涼しいアドベンチャー『不動窟鍾乳洞』@川上村
あまりにも暑い日が続くため、涼を求めて川上村にある『不動窟鍾乳洞』へ行ってきました。外は夏日を記録したような日だったのですが、鍾乳洞の内部は「13.5℃」!本当に涼しかったです。
危険なこともありませんし、夏場のお出かけスポットとして最適ですね。冒険気分も味わえて、十分に楽しめました!
管理は「喫茶 ホラ!あな」さんが担当
『不動窟鍾乳洞』は169号線沿いにあり、かなり目立つ看板も立っているため、これまでずっと気になっていたのですが、実際に行くのは初めてのこと。それどころか、これが「人生初の鍾乳洞体験」だったかもしれません。
この不動窟は、奈良県指定の天然記念物ですが、その管理・運営は「お食事処喫茶 ホラ!あな」というお店が行っています。
コチラのサイトさんによると、女将さんが「不動窟を地元の商工会から『年間500万円』で借り上げている。蛍光灯などの維持費も負担している」とのことですので、そんな契約形態もあるんですね。
吉野郡川上村の169号線沿いにある『不動窟』(または鍾乳洞不動窟)。これだけ目立つようになっていますし、迷うことはないでしょう
この建物が不動窟への入口となる「お食事処喫茶 ホラ!あな」。ウソみたいな名前ですが、本当です(笑)。手前に見えるのが、奈良県の名水百選に選ばれている「不動水」。役行者さんゆかりの名水だそうです
「ホラ!あな」の店内の様子。喫茶と売店の、普通のお食事処に見えますが、ここで料金を支払ってから不動窟鍾乳洞へと入る仕組みになっています
不動窟への入口。「ホラ!あな」では、長靴の無料貸し出しがあります。洞窟内は、濡れた岩場を歩くため注意が必要です。私たちはサンダルでしたが、ちょっと濡れた程度で、全く問題ありませんでした
お不動さんへ安全祈願をしましょう
料金を支払ったら、「ホラ!あな」の店内から不動窟へ続く階段を下っていきます。
この不動窟は、時代を遡れば「役行者」さんが切り開いた修行の場だったそうです。今でこそこんな階段を使って川面に近い高さまで下りられますが、その昔は大変な苦行だったでしょうね。
子供でも入場できる鍾乳洞ではありますが、とりあえず、不動窟前にいらっしゃるお不動さんに安全を祈願しておきましょう!
不動窟へはこんな階段を下りていきます。それほど長いわけではありませんが、帰り道はややシンドいですね
階段を一番下までおりると、だいぶ川面が近くなります。さすがに川はとてもきれいで、この季節なら水遊びしたくなりますね
不動窟鍾乳洞の入口。入口部分はまだ大人でも普通に立って歩けます。さすがに迫力がありますね!
不動窟の案内看板。奈良県から天然記念物の指定を受けており、内部は第一窟~第四窟にまで分かれています。最も広い第三窟には滝状の急流「不動の滝」があります
洞窟の入口前に祀ってある不動明王像。小さなお堂ですが、古くから修行の場として使用されてきた証でもあります。無事に怪我なく地上に戻れるように、しっかりとお祈りしておきましょう
不動窟の入口すぐにいらっしゃったお地蔵さん。よく見ると、亀の上に座ってます。海沿いには多そうなモチーフですが、こんな山奥で何でカメなんでしょう?
不動窟の内部はヒンヤリと涼しい!
外はうだるような暑さでしたが、不動窟の内部はヒンヤリと気持ちのいい温度です。
薄暗い鍾乳洞を先へ先へと進むのですが、時には天井が低くなっていたり、急な下りになっていたりと、なかなかバラエティーに富んでいて、探検をしているような気分になれますね。
私たちはサンダル履きで行きましたが、地面が濡れているのと、天井から水滴が落ちてくるのが気になるくらいで、全く危険も感じませんでした。ややアップダウンはありますが、それほどキツくもないので、お子さんでも十分に楽しめると思います。
不動窟の「三の門」。まだ入ったばかりなので、天井も高く怖いことはありませんが・・・
すぐにこんな雰囲気になります!外はうだるような暑さでしたが、洞窟内の空気はヒンヤリ。湿気も多いのですが、気温が低いので全く気になりません
不動窟の「不動坂」。写真では分かりにくいですが、下りの石段になっています。足元が滑りやすいため、手すりも出現。ますます本格的になっていきます
右手の細い部分を身をかがめながら進んでいきます。この画像だと、どれが上で下だか分からないかもしれませんが、ちゃんと上下はあってます(笑)
轟々と流れる「不動の滝」!
天井が高く広々とした「第二窟」へ到着すると、お不動さんの像の脇に、轟々と「不動の滝」が流れています!
鍾乳洞の中でこんな激しい水の流れがあるのは、全国的にみてもかなり珍しいものなんだそうです。とにかく澄んだ美しい水で、ここの水は「不動水」として奈良の名水百選となっているくらいです(「ホラ!あな」の入口付近で飲むこともできます)。
今では全く怖いような雰囲気ではありませんが、電気もない時代に僧侶の方たちがここで修行をしていたのかと思うと、本当に大変なことですよね。
第二窟にいらっしゃるお不動さん。背後を流れているのが「不動の滝」です。鍾乳洞の先にこんな光景があるなんて、本当に神々しく荘厳ですね
不動窟の「不動の滝」の流れ。思った以上に水流が多く、かなりの轟音でした。鍾乳洞の中に、これだけの水の流れがあること自体、かなり珍しいのだそうです
不動の滝がある第三窟は、高さ20m以上の広々としたスペースです。ここに温度計が置いてありましたが、外は夏日だというのに洞窟内は「13.5℃」でした!本当にヒンヤリとして気持ちいいんですよ!
腰をかがめて通る難所もあります
第三窟から第四窟へ向かう道は、「三途の川」「胎内潜り」と呼ばれるポイントになっています。どちらも天井が低く、腰をかがめないと通れないくらいでした。
そこを抜けると、高さ12mの広々とした第四窟へ抜けられます。鍾乳石を薬師如来や竜に見立てているのですが、似ているようなそうでもないような・・・と、やや微妙なところです。
ここから来た道を引き返すのですが、私たちは写真を撮りながら歩いたので、所要時間15分くらいだったでしょうか。それほど長い洞窟ではありませんので、気軽に入場できると思います。
第三窟から、さらに奥にある第四窟へ向かいます。ここもかなりの急な石段でした
ここは「三途の川」と呼ばれるポイントで、その先は「胎内潜り」というそうです。ちゃんと整備されて歩きやすそうに思えますが、天井が低いため、中腰で歩かないと進めないのです
一番奥にある第四窟の様子。高さ12m、広さは10平方mくらい。「周壁は石灰岩および緑色岩類。不完全な石筍、幕状の鍾乳石、その他いろいろの石灰沈積物が見られる」とのことです
鍾乳洞内では、その形を色んなものに見立てたりするものです。これは「上り竜」。確かにそう見えないことはありませんね。他にも「せいたかどうじ」「五色の雲」「薬師如来」「恵比寿大黒」などがありました
第四窟の奥にも、まだ先に進めそうな横穴はありましたが、ここから先は立入禁止。来た道を引き返します
帰り道は私が先に歩いてみました。「胎内潜り」なんて名前がつけられているだけに、腰をかがめて進みます。足元も滑るため、チェーンを握っていないと危険でしょう
「三途の川」の部分もこの低さ!ここまで低いのはこの辺りだけです。かなり洞窟探検気分が味わえました!
涼しく楽しく冒険気分が味わえました
中のヒンヤリとした空気に体が馴染んでしまったため、出口が近づいてくると、モワッと熱い空気が感じられて、ちょっと眩暈がしそうになりました(笑)
涼みながら楽しめるお手軽アドベンチャーですので、ぜひ一度行ってみてください。ご家族連れはもちろん、カップルで行っても盛り上がると思いますよ!
出口近く。来た道を戻るだけなんですが、やっぱり外の明かりが見えてくるとちょっとホッとしますね
エントランス部分まで戻ってきました。ヒンヤリとした空気は消え、すでにドンヨリと熱い空気が感じられます。かなりの気温差があるので覚悟しておきましょう(笑)
■不動窟 鍾乳洞
HP: 参考サイト(家族でお出かけ鍾乳洞)
住所: 奈良県吉野郡川上村柏木
電話: 0746-54-0227
定休日: 冬季のみ水曜日休み
営業時間: 9:00-17:00(11月~3月は16:30まで)
入場料: 大人500円、小学生以下300円
駐車場: 数台分あり