2009-07-12

意外と楽しい『大滝ダム・学べる建設ステーション』

大滝ダム・学べる建設ステーション

ここ数日、あまりにも暑いため、涼を求めて大台ケ原へ向かいました。しかし、その途中で『大滝ダム・学べる建設ステーション』という施設を発見。この辺りはずっと工事をしていたので気づかなかったのですが、かなり立派な施設があったんです。

大滝ダムの上を歩いたり、無料で「豪雨体験」をさせていただいたりと、とにかく楽しかったです!


この施設の存在、知りませんでした

吉野郡川上村でずっと工事を続けていた「大滝ダム」。その前は何度も通っていたのですが、この日、その工事が終わっていて、何やら変わった歩道橋のようなものが見えたため、訳も分からずに駐車場に入ってみました。

そこは『大滝ダム・学べる建設ステーション』という施設で、国土交通省の管轄となる「水と土木とダムの体感教室」という位置付けの施設になるのだそうです。私もそれなりに奈良県内の情報に目を配ってきたはずなんですが、こんな施設があるなんて初めて知りました。

ちなみに、コチラには無料で「豪雨体験」が出来るパビリオン「ミズモリノヤカタ」という施設もあります。

受付のお姉さんにいつオープンしたのかと聞いてみたところ、「8年です」とのこと。去年(2008年)に出来たばかりか・・・と思いきや、「平成8年(1996年)」にオープンしていたんですね!ネット上の情報も極端に少ないですし、いくらなんでもPR不足だと思いますが・・・。


大滝ダム・学べる建設ステーション-01

川上村の国道169号線にある『大滝ダム・学べる建設ステーション』。ずっと工事が続いていた記憶がありますが、それも完了。誰でもダムを見学できて、無料でパビリオンを楽しむことができます

大滝ダム・学べる建設ステーション-02
左手に見えるのが、シンボルとなっている「オオスギノトウ(大杉の塔)」。その右手にはインフォメーションセンターがあります。残念ながら、理由は不明ですが、この日は塔の上にはのぼることが出来ませんでした

大滝ダム・学べる建設ステーション-03
大滝ダム周辺の山腹を利用した、かなり広大な施設です。大滝ダムのメインキャラクターは「タケル」くん。国土交通省が管轄する施設なんですが、何故RPG風のキャラクターなのかは不明です(笑)

大滝ダム・学べる建設ステーション-04
駐車場脇のインフォメーションセンターには、ダム設備の説明パネルなどがありました。ただし、当然のことですが、それほど派手なものではありません


巨大な「大滝ダム」はとにかく美しい!

駐車場からは、階段で下りた位置に「大滝ダム」を眺めることができる展望台があります。

私たちは「ワンダーJAPAN」という雑誌を愛読しているくらい、ダムや工場などの巨大建造物が好きなんですが、間近で見る巨大ダムはカッコイイですね!

ダムに関しては、私も詳しい知識は全くありませんが、一応いただいた資料からデータだけ掲載しておきます。

●形式-重力式コンクリートダム、●高さ-100m(33階建てのビルに相当)、●堤頂の長さ-315m(朱雀門の幅の12.6倍)、●総貯水量-8,400万平方m(京セラドーム大阪70杯分)


※大滝ダムについて、詳しくは以下のページをご覧ください。
大滝ダム - Wikipedia
ダム写真集


この大滝ダムの建設は色々と難航し、計画から着工まで34年もの歳月がかかったのだそうです。ダムのデザインには、専門家だけではなく、川上村の村民の方の意見も取り入れ、6種類のデザインから現在の「アーチ橋」をモチーフにしたものに決定したのだとか。

本当に、とにかく美しいダムですので、あまり興味がない方も、ぜひこの展望台まで来てみてください。無料ですし、まだ疲れるほどの距離ではありません(ダムの上に行こうと思ったら、それなりに疲れます)。


大滝ダム・学べる建設ステーション-05

駐車場から下っていくと、ダムを見張らせる展望台のようなところへ出られます。大滝ダムをかなりいいアングルから見られますので、時間がない方はここだけ行っておけばいいでしょう

大滝ダム・学べる建設ステーション-06
駐車場下の展望台から見た大滝ダム。まだ真新しい、とても美しいダムですね。この手の巨大建造物は見ていてワクワクします!

大滝ダム・学べる建設ステーション-07
大滝ダムのアップ。上部に見えるのは「非常用放流設備」。万が一の増水の際には、ダムの決壊を防ぐため、高い位置からも放水されるそうです

大滝ダム・学べる建設ステーション-08
大滝ダムとオオスギノトウ。なかなか変わった眺めですね


大滝ダムの上も歩くことができます

理由はよく分からないのですが、この日は施設のシンボルである「オオスギノトウ(大杉の塔)」の歩道橋は通行不可になっており、その裏手の関係者用道路のようなところを歩いて上ることになります。

最新のダムの上を歩けるなんて、なかなか無い機会ですからね。遠めに見るのと近づいて見るのとでは、かなりダムの印象も違います。真上から見下ろす迫力と、紀ノ川の上流方面の機能的な美しさもぜひ見てみてください。

ただし、それなりに歩きますので、あまり暑い日は不向きかもしれません。コンクリートが熱を吸収しているためか、とにかく暑くて大変でした・・・。


大滝ダム・学べる建設ステーション-09

オオスギノトウの歩道橋が使用できなくなっていたため、その裏手のこんなところからダムへ向かいます。ここからはそれなりに距離がありますので、覚悟しておきましょう

大滝ダム・学べる建設ステーション-10
次第に大滝ダムに近づいていきます。近くに見ると、ますます迫力が増しますね!対岸にある赤い鉄骨も、秘密基地っぽくていい味を出してます!

大滝ダム・学べる建設ステーション-11
さらに近くから。圧倒的なコンクリートの使用量です。見た目には涼しげかもしれませんが、熱を溜め込んでいるためか、とにかく暑いです!

大滝ダム・学べる建設ステーション-12
さらに大迫力!ネットに見える部分は、その奥が通路になっているそうです。今度開催される「ダム見学会」では、きっとここも歩けるはずです!

大滝ダム・学べる建設ステーション-13
大滝ダムの上。真ん中の部分まで一般に開放されていました

大滝ダム・学べる建設ステーション-14
ダムの上からの眺め。塔のように少しだけ出っ張っている部分がありますが、ここからの眺めはかなり恐怖感があります

大滝ダム・学べる建設ステーション-15
ダムの上からはこんなのどかな眺めが広がっています

大滝ダム・学べる建設ステーション-16
ダムの端にある、角ばった階段の作りがいいですね!あそこを上り下りしてみたいものです

大滝ダム・学べる建設ステーション-17
これは大滝ダムの上流側。中央に黒いネットの内部には、「利水放流設備(選択取水ゲート)」というものが隠されています。取水できる深さを選択できる最新式です。水面に写る影もカッコイイ!

大滝ダム・学べる建設ステーション-19
大滝ダムの上流側は、こんな複雑な形状になっています。メカっぽくていい感じですが、今年の梅雨は雨が少なかったため、かなり水位が低いような気がしますね

大滝ダム・学べる建設ステーション-20
さらにアップ。常用放流設備・計画水位維持放流設備など、ややこしい名前の機能がついています。対岸に見える長い階段状のものもいいですね

大滝ダム・学べる建設ステーション-22
ダム上部には「吉野川思い出の広場(仮称)」が。大滝ダムの建設によって部落が水没したため、そこに住んでいた方の氏名などが掲載されていました。これから憩いの場として整備されていくそうです

大滝ダム・学べる建設ステーション-23
右手に見えるのがパビリオン「ミズモリノヤカタ」。その上を上がっていくと、左手に見える展望台「クモノタカダイ(雲の高台)」へ行けるはずなんですが、こちらも何故か閉鎖中でした

大滝ダム・学べる建設ステーション-21
少し高見から見下ろした大滝ダム。かなり広いので、歩くのはしんどいですが、見る価値はありますよ!


豪雨体験ができる「ミズモリノヤカタ」

大滝ダムからさらに少しだけ上に進むと、メインのパビリオン「ミズモリノヤカタ(水守の館)」があります。正直なところ、展示物はそれほど面白くありませんが、無料で利用できる「豪雨体験室」があるんです!

私たちも長靴とポンチョをお借りして、「大台ケ原豪雨体験コース」にチャレンジしてみましたが・・・、かなり楽しかったですね!

何となく、台風を体験できるような施設と混同してしまいそうですが、風は吹かず、強い雨だけが降ってきます。最初は思ったほどの雨量ではなく、期待はずれかと思っていたら、ちゃんと三段階の構成になっていて、最後には正面を向けないくらいのドシャ降りが味わえました!

着ているものは多少濡れましたが、夏にピッタリの納涼イベントでしたね。なかなか面白いので、ぜひ豪雨体験をしてみてください(所要時間は15分ほどだと思います)。


ミズモリノヤカタ-01

大滝ダム・学べる建築ステーションのメインのパビリオン「ミズモリノヤカタ(水守の館)」。それほど大きな規模ではありませんが、「豪雨体験室」があり、無料で利用できます!

ミズモリノヤカタ-02
入り口で受付を済ませると(名前などを記入しました)、こんな通路を歩きます。「水と人類の歴史を学ぶコーナー」という名前で、過去の権力者が水の利権を押さえて国を治めたことなどが説明されていました

ミズモリノヤカタ-03
「豪雨体験室」前の様子。長靴に履き替え、ポンチョを羽織ります。伊勢湾台風、7-18水害体験、大台ケ原豪雨体験の3コースから選べますが、降ってくる雨量はどれも一緒なんだそうです

ミズモリノヤカタ-04
こんなポンチョを着て豪雨に挑みます!しっかりフードを被っていたのですが、あごのところから水が入ってきて、それなりに濡れました。ある程度は覚悟しておきましょう!

ミズモリノヤカタ-05
これが「雨を学ぶコーナー(豪雨体験室)」。メタリックでかっこいいですね。小さなお子さんは利用できないため、脇にある小さな穴から手を入れて、気分だけ味わえるようになっているそうです

ミズモリノヤカタ-07
豪雨体験室の内部の様子。下は砂利が敷いてあります。正面のモニターに映像が写され、それと連動して豪雨が降るのですが、そうなるとモニターを見るために顔を上げるなんてことは不可能ですね。かなりの雨量でした!

ミズモリノヤカタ-09
ミズモリノヤカタの2階部分には、こんな展示物や映像コーナーなどもあります


夏休みには「大滝ダム見学会」も!

なお、今の時点ではまだホームページにも告知がありませんが、8月の毎週火曜日には「夏休み企画 ダム見学会」というイベントが開催されるそうです!

夏休みの自由研究に最適な題材だと思いますので、お子さん連れでどうぞ。普段は決して見ることができないダムの内部に入れますので、興味のある大人の方もぜひ!


大滝ダム・学べる建設ステーション-24

現場でいただいたチラシによると、夏休み企画として「大滝ダム見学会」が開催されるそうです!毎週火曜日・・・というのが微妙ですが、ちゃんと内部まで案内してくれるそうですので、興味のある方はぜひどうぞ!



大きな地図で見る


■大滝ダム・学べる建設ステーション

HP: http://www.kkr.mlit.go.jp/kinokawa/
住所: 奈良県吉野郡川上村大滝962-1
電話: 0746-53-2372
休館日: 水曜日(水曜が祝日の場合は開館)
営業時間: 9:30-16:30
駐車場: 25台分あり
入館料: 無料
アクセス: 近鉄「大和上市」駅下車、奈良交通バス「大滝ダム・学べる建設ステーション」バス停下車すぐ

※冬期の「12月21日~翌2月末日」までは休館になります






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