、マラソンにエントリーしていない方でも来場してみるといいですね。充分に楽しめるでしょう。
レース前日の前日受付の様子。事前に知らされた番号のところへ行って、ゼッケンを受け取ります。風が強くて寒い日でしたが、ものすごい人出でした!
ゼッケンと参加賞のTシャツなどが渡されます。この袋の中身を(Tシャツ以外)レース当日にそのまま持ってくるようにすると忘れ物が防げるでしょう
参加賞のTシャツは、仁王像のバックプリント入りでした!かっこいい!さっそくこれを着てレースを走っている方も数多くいらっしゃいました
会場では「奈良マラソンエキスポ2012」が開催されていて、奈良では滅多に見られないような大賑わいでした。写真は、JAグループ奈良さんの「ならの豚汁(@100円)」。寒い日にはコレですよね。私は翌日のレース後にも食べました(笑)。会場で大行列だったのが彩華ラーメンさん。さすがですね!
奈良マラソンのオリジナルグッズも多数販売されていました。また、ジョグ関連グッズも格安で販売されていましたので、レースに出場しない方でも行ってみる価値はありますね
レース前夜の夕食。生姜ごはん・うどん・鶏肉のバター焼きです。正式なやり方ではありませんが、「カーボ・ローディング」(Wikipedia)っぽくなるように、胃もたれしない程度に炭水化物を多めに摂取して、エネルギーの蓄積量を増やしておきます
●マラソン参加者は、レース前日(土曜日)にも鴻ノ池陸上競技場へ行って、ゼッケンを受け取らなくてはいけません。つまり、2日連続で会場へ行く必要があります。レース当日にゼッケンを渡していると大混乱になりますので、それを避けるためですので、面倒くさいですが前日の予定もあけておきましょう。
●奈良マラソンの当日は、鴻ノ池陸上競技場の駐車場は一切使用できません。ちょっと路駐して…なんてことも不可能です。そのくらいマラソン参加者と警備員さんであふれています。
●スタート地点になる鴻ノ池陸上競技場へは、近鉄奈良駅から徒歩20分ちょっとありますが(Googleの道案内では23分)、臨時バスなどはありません。JR奈良駅からは臨時バスも出ています。マラソン前の徒歩20分はウォーミングアップ代わりになりますが、マラソン後の徒歩20分はなかなかの苦行ですから覚悟しましょう(笑)
冬のマラソンですからウェアにはご注意を
レース当日は、奈良県全域で初雪が積もったような寒い日でしたが、スタート時間にはほぼ溶けていました。寒くなりそうだという予報を聞いていたので、前日からどんなウェアで挑もうかと悩んでいたのですが、私は結局「長袖Tシャツ+半袖Tシャツ」の重ね着にしました。薄手のジャージ風のウェアを着ても良かったんですが、途中で日が照ってきて暑くなった時に邪魔になりそうだったので、あえて避けました。
天候やコースによって、体感温度は刻一刻と変化します。最初はテンションが上がっているのでそれほど寒さを感じないんですが、ちょっと落ち着いて疲れも出てくると、上半身が身震いするほど寒くなってきます。雨も風も凌げるような備えは必要ですね。
レース当日の朝。早朝に初雪が降り、興福寺の東金堂や五重塔の屋根には雪が残っていました。道路の雪は消えていたので、マラソンには影響ありませんでしたが、とにかく寒かったです…
レース当日の朝、近鉄奈良駅から鴻ノ池陸上競技場へと向かう道の様子。ものすごい大渋滞です。JR奈良駅からの臨時バスも相当時間がかかったようですし、時間の余裕を見て早めに到着しておくのがベターですね
男子マラソン出場者の着替え&手荷物預かり所となっていた、中央体育館の様子。体育館のフロアを埋め尽くす手荷物!さすがは1万人を超える大規模な大会ですね。観客席で着替えをして手荷物を預けて、いざスタートラインへ向います
レース前の記念写真。寒いし、ちょっと緊張してるし、テンションを上げるどころじゃなかったです(笑)
スタート直前の様子。私はかなり後方の「Gグループ」スタートだったので、号砲が聞こえてからスタートラインを過ぎるまで、約7分近いタイムロスが発生します。待ってる間はかなり寒いかと思っていたのですが、これだけの人数が密集していると意外と暖かでした
●寒くなった時のために、ビニール製の「ポンチョ」のようなものを準備しておくとベター。風よけになりますし、暑くなったら捨てることもできるので、これを持っていけば良かったと後悔しました。100円ショップでも手に入るそうですので、次回は忘れずに準備したいと思います。
●前日受付でもらった「ゼッケン」は、レースの時に着るウェアの前側につけておきましょう(安全ピンも一緒に入っています)。翌日の天候によって着るウェアを変える方は、当日につけるといいですね。ゼッケンと一緒に、荷物を預ける時に使う白いビニール袋と、それに貼るゼッケン番号入りシールも入っていますので、それもお忘れなく
仮装ランナーと並んで走るのも楽しいです
レースが始まってしまえば、あとは普通に走るだけです。最初のしばらくは、周りにたくさんの人がいることに慣れず、ちょっと窮屈な感じですが、すぐに適度にばらけてきます。
沿道のたくさんの方から声援をもらえるのも楽しいですし、ボランティアスタッフの方もみんな応援してくれます。フッと気づけばすぐ隣に仮装ランナーが走っている違和感も面白いですし、普段は走れない奈良の大通りの真ん中を走れるのも楽しいです!初心者にとっては何もかもが新鮮ですね。
二条大路のNTTさんの辺り(コースを横にずれて撮影しています)。普段はこんなところを走れませんから、それだけでちょっと感動的ですね。集団が密集しているのでよそ見していると危ないですが、空の広さを感じながら走れました
平城宮跡で折り返して、再び近鉄奈良駅前の辺り。まだ7~8km程度で、正面に若草山が見えてきます。自分の足で走ってみるとよく分かりますが、奈良の町中も細かいアップダウンが多いんですね
それと同じ頃、沿道で声援を送っていた奥さんが撮影したもの。3箇所ほどで私の姿を探したそうですが、結局見つけられなかったようです。応援者に分かりやすいし、沿道からの声援ももらいやすいし、意外と「仮装」して参加する方が楽しいかもしれませんよ!
これも沿道からの一枚。葛城市のマスコットキャラ「蓮花ちゃん」や、それっぽい方たちの声援も。写真にはありませんが、ゲストの有森裕子さんはそこら中でレースを盛り上げてくださってました。また地元の方々の声援が最後まで止むことなく続いて、本当にありがたかったです
●スタートしてすぐ、二条大路から5km地点の平城宮跡までの道は、ゆるやかな下り坂になっています。レースが始まったばかりで体が軽いですし、テンションも上がってますので、ここでペースアップしやすいですが、油断すると必ず後半ばててきます。完走を目標とするレベルの方は、前半を出来るだけセーブしておきましょう。
「ぜんざい」と「三輪そうめん」が泣けるほど美味!
天理市へ入るころから、次第にアップダウンがきつくなっていきます。他のコースとは比べられませんが、かなりの難コースなのでしょう。20kmを過ぎた辺りからは、もう少し先にある「ぜんざい」と「三輪そうめん」の振る舞いが楽しみで頑張りました。
15km地点の手前ほど、国道169号線です。ここもなかなか道の真中を走れるような場所ではありませんよね。奈良公園を抜けた後も、コース沿いに頭塔や円照寺などが点在しています。それを見ている余裕もないのが残念ですが…
天理市の山側にかかる橋を渡ります。シャープの天理工場の近くで、名阪国道をまたいでいる陸橋ですね。初めて通りました。この辺りは特にアップダウンが多く、しかも場所によって日が陰ったり向かい風になったりするので、徐々に体力を奪われていきます
折り返し地点を少し過ぎた25.4km地点、天理参考館の前の駐車場では特設給食所で「ぜんざい」の振る舞いがあります。これが楽しみで頑張ってきたみたいなものですから、まぁ嬉しかったですね!中間地点や折り返し地点の少しだけ先にありますので、まだかまだか…と待ち遠しかったです(笑)
いただいた「ぜんざい」。私としたことが、あまりにもがっついてしまって、半分食べた後にようやく撮影することを思い出しました…。冷えた体が一気に温まりますし、切れかかったエネルギーも補給。最高に美味しかったです!食べながら屈伸運動などをして、後半戦に備えます
ぜんざいを食べた後、かなりきつめの上り坂が続きます。私はかなり後ろを走っていたので、この辺りでは歩いている人が多かったですね。私はもともと上り坂が好きなタイプですし、前半を抑え気味にしていたのでまだまだ元気。最後は逆にペースアップできました
30km地点の坂を登り切った辺り(コース中で最高高度!)では、「三輪そうめん」の振る舞いがあります。写真には残っていませんが、至るところに給水所(水とヴァームウォーターと飴)があり、私設のエイドもたくさん見られました。天理で大きなプチトマトをいただいたのですが、胃に染みるほど美味しかったです!
冷たい「三輪そうめん」!時間もかからずツルッと喉を通って、胃にももたれない。最高の補給食ですね。おかわり自由とのことだったので、しっかり2杯いただきました(笑)
●コース上には、たくさんの給水所やトイレがあります。冬でも水分補給はこまめにしましょう。また、レース前のトイレはさすがにかなりの行列でしたので、レースが始まった直後のトイレへ駆け込む方が多く、前半はここでも行列になっていました。中盤まで我慢できればほぼ待たずに入れるようでしたので、無理しない程度に頑張りましょう。
●給水所などで「飴」を配っています。私は普段からあまりアメが好きではないですし、レース中になめたら喉が渇きそう…と、ずっと敬遠していたんですが、とんでもないですね。とにかく甘露!普段なら見向きもしないような甘ったるいアメが元気を与えてくれます。結局レース中に3個も舐めました(笑)
初のフルマラソン。無事にゴールできました
ラストはかなりしんどかったですが、何とか無事にゴールすることが出来ました。
参加してみて初めて分かったことですが、レース終盤になるほど、沿道の方からの声援がパワーになるんですね。足が止まりそうになるんですが、小さなお子さんたちの声援が聞こえてきて、ハイタッチしながら走ったりすると、再充電されたみたいに元気になるんです。マラソン大会って不思議なテンションになるもんだと驚きました(笑)
そうこうしているうちにゴールへ!初のフルマラソンでしたが、無事にゴールできました。ずっと寒かったし、最後は苦しくて足も痛みましたけど、本当に楽しかったです。大好きな奈良の町で初フルを完走できるなんて、ちょっとした感動ですよ!
暖かい声援が途切れない素敵な大会でした!
今回が初のフルマラソンでしたが、最後まで楽しく走れました。
スタートロスを除いたネットタイム(参考記録)は4時間55分ほど。初めてのフルですから、あまり無理するつもりもなく、目標タイムは5時間10~20分程度に設定していましたので、ほぼ予定通りです。レベルの高い低いはさて置き、事前に十分な練習もできなかったにしては、無難に乗り切れたと思います。
これが私のフルマラソン初体験になりましたが、それが大好きな奈良の町で開催される奈良マラソンで良かったと思います。「初めてのフルマラソンは奈良でした!」と、胸を張って自慢したいですね。
運営側の皆さん、ボランティアスタッフの皆さん、寒い中にもかかわらず沿道で声援を送ってくださった皆さん、全国から集まってくださったランナーの皆さん、本当にありがとうございました!
奈良マラソンの完走者に配られるフィニッシャータオル。ゴールしてすぐに肩にかけてもらえます。頑張った証ですね
ゴールしてすぐにもらえる記録証と記念メダル。記念メダルの表面は「鹿+シューズ」のロゴがデザインされていて、裏面には「1300」という文字とともに、剣を構えた古代の戦士らしき方のシルエットが描かれています。古事記編纂1300年祭らしいですね
■奈良マラソン2012
HP: http://www.nara-marathon.jp/index.html
会場: 鴻池陸上競技場(奈良県奈良市法蓮佐保山4-5-1)
電話: 0742-81-8752(奈良マラソン実行委員会事務局)
開催日: 2012年12月8日(土)・9日(日)
駐車場: 奈良マラソン当日は駐車不可
アクセス: 近鉄奈良駅より徒歩約23分、JR奈良駅からは臨時バスあり
※Facebookページ『奈良マラソン実行委員会』や『奈良マラソン事務局 オフィシャルブログ』もあります
■参考にさせていただきました
奈良新聞WEB | 総合 | 快走 共に明日へ - 奈良マラソンに1万4000人
奈良新聞WEB | 社会 | 走者に力を沿道熱く - 奈良マラソン2012
奈良新聞WEB | スポーツ | 田畑2年ぶり女子フル制覇 - 奈良マラソン2012